富山県の離婚問題について
富山県の離婚弁護士 サービス対応地域
このページでは、富山県の下記市町村での離婚問題・調停に対応する弁護士事務所を掲載しています。離婚問題・調停への実際の対応については、各弁護士事務所へご確認ください。
朝日町 |
小杉町 |
滑川市 |
井波町 |
下村 |
南砺市 |
井口村 |
庄川町 |
入善町 |
射水市 |
新湊市 |
氷見市 |
魚津市 |
城端町 |
福岡町 |
宇奈月町 |
平村 |
福野町 |
大沢野町 |
高岡市 |
福光町 |
大島町 |
立山町 |
婦中町 |
大山町 |
大門町 |
舟橋村 |
小矢部市 |
利賀村 |
細入村 |
上市町 |
砺波市 |
八尾町 |
上平村 |
富山市 |
山田村 |
黒部市 |
富山県で離婚問題の弁護士をお探しの方へ
富山県の法テラスでの離婚事件対応数は全国で8番目に少ない
日本司法支援センター 法テラスが発表した統計資料によると、2015年に富山県内の法テラスで民事法律扶助が行われた件数は年間469件でした。そのうち、離婚に関する事件の件数は154件となっており、47都道府県のなかで8番目に少ない数です。前年比は18件の増加で、全国的に2015年には離婚に関する民事法律扶助の件数が増加しているなか、富山県においても同様の傾向となっています。では、同じように離婚件数自体も増えているのでしょうか。これから、富山県の離婚の実態を詳しく見て行きます。
富山県の法律相談・法テラスの民事法律扶助の件数はいずれも減少
日弁連がまとめた「弁護士白書」を見ると、富山県における有料法律相談の件数は2014年には464件でしたが2015年には458件と減少しています。また、無料法律相談の件数についても減少しており、この間に2,190件から2,041件へと、数を減らしています。有料、無料を合わせた法律相談の総件数に関して調べると、富山県では1年で155件と大きく減少しています。さらに、民事法律扶助の件数を調査すると、こちらも478件から469件へと減少していました。このように富山県では有料、無料に関わらず法律相談の件数が減り、法テラスが対応する代理援助事件の数に関しても同じように減少傾向となっています。
富山県の人口は平成28年10月時点で1,061,393人となっています。日本海側最大の工業集積地であり、北陸工業地域の中核を担っています。県内では豊富な水資源と水力発電を利用した産業が発展しており、石油精製、重化学工業、各種電気製造が特に発達しています。また、「越中の薬売り」で知られるように医薬品の製造・販売が盛んで、県の経済を支えています。さらに、豊かな漁場である富山湾を有するため古くから漁業も盛んで、ホタルイカ、白エビ、ブリ、カニなどが獲れています。このような環境の富山県ですが、「弁護士白書」のデータから2015年の富山県民1万人当たりの弁護士数を調査すると、その数は1.05人と非常に少なく、47都道府県のなかでワースト9位という状況です。
富山県の離婚問題の現状
富山県の協議離婚は大幅増、離婚調停・離婚訴訟はそれぞれ微増
厚生労働省が発表した平成27年(2015年)の人口動態調査のデータを見ると、富山県の2015年の離婚件数は年間1,477件でした。2014年の離婚件数は1,417件だったため1年で60件も増えています。2015年の離婚件数の内訳を見ると、1,477件のうち夫婦の合意だけで離婚に至る協議離婚の件数は1,235件となっており、前年比は48件の増加となっています。全体の増加数の8割が協議離婚ということになります。一方で、調停離婚や和解離婚、判決離婚など第3者が関わった離婚件数に関しては合わせて12件の増加にとどまっています。これらのデータから、富山県では夫婦の合意だけで離婚に至るケースが目立って増えているということになります。
離婚率(人口1000人あたりの離婚件数)の推移に目を向けると、富山県の離婚率の推移は以下のようになっています。
年 |
離婚率 |
平成27年(2015年) |
1.40 |
平成26年(2014年) |
1.34 |
平成25年(2013年) |
1.47 |
平成22年(2010年) |
1.45 |
平成17年(2005年) |
1.58 |
平成12年(2000年) |
1.55 |
平成7年(1995年) |
1.09 |
平成2年(1990年) |
0.97 |
昭和60年(1985年) |
0.95 |
昭和55年(1980年) |
0.92 |
このように富山県の離婚率の推移を見ると、この間では2005年の離婚率1.58がピークでした。その後は増減を繰り返しつつも全体としては減少傾向となっていましたが、2015年には離婚件数が60件増えたため離婚率も上昇しました。しかし、この年の離婚率1.40は全国平均の1.81を大幅に下回っており、47都道府県のなかでの順位を見ると、山形県(1.35)、新潟県(1.39)に次ぎ、全国で3番目に低い離婚率となります。2000年に離婚率が大幅に増加したもののこれまでの離婚率を見ると、富山県は比較的離婚率が低い県である言えます。
