離婚に必要な準備

性格の不一致が原因で、離婚の準備と気をつけたいポイント3つ

性格の不一致が原因で、離婚の準備と気をつけたいポイント3つ

「性格の不一致」を理由に、離婚をする夫婦(の割合)は、全体の約50%と非常に多いです。本記事では、性格の不一致が原因で離婚する場合の準備方法と「気をつけたいポイント」を3つ紹介します。配偶者と性格が合わず離婚を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

性格の不一致が原因で、離婚をする夫婦の割合

平成24年度の司法統計によると「性格が合わない」という理由で離婚をしている男女は、全体の約50%を占めると言います(※ 内訳は男性は約60%、女性は約40%)。また厚生労働省の調査によると、離婚申し立ての動機別割合は「性格の不一致」が最も多く、離婚の件数も年々増加していることが(家裁の手を経た離婚件数の年次推移からも)明らかになっています。

このほか(前述の)厚生労働省統計を確認すると「性格の不一致」で離婚を申し立てるのは、男性の方が多く(64.0%)女性は(47.6%)とやや少ないことが分かっています。

ただ、男性の申し立てが多いのは、性格の不一致だけが原因ではありません。例えば、浮気をする人の割合が多くなっている(※ 補足:ある調査結果によると、20代から60代男女のうち、全体の約20%が浮気をしていると判明)ことを考えると、新たな異性の出現により「離婚動機を後付けした」ことも大いに予測できます。

離婚訴訟は駆け引きによって、今後の行方が決定されます。このため自らが優位になるよう「離婚原因を証明」することが必要となり、無難な理由として「性格の不一致を挙げる」夫婦が多くなっているのです。

実際の離婚原因は、家庭内暴力や精神的苦痛、相手の浮気、生活費を渡さない、浪費などの金銭的問題、ギャンブルやアルコールの依存、生活を顧みない(子育てや両親の介護を行わない)等、さまざまな理由が複雑に絡み合っています。

性格の不一致で離婚をされる方も「どのような理由で離婚を決意したのか」今一度、動機を確認しておいてください。

性格の不一致だけでは、離婚できない

離婚理由として多い「性格の不一致」ですが、ただ性格が合わないだけでは離婚できないのをご存じでしょうか? 法廷での離婚理由は、以下のうちいずれかに該当している必要があります。

法廷で認められる離婚理由一覧

  • 配偶者の不貞行為(浮気など)
  • 配偶者が結婚の義務を果たしていない
  • 配偶者の生死が分からない
  • 配偶者が、重い精神病にかかっている
  • 婚姻の継続が困難な重大な事由がある場合

上記の通り「法廷で認められる離婚理由の一覧」に、性格の不一致は含まれていません。このため、より正当な理由で離婚を成立させる必要があるのです。一般的には、表中5番目にある「婚姻の継続が困難な重大な事由がある場合」というケースに当てはめて(性格の不一致が理由の場合)離婚を成立させます。

なお、法律上離婚が認められるケースについては、以下の記事でより詳しく説明しています。本記事と合わせて、離婚手続きの参考にしてみてください。

弁護士に相談・離婚の理由はどうすべきか?

仮に「性格の不一致が原因」だったとしても、精神的苦痛を感じているのであれば「婚姻の継続が困難な重大な事由」として裁判所に離婚を求めることができます。また協議離婚ではなく、初めから「離婚裁判」をする予定があれば、できるだけ早い段階で弁護士に(今後の手続きについて)相談しておきましょう。

性格の不一致が原因で離婚する場合|準備と手続きの流れ

性格の不一致が原因で離婚する場合は、以下の流れで準備を進めていきましょう。

性格の不一致が原因で離婚する場合「準備ステップ」
STEP1:性格の不一致に関する、証拠を集める
STEP2:別居の準備を行う
STEP3:裁判をする場合、弁護士に相談する
STEP4:財産分与、親権について考える(慰謝料なども含む)
STEP5:離婚の成立

STEP1〜5について説明します。

STEP1:性格の不一致に関する、証拠を集める

性格の不一致を離婚原因とするのなら、同居時にどのような点で性格が合わず「離婚を考えたのか」細かく立証していく必要があります。証拠には、元夫とのやり取りが分かるメールや手紙、同居時に書き記していた日記、喧嘩の様子が分かる音声データや動画などを証拠として残しておきましょう。

