岩手県の離婚問題について
岩手県の離婚弁護士 サービス対応地域
このページでは、岩手県の下記市町村での離婚問題・調停に対応する弁護士事務所を掲載しています。離婚問題・調停への実際の対応については、各弁護士事務所へご確認ください。
安代町 |
葛巻町 |
野田村 |
安代町 |
九戸村 |
八幡平市 |
胆沢町 |
衣川村 |
花泉町 |
石鳥谷町 |
沢内村 |
花巻市 |
一関市 |
三陸町 |
東山町 |
一戸町 |
雫石町 |
平泉町 |
岩泉町 |
紫波町 |
洋野町 |
岩手町 |
浄法寺町 |
福岡町 |
江刺市 |
住田町 |
藤沢町 |
江釣子村 |
千厩町 |
普代村 |
奥州市 |
滝沢村 |
前沢町 |
大槌町 |
種市町 |
松尾村 |
大野村 |
田野畑村 |
水沢市 |
大迫町 |
玉山村 |
宮古市 |
大船渡市 |
田老町 |
宮守村 |
金ケ崎町 |
大東町 |
室根村 |
釜石市 |
東和町 |
盛岡市 |
軽米町 |
遠野市 |
矢巾町 |
川井村 |
都南村 |
山形村 |
川崎村 |
新里村 |
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北上市 |
西根町 |
湯田町 |
金田一村 |
西和賀町 |
陸前高田市 |
久慈市 |
二戸市 |
和賀町 |
岩手県で離婚問題の弁護士をお探しの方へ
岩手県の法テラスでの離婚事件対応数は全国第25位
日本司法支援センター 法テラスが発表した統計資料によると、岩手県内の法テラスで2015年に民事法律扶助が行われた件数は全体で1,095件でした。内訳を見ると離婚に関する数は266件となっており、この件数は47都道府県のなかで25番目という平均的な順位になります。前年と比較すると、2014年は267件だったためほとんど変化がありませんでした。2015年は全国的に離婚に関する民事法律扶助の件数が増加傾向となっていますが、岩手県では1件の減少という状況です。では、離婚件数自体はどういった動きを見せているのでしょうか。これから、岩手県の離婚に関する実態を詳しく見て行きます。
岩手県の法律相談および民事法律扶助の件数はともに減少傾向
日弁連がまとめた「弁護士白書」を見ると、岩手県における有料法律相談の件数は2014年にはわずか64件でしたが2015年はさらに少ない60件となっています。また、無料法律相談の件数について見ると、3,195件から3,069件へと減少していました。有料、無料を合わせた岩手県の法律相談の総件数を見ると、1年で130件減少という推移となっています。また、法テラスが行う民事法律扶助の件数を調査すると、こちらも1,144件から1,095件へと減少していました。これらのことから、岩手県では法律相談の件数および法テラスによる民事法律扶助の件数がいずれも減少傾向となっていることがわかります。
岩手県の人口は平成28年10月1日の時点で1,268,303人となっています。人口は減少傾向にあり、地域の高齢化が深刻な問題として県民を悩ませています。岩手県の主な産業は長きにわたり農業・水産業でしたが、近年は東北新幹線や東北縦貫自動車道などの整備に伴い、トヨタ自動車系の生産工場、東芝のフラッシュメモリ工場などが誘致され、製造業が盛んになってきました。そのほか、岩手県の特徴としては、貯蓄率が極めて高いことがあげられ、県民の貯蓄率は39%となっており、東北地方の平均25%、全国平均16.5%を大きく上回っています。企業誘致に力を入れている岩手県ですが、県内で活動する弁護士の人数を「弁護士白書」のデータで調べると、2015年の岩手県民1万人当たりの弁護士数は0.78人という非常に低い数となっており、全国ワースト2位でした。この数字を見れば、岩手県では弁護士不足が深刻な状況であることがわかります。
岩手県の離婚問題の現状
岩手県では協議離婚が大幅に増え、離婚調停・離婚訴訟は微増
厚生労働省が発表した平成27年(2015年)の人口動態調査のデータを見ると、岩手県の2015年の離婚件数は1,956件でした。2014年の離婚件数は1,855件だったため前年比は101件の増加になります。離婚件数の内訳を見ると、1,956件のうち夫婦の合意だけで離婚に至る協議離婚は1,633件となっており、前年比は84件の増加となっています。一方、調停離婚や和解離婚、判決離婚など第3者が関わった離婚に関しては合わせて17件の増加という状況です。これらの数字を見ると、岩手県では夫婦間だけで解決する協議離婚が特に目立って増えていることがわかります。
離婚率(人口1000人あたりの離婚件数)の推移に目を向けると、岩手県の離婚率の推移は以下のとおりです。
年 |
離婚率 |
平成27年(2015年) |
1.53 |
平成26年(2014年) |
1.45 |
平成25年(2013年) |
1.55 |
平成22年(2010年) |
1.76 |
平成17年(2005年) |
1.82 |
平成12年(2000年) |
1.62 |
平成7年(1995年) |
1.12 |
平成2年(1990年) |
0.94 |
昭和60年(1985年) |
1.05 |
昭和55年(1980年) |
0.91 |