慰謝料・養育費…離婚はお金の問題でもある
離婚は、単に戸籍の記載を分けるための問題だけではなく、2人の男女が婚姻を経て1つにした生計を2つに分ける、お金の問題でもあります。共有財産をどのように分けるか、は基本として、子どもがいる場合は養育費の問題が発生します。
養育費については、養育費算定表が裁判所のホームページに公開されており、子の人数/年齢、夫・妻 双方の年収によって、養育費の目安を算定することができます。
この表をもとにすると、たとえば14歳以下の子がひとり、夫の年収が500万円、妻が専業主婦で収入ゼロの場合、月に4万円から6万円あたりが相場です。この算定表は、東京・大阪の裁判官による共同研究で作成されたものです。
また、不貞など、夫・妻どちらかに明らかな離婚の原因がある場合は、慰謝料の問題も出てきます。慰謝料の額面については、離婚原因の重大さや、年収レベルによっても大きく異なりますが、上記のような一般的な会社員であれば100万円~300万円が相場と言われています。実際の算定には、東京都の年収相場や、お住いの地域であった支払い事例も、ある程度影響するかもしれません。
夫にも妻にも、それぞれ離婚後の生活がある以上、離婚に至る感情的な問題の大半は、最終的にこうしたお金の問題へと収束されます。当然ながら、当人同士での協議は不調に終わることも少なくなく、離婚問題・調停への対応に優れた弁護士を味方にできるかどうかが、正当な養育費・慰謝料の獲得のカギとなります。
司法統計に見る、男女の離婚動機の違い
最高裁判所が発表している司法統計年報「性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2015)」によると、男女別の離婚原因は下記の通り。
男性 |
女性 |
性格が合わない |
61.3% |
性格が合わない |
40.5% |
その他 |
21.2% |
生活費を渡さない |
28.3% |
精神的に虐待する |
18.7% |
精神的に虐待する |
25.6% |
家族親族と折り合いが悪い |
14.9% |
暴力を振るう |
22.7% |
異性関係 |
14.8% |
異性関係 |
18.0% |
性的不調和 |
13.1% |
その他 |
12.4% |
浪費する |
12.4% |
浪費する |
11.3% |
同居に応じない |
9.9% |
家庭を捨てて省みない |
9.0% |
暴力を振るう |
8.5% |
家族親族と折り合いが悪い |
7.6% |
家庭を捨てて省みない |
6.3% |
性的不調和 |
7.6% |
病気 |
5.1% |
酒を飲みすぎる |
6.4% |
生活費を渡さない |
4.4% |
不詳 |
4.8% |
不詳 |
3.1% |
病気 |
2.8% |
酒を飲みすぎる |
2.4% |
同居に応じない |
2.4% |
※「性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2015)」の2015年データ
※動機は1件につき3点まで重複計上 / 申し立て総数に対する比率
生計・生活に直結する「生活費を渡さない」はもちろん、「精神的に虐待する」「暴力を振るう」の2点についても、合計すると48.3% と、「性格が合わない」の40.5%を超えてトップにあたります。
性格や精神面、関係性の部分の問題と解釈する男性に対して、女性の場合、いわゆるドメスティック・バイオレンスといわれるような、生存上の脅威となるような理由が上位に来ていることが特徴的で、離婚した女性のさらされた厳しい状況が垣間見えます。
富山県の離婚問題に対する取り組み
富山県のドメスティック・バイオレンスに対する取り組み
このような夫婦・家族・カップル間での暴力の防止と被害者の保護を目的に、2001年10月、超党派の女性議員による議員立法によって「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(配偶者暴力防止法)」いわゆるDV防止法が制定されました。
全国の自治体では、この法律に基づく基本計画を策定し、女性を中心としたドメスティック・バイオレンスに悩む方々を支援するための取り組みを推進しています。