また、STEP2でも説明をしますが、別居の事実や離れている期間も離婚理由を成立させる「重要なカギ」となります。

STEP2:別居の準備を行う

性格の不一致が原因でも、生活が破綻していることを証明するため「別居の事実」を作っておくと良いでしょう。実際に別居期間が長ければ、離婚理由の成立がしやすくなります。弁護士によって見解は異なりますが、別居期間が(平均)3〜4年以上あれば「婚姻の継続が困難な重大な事由」として認められるケースが増えています。

STEP3:裁判をする場合、弁護士に相談する

協議離婚できれば一番ですが、離婚が長引きそうな場合や(初めから)裁判を視野に入れている方は、できるだけ早い段階で弁護士に相談を行ってください。離婚を専門にする弁護士であれば、裁判だけで無く、その後の生活全般(財産、親権、慰謝料など)について、最良のアドバイスを与えてくれます。

STEP4:財産分与、親権について考える(慰謝料なども含む)

離婚をするにあたって、必ず絡んでくるのが財産分与や親権の問題です。STEP3でも説明しましたが、財産やお金の問題は(離婚問題に強い)弁護士に相談しておくと良いでしょう。特に財産分与は、相手(元配偶者)と揉めることが多いので、できるだけ早く問題を解決しておくのが賢い方法です。

STEP5:離婚の成立

STEP1〜4の手続きが済み、調停で「離婚の申し立て」が認められれば、ようやく相手との離婚が成立します。裁判では「将来も夫婦関係において、修復の見込みがない」と認められれば、離婚の成立は早くなります。

また、性格の不一致で片づけずに、さまざまな理由をピックアップしておけば、離婚の理由としてより「裁判上の離婚原因」として認められやすくなります。離婚をスムーズに成立させるためにも、弁護士に「どのような理由で申し立てるべきか」相談しておくと安心です。

このほか、ユニークな理由で離婚をした方のデータを以下の記事にまとめておきました。

性格の不一致が原因で、離婚する場合気をつけたいポイント3つ

ここまでの内容を踏まえ、性格の不一致が原因で離婚する場合「気をつけたいポイント」を3つにまとめてみました。

性格の不一致が原因で、離婚する場合気をつけたいポイント3つ
☑ 性格の不一致だけでは離婚は難しい
☑ 離婚理由は、他の要素も絡めて考える
☑ 勢いで離婚をしない

各項目について、順に説明しておきます。

性格の不一致だけでは離婚は難しい

本記事の前半でも取り上げた通り、性格の不一致だけでは離婚理由として成立が難しくなります。このため「どのような理由で離婚を決意したのか」自分の気持ちや、過去の流れ(夫婦間のやり取り等)をまとめておく必要があります。離婚原因の証拠も集め含めて、慎重に離婚準備を進めましょう。

離婚理由は、他の要素も絡めて考える

離婚の原因は、性格の問題だけでなく、お金の問題や暴力、浮気、家族(例:実家との付き合い等)の問題など、さまざまな理由が複雑に絡んでいるはずです。前述の通り、離婚理由は心の流れだけで無く「どのような理由で離婚をすべき」なのか、細かく立証していく必要があります。

また、性格の不一致が原因であっても、他の要素も含め「第三者が納得できる理由」にする必要があります。もちろん申し立てに嘘を書くのはNGですが、離婚に至る細かな経緯をはじめ「こちらが優位になる書き方や訴えの仕方」があります。調停だけでなく協議離婚をする場合も、離婚理由は必ず弁護士に相談し「どのように申し立てを行うのか」一緒に考えていくのがベストな方法と言えるでしょう。

勢いで離婚をしない

稀に勢いで離婚をする方がいますが、大切なことを決めずに早々と離婚をするのは「危険な行為」です。離婚をする前には、どのような理由で離婚をし、今後のお金や財産分与の問題、親権、離婚後住む場所などを協議しておく必要があります。勢いで離婚し後で大きなトラブルにならないよう、きちんと話合いの上離婚手続きを行ってください。

また手続きで分からないことは、本サイトの情報を参考にしたり、離婚を専門に扱う弁護士に相談するのが一番です。分からないことは放っておかずに、早い段階で「解決する習慣」を付けるようにしましょう。疑問をひとつひとつ丁寧に解決しておけば、離婚後「失敗した」と後悔することは無くなります。

円満に離婚をするためにも、正しい方法で離婚手続きを進めるようにしましょう。

まとめ|性格の不一致が原因で、離婚する場合の準備と気をつけたいポイント

今回は、性格の不一致が原因で離婚する場合の準備と気をつけたいポイントについて解説しました。また、性格の不一致については以下の記事でも詳しく解説しています。これから離婚をされる方は、手続きの参考としてチェックしてみてください。

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