このように、岩手県の離婚率の推移を見ると、2005年の離婚率1.82をピークに、それ以降は減少傾向となっていました。しかし、2015年には離婚件数が前年より増えたため、離婚率もわずかながら増加しています。ただし、この年の離婚率1.53は全国平均の1.81を大きく下回っており、全国的に見て4番目に低い値となっています。また、過去35年の離婚率を見ても、岩手県は離婚率が低い県と言えるでしょう。
慰謝料・養育費…離婚はお金の問題でもある
離婚は、単に戸籍の記載を分けるための問題だけではなく、2人の男女が婚姻を経て1つにした生計を2つに分ける、お金の問題でもあります。共有財産をどのように分けるか、は基本として、子どもがいる場合は養育費の問題が発生します。
養育費については、養育費算定表が裁判所のホームページに公開されており、子の人数/年齢、夫・妻 双方の年収によって、養育費の目安を算定することができます。
この表をもとにすると、たとえば14歳以下の子がひとり、夫の年収が500万円、妻が専業主婦で収入ゼロの場合、月に4万円から6万円あたりが相場です。この算定表は、東京・大阪の裁判官による共同研究で作成されたものです。
また、不貞など、夫・妻どちらかに明らかな離婚の原因がある場合は、慰謝料の問題も出てきます。慰謝料の額面については、離婚原因の重大さや、年収レベルによっても大きく異なりますが、上記のような一般的な会社員であれば100万円~300万円が相場と言われています。実際の算定には、東京都の年収相場や、お住いの地域であった支払い事例も、ある程度影響するかもしれません。
夫にも妻にも、それぞれ離婚後の生活がある以上、離婚に至る感情的な問題の大半は、最終的にこうしたお金の問題へと収束されます。当然ながら、当人同士での協議は不調に終わることも少なくなく、離婚問題・調停への対応に優れた弁護士を味方にできるかどうかが、正当な養育費・慰謝料の獲得のカギとなります。
司法統計に見る、男女の離婚動機の違い
最高裁判所が発表している司法統計年報「性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2015)」によると、男女別の離婚原因は下記の通り。
男性 |
女性 |
性格が合わない |
61.3% |
性格が合わない |
40.5% |
その他 |
21.2% |
生活費を渡さない |
28.3% |
精神的に虐待する |
18.7% |
精神的に虐待する |
25.6% |
家族親族と折り合いが悪い |
14.9% |
暴力を振るう |
22.7% |
異性関係 |
14.8% |
異性関係 |
18.0% |
性的不調和 |
13.1% |
その他 |
12.4% |
浪費する |
12.4% |
浪費する |
11.3% |
同居に応じない |
9.9% |
家庭を捨てて省みない |
9.0% |
暴力を振るう |
8.5% |
家族親族と折り合いが悪い |
7.6% |
家庭を捨てて省みない |
6.3% |
性的不調和 |
7.6% |
病気 |
5.1% |
酒を飲みすぎる |
6.4% |
生活費を渡さない |
4.4% |
不詳 |
4.8% |
不詳 |
3.1% |
病気 |
2.8% |
酒を飲みすぎる |
2.4% |
同居に応じない |
2.4% |
※「性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2015)」の2015年データ
※動機は1件につき3点まで重複計上 / 申し立て総数に対する比率
生計・生活に直結する「生活費を渡さない」はもちろん、「精神的に虐待する」「暴力を振るう」の2点についても、合計すると48.3% と、「性格が合わない」の40.5%を超えてトップにあたります。
性格や精神面、関係性の部分の問題と解釈する男性に対して、女性の場合、いわゆるドメスティック・バイオレンスといわれるような、生存上の脅威となるような理由が上位に来ていることが特徴的で、離婚した女性のさらされた厳しい状況が垣間見えます。
岩手県の離婚問題に対する取り組み
岩手県のドメスティック・バイオレンスに対する取り組み
このような夫婦・家族・カップル間での暴力の防止と被害者の保護を目的に、2001年10月、超党派の女性議員による議員立法によって「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(配偶者暴力防止法)」いわゆるDV防止法が制定されました。
全国の自治体では、この法律に基づく基本計画を策定し、女性を中心としたドメスティック・バイオレンスに悩む方々を支援するための取り組みを推進しています。
岩手県では、配偶者(元配偶者)や恋人からの暴力に悩むひとを支援するため配偶者暴力相談支援センターを設置しています。センターでは、配偶者からの暴力、離婚後に元配偶者から引き続き受ける暴力等の防止及び被害者の保護のため、以下の支援業務を行っています(岩手県公式ホームページ参照)。DVには、殴る蹴るなどの身体的な暴力のほか、言葉などによる精神的な暴力、性的行為を強要する、生活費を渡さないなどの行為も含まれます。
- 相談または相談機関の紹介
- カウンセリング
- 被害者及び被害者の同伴者(子ども等)の一時保護
- 自立促進のための各種制度(住宅、医療保険等)の情報提供、助言、連絡調整その他の援助
- 保護命令制度の利用についての情報提供、助言、関係機関への連絡その他の援助