富山県では配偶者(元配偶者)や恋人からの暴力に悩むひとを支援するため、女性相談センター(配偶者暴力相談支援センター)などの専門機関を県内各所に開設しています。また、市町村ごとに専門の相談窓口が設置されており、関係機関が連携をとりながら被害者の身の安全の確保、自立した生活への支援を行っています。DVには、殴る蹴るなどの身体的な暴力のほか、言葉などによる精神的な暴力、性的行為を強要する、生活費を渡さないなどの行為も含まれます。DV被害に苦しむ被害者自身はもちろんのこと、家族や友人にそのような人がいる場合は、勇気を出して配偶者暴力相談支援センターに電話して下さい。最初は軽い暴力でも次第にエスカレートしていくことがあります。できる限り早い段階で関係機関に相談することをお薦めします。秘密は厳守されますので安心です。女性相談センター(配偶者暴力相談支援センター)は、電話相談を毎日8:30~22:00、来所相談を月~金8:30~17:15(祝日・年末年始は休み)に実施しています。来所して相談したい方は事前に076-465-6722まで電話して下さい。以下に富山県のDV被害相談窓口を一部紹介致します。相談料は無料です。
相談窓口 |
連絡先 |
女性相談センター(配偶者暴力相談支援センター) |
076-465-6722 |
県民共生センターサンフォルテ相談室 |
076-432-6611 |
女性被害110番(警察) |
0120-72-8730 |
女性の人権ホットライン(富山地方法務局) |
0570-070-810 |
女綱(なづな)ホットライン |
076-491-1081 |
とやま被害者支援センター |
076-413-7830 |
富山市男女共同参画推進センター |
076-433-2210 |
高岡市男女平等推進センター相談室 |
0766-20-1811 |
もし緊急性が高く、自身に重大な危険が迫っていると感じている場合には、迷うことなく警察(事件発生時)110番に通報してください。DVから逃れて安全確保を求める場合、各警察署内の生活安全課が対応してくれます。DVは暴力を受けるご自身だけでなく、それを日常的に目にする子供たちの心身の成長にも影響を及ぼしてしまいます。上記のほか、富山県家庭問題相談センター(0120-201-042)に於いてもDVに関する相談に対応しています。相談は主に弁護士と調査会社の相談担当が対応していますが、内容によっては女性相談員が対応しています。相談は無料です。受付時間は平日の9:00~18:00です。
富山県の離婚問題を解決するには
富山県弁護士会では県民向けの法律相談に力を入れています
富山県弁護士会では県民が気軽に法律に関する疑問や不安を相談できるよう県内3か所で定期的に法律相談を行っています。料金は30分間で5,000円(税別)です。予約の際は、それぞれの相談センターに電話をして下さい。離婚を考えた時、離婚に関する法律的なことがわからず大きな不安を抱えるのではないでしょうか。財産分与、慰謝料のことなど、経済的なことを確実に解決していくには特に法律の知識が必要となります。そういう時は法律相談センターを利用することをお薦めします。2016年3月31日の時点で富山県弁護士会に所属する弁護士の人数は以下の表のとおりです。
相談窓口 |
日時 |
予約先 |
富山県弁護士会館 |
毎週火・水・金曜日 午後2時~4時30分 |
076-421-4811 |
高岡法律相談センター |
毎週火曜日 午後2時~4時 |
0766-22-0765 |
魚津法律相談センター |
毎週水曜日 午後1時30分~4時30分 |
076-421-4811 |
会員数(2016年3月31日現在)
弁護士 |
112人 |
弁護士法人会員 |
74法人 |
外国特別会員 |
0人 |
富山県で離婚問題に悩む皆様へ
離婚には、協議離婚(協議上の離婚)、調停離婚、審判離婚、裁判離婚(裁判上の離婚)がありますが、富山県では協議離婚の件数が目立って増加しています。現在、我が国では既婚者の3分の1が離婚しているという状況です。離婚を決意したとき、多くの方が子供の親権のこと、慰謝料のこと、財産分与のことなどで不安を感じることでしょう。離婚理由は、性格の不一致、経済的な問題、相手の浮気、家庭内暴力、嫁姑問題など様々ですが、離婚問題で悩んだときには、納得できる離婚をするため、法律の専門家のサポートを受けることをお薦めします。協議離婚においても財産分与など経済的な問題では法律の知識があるかないかで結果が大きく変わるはずです。また、離婚問題を解決していくなかで様々な法的手続きが発生することを忘れてはいけません。納得できる方法で確実に離婚問題を解決していくためには、富山県の環境をよく理解し、当事者の立場に立って支援してくれる弁護士のサポートが大きな助けとなるでしょう。
富山県弁護士会の法律相談センターには離婚に関わる質問が多く寄せられます。特に多いのは、子供の親権のこと、養育費のこと、慰謝料のこと、財産分与のことです。養育費それぞれの収入や生活状況によって異なりますが、一人で子供を育てていくことを考えると、できる限り良い条件を引き出したいものです。離婚はけっして不幸なことではありませんが、離婚後の生活が安心なものとなるためには、離婚時にしっかりと経済的な問題を解決しておくべきでしょう。離婚後に後悔することのないよう、まずは信頼できる弁護士を見つけることからはじめましょう。