離婚に必要な準備

離婚で起こりそうなトラブルを事前に想定しておこう

離婚で起こりそうなトラブルを事前に想定しておこう

離婚後のトラブルで最も多いのは、養育費の問題

離婚後のトラブルで最も多いのは「養育費の問題」です。養育費の支払いを約束をしていたにも関わらず(相手から)予定していた養育費が支払われないという方は多い要です。

離婚後に多いトラブルの例

  • 養育費が支払われない
  • 慰謝料を払ってもらえない
  • 離婚をしたにも関わらず、付きまとわれる
  • 子どもに会わせてもらえない(面会拒否)
  • 相手の両親との付き合いに関するトラブル

このほか「親権に関するトラブル」も多く起こっています。

離婚で起こりやすい、金銭トラブル

養育費に次いで、トラブルになりやすいのは「配偶者の借金」についてです。「配偶者の金銭感覚が理解できない」など、配偶者の金銭問題は離婚原因にも上がっています。

離婚調停中、勝手に財産を処分されるトラブル

離婚調停中に多いのが(配偶者が)財産を勝手に処分してしまうというトラブルです。例えば浮気をされた奥さんが、夫の大切な財産を感情的になって捨ててしまったり、夫婦名義の財産(不動産や貯金など)を勝手に「自分の名義」に変更するなどのトラブルが発生しています。

こうした問題は「保全処分」によって回避できます。保全処分とは、財産に著しい損害や危険が起こることを回避する方法で、調停中だけでなく、審判前にも申し立てが行えます。保全処分については「補足」のコーナーで詳しく解説しましょう。

【補足】保全処分で、財産を守る必要がある!

財産を処分されないよう、なるべく早く「保全処分」を申し立ててください。保全処分とは『裁判所が申立人の権利を保全するため』行われる暫定的処分を言います(= 離婚調停が解決するまで「財産の仮押さえ」が行われること)。

保全処分が申し立てられると、相手の財産を勝手に処分することはできなくなります。また、相手が子どもに危害を加えそうな場合(DVなども含む)も、保全処分によって身柄の引き渡しが求められます。

一方、相手が「保全処分」に納得できない場合は、不服申し立て(即時抗告)を行うことが可能です。保全処分や不服申し立ては、素人ができる事ではありません。財産問題で揉めないよう、できるだけ審判前の早い段階で弁護士に相談し「今後の動き」について、しっかり話し合うようにしましょう。

離婚後は、住宅ローントラブルに注意!

離婚後は、住宅ローンの残債に注意しましょう。財産分与はプラスの財産や資産だけでなく、マイナスの財産(銀行の借り入れやローン等)も含まれます。住宅ローンの問題を解消するには「不動産を売る」などの方法があります。離婚後は金銭問題で揉めないよう、できるだけ早い段階で弁護士に相談を行ってください。

離婚調停・相手が欠席した場合はどうする?

離婚調停では「相手が欠席し、調停に全く出てこない…」というトラブルがあります。欠席の状態が続くと、調停に出るよう勧告が出されるほか、家庭裁判所からは調査員が派遣され「調停に出てくるよう」説得が行われます。

また、裁判所からの勧告・訪問にも関わらず、出廷を欠席し続ける場合は、5万円以下の過料に処されることがあるので注意が必要です。ただ、1〜2回程度の欠席や、やむを得ない事情で出席できない場合は「調停不成立」となるだけで、特別に過料を取られることは無いでしょう。

ただし、欠席が続くと裁判所への心証は悪くなります。このため安易に欠席をするのは、出来るだけ避けるようにしましょう。例えば、親権や婚姻費用、財産分与について争ってい場合は注意が必要です。何度も欠席が続き調停不成立になると、訴訟や審判手続きが行われる可能性があります。このため、不利な状況にならないよう「意味も無く調停を欠席」するのは止めましょう。

もし「出席したくない理由」があるのなら弁護士に相談を行い、どのように対処すべきかアドバイスを受けてください。弁護士であれば「今後、どうすれば有利になるのか」詳しく教えてくれます。自己流で行動しないよう、なるべく早い段階で弁護士に話を聞いてもらいましょう。

【補足】調停不成立とは

「離婚調停が成立しないこと」を意味します。離婚調停では、一度「不成立」が決まると取り消すことはできず、不服申し立ても行えません。このため「離婚調停前の状況」にリセットされてしまうのです。離婚調停が不成立に終わった場合は、当事者同時で再度協議を行うか、もう一度離婚訴訟を提起する必要があります。

離婚調停の後、調停調書が守られないトラブル

調停が終わった後には「調停調書」が作成されます。調停調書とは、家庭裁判所で「調停がまとまった時」に作成される書類のことで、公証役場で公正人が作成する「公正証書」とは異なります。どちらも「公文書」には変わりありませんが、以下のような違いがあります。

調停調書と公正証書の違いを見てみよう

区分 調停証書 公正証書
作成される場所 家庭裁判所など 公証役場
強制執行の際差し押さえできるかどうか できる できる
履行勧告と履行命令の手続き できる できない
費用 申立印紙代1,200円+切手800円=約2,000円 平均2〜4万円程度(※ 作成内容によって異なる)

調停証書と公正証書は、費用が全く異なります。調停証書は約2,000円程で作成できますが、公正証書については平均2〜4万円の費用がかかります。また、調停証書は「履行勧告と履行命令」が行えます。履行勧告と履行命令には、以下のような役割(強制力)があります。

【履行勧告】

履行勧告は、相手側(義務者)が支払い等を行わない、または支払いを遅らせている場合に、家庭裁判所が「支払いをするよう」勧告することを意味します。ここでの勧告とは(具体的に)催促や指導を行うことで、勧告自体に「支払いに対しての強制力」はありません。また、履行勧告には手数料(申し立て費用)は掛かりません。

【履行命令】

履行命令は、相手側(義務者)が支払い等を行わない場合に「期限を定めて支払い命令」を行うことです。履行勧告同様、支払いに対しての強制力はありませんが、命令に従わない場合は「10万円以下の過料に処す」ことができます。また、履行命令には印紙代などの手数料が掛かります(本項の表を参照のこと⇒ 2,000円程度)。

離婚トラブルを回避するため、公正証書を作成しよう

トラブルを回避するためには、離婚協議書の内容を「公正証書」として残しておくことです。公正証書にしておけば、相手と裁判になった場合でも有力な証拠として機能します。相手とトラブルになる前に、証書の件も含めて「離婚問題に強い弁護士」を味方に付けておきましょう。

まとめ|離婚のトラブルは、弁護士に相談しよう

離婚時のトラブルは、できるだけ早めに弁護士に相談することです。離婚は、夫婦が感情的になりやすく、話し合いが決裂しては「離婚裁判」が長引く可能性があります。不利な方向に話がまとまってしまわないよう、離婚を考え始めた時点ですぐに「信頼できる弁護士」にすぐ相談してみてください。

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