- 被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供、助言、関係機関との連絡調整等
配偶者暴力相談支援センターを利用したい方は、センターに直接来所するか、お電話でご相談ください。電話番号は019-629-9610です。緊急の場合は24時間対応しているので、遠慮なく連絡してください。そのほか、岩手県では県内各所に以下のような相談支援センターを開設しています(一部抜粋)。配偶者(元配偶者)からの暴力(DV)で悩んでいる方は、できるだけ早期に電話で相談してください。各窓口では、相談者の立場に立って必要に応じ関係機関と連携をとりながら被害者が安心して生活できる環境づくりに尽力しています。
相談窓口 |
連絡先 |
岩手県福祉総合相談センター |
019-629-9610(平日)・019-652-4152(夜間および土日祝) |
岩手県男女共同参画センター |
019-606-1762 |
もりおか女性センター |
019-604-3304 |
盛岡広域振興局保健福祉環境部 |
019-629-6568 |
県南広域振興局本局保健福祉環境部(奥州) |
0197-22-2831 |
県南広域振興局一関保健福祉環境センター |
0191-26-1415 |
沿岸広域振興局本局保健福祉環境部(釜石) |
0193-25-2702 |
県北振興局本局保健福祉環境部(久慈) |
0194-53-4982 |
また、岩手県警察本部では、配偶者暴力防止法に基づき、生活安全企画課子ども・女性安全対策係及び各警察署においてDV被害者からの相談を受け付けています。配偶者暴力防止法では、配偶者から暴力を受ける続けることによって、その生命又は身体に重大な危害を受ける虞が大きいときには、被害者の保護を図るため、被害者からの申し立てにより、裁判所が加害者に対して以下のような処置を行っています。
- 被害者への接近禁止
- 被害者への電話等の禁止
- 被害者の子への接近禁止
- 被害者の親族等への接近禁止
- 被害者と共に生活の本拠としている住居からの退去
もし、ご自身の身に重大な危険が迫っていると感じられる場合には、迷うことなく警察(事件発生時)110番に通報しましょう。通報が遅れたために被害がより深刻なものになることも少なくありません。あなたやお子さんが安心して暮らせる毎日を取り戻すためにも、勇気を出して相談してください。秘密は厳守されます。
岩手県の離婚問題を解決するには
岩手弁護士会は法律相談に力を入れています
岩手弁護士会では、以下の表のように県内各所で法律相談を実施しています。盛岡法律相談センター、北上・花巻法律相談センターなど弁護士会が直接運営している法律相談センターのほか、県・市町村・公共機関での相談も可能となっています。開催日時などの詳しい情報は各窓口にお問合わせください。各市町村の法律相談はその地区に居住している方が対象となっています。2016年3月31日の時点で岩手弁護士会に所属する弁護士の人数は以下の表のとおりです。
相談窓口 |
回数・時間 |
問い合わせ先 |
久慈市無料法律相談 |
月2回10:30~15:30 |
0194-52-2111 |
二戸市無料法律相談 |
月2回10:00~15:00 |
0195-23-3111 |
宮古市無料法律相談 |
月5回10:00~15:00 |
0193-62-2111 |
釜石市無料法律相談 |
月2回11:00~16:00 |
0193-22-2111 |
遠野市無料法律相談 |
月2回10:00~15:00 |
0198-62-4411 |
一関市無料法律相談 |
月4回10:00~15:00 |
0191-21-2111 |
北上市無料法律相談 |
月2回10:00~15:00 |
0197-64-2111 |
会員数(2015年3月31日現在)
弁護士 |
100人 |
弁護士法人会員 |
70法人 |
外国特別会員 |
1人 |
岩手県で離婚問題に悩む皆様へ
現在、日本では既婚者の3分の1は離婚しています。離婚理由は、性格の不一致、金銭問題、相手の浮気、家庭内暴力、教育方針の違いなどひとそれぞれでしょう。離婚したいと考えたとき、最初に不安を感じることは離婚後の生活費についてでしょうか、子供の親権、養育費のことでしょうか。離婚を決意しても相手が合意しなければ、離婚調停などで思いのほか時間がかかってしまいます。また、離婚までの過程において法律的な問題が必ずと言っていいほど発生します。離婚後の生活に不安がなければ、我慢しながら結婚生活を続けることなく、あなたらしい新生活を手にすることができるはずです。離婚を決断したときは、一人で悩まず法律の専門家などに相談することをお薦めします。もしあなたが離婚を決意したなら離婚問題を解決していくために、岩手県の事情をよく理解し、信頼できる弁護士のサポートが大きな役割を担うでしょう。
離婚に関する相談窓口には、岩手弁護士会の法律相談センターのほか、県の福祉事務所など様々な場所がありますが、離婚後の新たな生活があなたにとってより良いものとなるよう、まずは信頼できる法律の専門家に相談してみましょう。特に、DV被害に悩む方はできるだけ早いうちに専門の相談窓口に連絡し、安心して生活できる環境を整えて下さい。ご自身が納得できる条件で離婚するため、離婚後の新生活のためにも一歩前に進みましょう。離婚は自分らしく生きるための大きな決断ですが、けっして不幸なことではありません。