借金が原因で離婚!その借金に夫(妻)の支払い義務はある?繰り返す場合の対処法は?
離婚原因は「妻や夫の借金」という方は意外と多いです。例えば配偶者がギャンブル(パチンコや公営ギャンブル等)にのめり込んでしまったり、女性の場合は「買い物依存」などで、お金を散財してしまうことがあります。
所得に見合わないキャッシングや借り入れをすると「多重債務」に陥る上に、返済ができない「多額の借金」を抱えることになります。
もちろん債務整理などで上手くピンチを切り抜ける方もいますが、借金の問題が引き金となり家庭が崩壊(=離婚)に繋がるケースも多く見られます。
本記事では、離婚原因が「配偶者の借金」だった場合、今すぐ「進めるべき準備」について説明しましょう。
借金が原因で離婚!夫(妻)に支払い義務があるかパターン別に解説!
婚姻中に作られた借金は夫婦で支払う義務がある
夫婦の関係が良好である内は問題ないのですが、住宅ローン、教育ローン、オートローンといった借金は離婚後も夫婦で支払う義務があります。
これは夫婦も共同生活を送る中で借金による生活の恩恵を受けていたことが関係しており、契約上の名義人に関わらず不公平を避けるため離婚後も夫婦で支払っていくこととなります。
婚姻生活と無関係の借金は夫婦で支払う義務がない
反対にパチンコや競馬などのギャンブル、個人で利用した高額の飲食費、ブランド物などの贅沢品の購入により生じた借金は本人が支払う義務があります。
これらの借金は配偶者である夫(妻)には一切の恩恵がないので、支払いの義務が発生しないのです。
ただクレジットカードの名義人が旦那なのに、実際に買い物で借金をしたのは妻というケースも起きており、その場合は離婚時に残債務の整理をどうするか話し合う必要が出てきます。
この場合、夫婦間で話し合っても揉めるだけで解決しないケースが多いので、離婚時に弁護士に依頼する方も増えているようです。
ネット犯罪や詐欺に遭って借金を背負わされる場合
離婚に繋がるような借金を引き起こす原因は、自らにあるのではなく「第三者」が原因で、多額の負債を抱えることがあります。
最近多いのは、ネットを使った「新手の犯罪」です。例えば、匿名サイトで「個人間融資」などの誘いに引っ掛かり、知らぬ間に多額の借金を背負わされた方や、他人の連帯保証が原因で借金を背負う方が見られます。
深刻なケースになると「投資詐欺」などの話に乗せられ、多額の負債を抱える人もいます。もしも「犯罪や詐欺」などに巻き込まれた場合は、すぐに最寄りの警察に相談をしましょう。
犯罪についてはどんなに気を付けていても「巧妙な手口」に引っ掛かります。また慎重な性格の方でもある日突然、お金をだまし取られることがあるのです。
犯罪に巻き込まれたら離婚前に配偶者だけでなく警察や弁護士にも相談し、「一緒に問題を解決する」のがベストです。事件のことを黙っていると、かえって「相手から不信感」を持たれる結果となります。
信頼できる弁護士などを味方に付け、借金を背負わずに済む様にトラブルを解決しましょう。
悪質なネットショッピングや訪問販売などで「多額の負債」を抱えた場合
買い物などで騙され、離婚に繋がるような借金を得た場合は、まず弁護士でなく以下の消費者庁に相談をしてみてください。
既に起こった被害について『訴える場合』は、迷わず弁護士に相談してみてください。
どのくらいの夫婦が配偶者の借金問題で悩んでる?
調査会社(リクルート・ブライダル総研)によると、全体の17.8%が相手の借金で離婚を経験しており(20歳~69歳の離婚経験者1000人にアンケートを取った結果)、全体の36.4%は「金銭感覚の違い」が原因で離婚をしていることも判明しています。
このほか「自分の借金が原因で離婚」した人も、全体の5.1%いることが分かっています。ここまで多くの方が「お金の問題」で離婚をしているとは、見逃せない「深刻な問題」と言えるでしょう。
離婚原因となった「お金の問題」具体的には?
離婚原因となったお金の問題を紐解くと、以下のような「具体例」があります。
男性の場合
ギャンブル、FXなどの投資に失敗、浮気相手にお金を貢ぐ、事業に失敗、他人の連帯保証で借金を負った等
女性の場合
買い物依存、ギャンブル、FXなどの投資、主婦をターゲットにした詐欺に遭う等
もちろん、上記以外にもさまざまな要因が重なり「離婚原因」となっている様です。
キャッシング(借金)を繰り返すギャンブル依存は「現在の病」
ギャンブル依存は「現在の病」とも呼ばれるほど、依存度が高い病のひとつです。実際に複数の医療機関では、ギャンブル依存のための治療や外来を受け付けています。
ギャンブルには様々な種類があり、パチンコや麻雀、競艇、競輪、競馬のほか、海外でカジノにのめり込む人も一定数いる様です。
一旦依存症にかかってしまうと、家計のお金だけでなく親戚や義理の家族を巻き込んで「破滅するまで借金を繰り返す」と言います。
また、ギャンブルで歯止めが利かなくなると、多重債務になるなど「深刻な事態」として社会問題化しています。
参考:ギャンブルでの借金、カードローン・キャッシング利用は絶対NG!パチンコ・パチスロ・競馬もダメ!
キャッシング(借金)を繰り返す男(女)とは離婚するべき
結論から言ってしまうとキャッシングを繰り返す人間は多くが病気なので、前述の通りそう簡単に治療することができません。
しかし一緒にいても貴方の収入が削られ、人生設計が狂ってしまう一方です。
そのため、何らかの事情がない限りは早急に弁護士に相談の上で離婚手続きを進めることをオススメします。
同じ借金でも離婚に至らないケースもある
一時的な問題で住宅ローンや自動車ローンの支払いができない、教育ローンの返済ができない等の理由については、大半が「離婚原因」には至っていません。
家計による「一時的な借金問題」は夫婦で解決できることが多いです。ただし、家族だけでどうしても解決できない時には、借金問題に詳しい弁護士に相談をしてみましょう。
弁護士が扱うのは、離婚問題に限りません。詐欺やネット犯罪の被害についても問題を解決し、トラブルが完全に解決できるまで力になってくれます。
せっかく築いた「大切な家族の絆」をお金の問題で失うのは、絶対に避けるべきことです。困ったことがあれば、何でも弁護に相談をしましょう。
離婚をするまえに「配偶者の借金」を弁護士に相談してみよう
お金の問題が原因でも、関係を修復したいのでれば弁護士が協力し「関係継続」に向けて各種交渉や必要な手続きを行います。
また、お金が原因で離婚を考えている方についても「離婚ができるよう」手続きを進めてくれるので(=調停や訴訟も含む)、困ったことがあれば何でも、信頼できる弁護士に相談をしてみてください。
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