離婚後の苗字はどうなる?旧姓に戻す・変えない手続きと子供の姓
「離婚したら苗字はどうなるの?」「子どもの苗字まで変わってしまう?」と、離婚届を前にして手が止まっていませんか? 苗字は毎日使うものだけに、決めるのをためらうのは当然のことです。
最初に結論から。結婚のときに苗字を変えた人は、離婚すると原則として旧姓(結婚前の苗字)に戻るのが法律上のルールです。ただし、離婚の日から3か月以内に役場へ届出をすれば、結婚中の苗字をそのまま使い続けることもできます。どちらを選んでも、法律上の不利益はありません。
一方で、子どもの苗字は親が旧姓に戻っても自動的には変わらず、家庭裁判所の手続きが必要です。この点を知らずに離婚届を出し、「子どもと苗字が違う」と後で慌てる方は少なくありません。
この記事では、離婚後の苗字の2つの選択肢、旧姓に戻す場合・変えない場合それぞれの手続きと期限、メリット・デメリット、子どもの苗字と戸籍の扱い、3か月を過ぎてから変えたくなった場合の対処法まで、2026年4月施行の改正民法(共同親権)もふまえて解説します。
離婚したら苗字はどうなる?結論は「旧姓に戻る」が原則
離婚後の生活を思い描きながら、苗字のことまで考える余裕がない方も多いでしょう。まずは法律上の原則を押さえてください。
結婚で苗字を変えた人は離婚で旧姓に戻る
民法767条1項は「婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する」と定めています。調停離婚や裁判離婚でも同じ扱いです(民法771条)。
つまり、結婚のときに相手の苗字に変えた人は、離婚届が受理されると何もしなくても自動的に旧姓に戻るのが原則。役場で「旧姓に戻す手続き」をするのではなく、戻らないようにするほうに手続きが必要だと考えると分かりやすいでしょう。
結婚で苗字を変えなかった人は何も変わらない
結婚のときに自分の苗字を相手に名乗ってもらった側(戸籍の筆頭者)は、離婚しても苗字に変化はありません。戸籍もそのまま残り、相手が戸籍から抜ける形になります。
日本では夫の苗字を選ぶ夫婦が大多数のため、離婚で苗字の問題に直面するのは多くの場合、妻の側です。ただ、妻の苗字を名乗っていた夫が離婚するケースでは、夫の側に同じ問題が起こります。
離婚後の苗字は2つから選べる
原則は旧姓に戻ることですが、結婚中の苗字を使い続ける道も用意されています。選択肢は次の2つです。
| 選択肢 | 手続き | 期限 |
|---|---|---|
| 旧姓に戻す(復氏) | 離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄に記入するだけ | 離婚届と同時 |
| 結婚中の苗字を使い続ける(婚氏続称) | 「離婚の際に称していた氏を称する届」を役場に提出 | 離婚の日から3か月以内 |
どちらを選ぶかは本人の自由で、相手(元配偶者)の同意は必要ありません。「元夫の苗字を名乗り続けるのを拒否された」という相談もありますが、法律上、相手に拒否する権利はないので安心してください。
離婚後に旧姓に戻す場合の手続きと戸籍
「気持ちを切り替えて新しい人生を始めたい」と旧姓に戻ることを決めた方へ。手続き自体はとてもシンプルです。
離婚届に記入するだけで旧姓に戻れる
旧姓に戻るために特別な届出は必要ありません。離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」という欄で、戻る先の戸籍を選ぶだけです。
- 離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄で「もとの戸籍にもどる」か「新しい戸籍をつくる」を選ぶ
- 新しい戸籍をつくる場合は、新しい本籍地と筆頭者(自分)の氏名を記入する
- 離婚届を提出すると、受理と同時に旧姓に戻る
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戸籍は「親の戸籍に戻る」か「新しい戸籍を作る」か
旧姓に戻る場合、戸籍の扱いを2つから選びます。
- もとの戸籍(親の戸籍)に戻る(復籍):結婚前に入っていた戸籍に戻ります。親の戸籍がすでに除かれている(親が亡くなって戸籍が閉じられているなど)場合は選べません
- 自分を筆頭者とする新しい戸籍を作る:本籍地は日本国内なら自由に選べます
ここで大切なのは、子どもを自分の戸籍に入れたいなら、新しい戸籍を作る必要があるということ。戸籍は「親と子」の二世代までしか入れないため、親の戸籍に戻ると、孫にあたる自分の子どもをそこに入れることができません。
子どもがいる人は新しい戸籍がおすすめ
例えば、旧姓「佐藤」のあなたが「鈴木」姓の夫と離婚し、子どもの親権者になったとしましょう。親の戸籍(佐藤)に戻ると、子どもを同じ戸籍に入れられず、子どもは元夫の戸籍に「鈴木」のまま残ります。
あなたを筆頭者とする新しい「佐藤」の戸籍を作っておけば、後述する家庭裁判所の許可を得て、子どもを「佐藤」として自分の戸籍に迎え入れることが可能です。
旧姓に戻った後に必要な名義変更
苗字が変わると、各種の名義変更が必要になります。一度に全部やろうとせず、優先度の高いものから進めてみてください。
- マイナンバーカード・運転免許証・パスポート
- 銀行口座・クレジットカード・証券口座
- 健康保険・年金(勤務先または市区町村)
- 携帯電話・公共料金・各種保険の契約
- 勤務先への届出(給与振込口座、社会保険、名札など)
- 子どもの学校・保育園への連絡
免許証やマイナンバーカードを先に変えておくと、その後の手続きで本人確認がスムーズでしょう。
名義変更の順番の例
例えば、離婚届を出した翌日に役場で住民票と新しい戸籍の情報を確認し、同じ週に運転免許センターとマイナンバーカードの変更を済ませる。その後、免許証を本人確認書類として銀行・クレジットカード・携帯電話の順に進める、という段取りなら無駄がありません。
勤務先への届出は、給与振込口座の名義と合わせる必要があるため、銀行の変更と同じタイミングで行うと二度手間を防げます。
離婚後も苗字を変えない「婚氏続称」の手続きと期限
「子どもの苗字が変わるのはかわいそう」「職場で旧姓に戻すと離婚を知られてしまう」。そんな理由で苗字を変えない選択をする方は、実際にたくさんいます。
「離婚の際に称していた氏を称する届」を3か月以内に出す
結婚中の苗字を使い続けるには、戸籍法77条の2に基づく「離婚の際に称していた氏を称する届」を役場に提出します。この手続きを「婚氏続称(こんしぞくしょう)」と呼ぶことも多いでしょう。
期限は離婚の日から3か月以内です。離婚の日とは、協議離婚なら離婚届を出した日、調停離婚なら調停が成立した日、裁判離婚なら判決が確定した日を指します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 届出人 | 結婚で苗字を変え、離婚で旧姓に戻る本人 |
| 届出先 | 本籍地または住所地の市区町村役場 |
| 期限 | 離婚の日から3か月以内(離婚届と同時でもよい) |
| 必要なもの | 届書(全国共通の様式)。2024年3月から戸籍謄本の添付は不要 |
| 費用 | 無料 |
離婚届と同時に提出することもできます。同時に出せば、一度も旧姓に戻ることなく、結婚中の苗字を継続できるため、名義変更の手間がまったく発生しません。
届出をすると必ず新しい戸籍ができる
婚氏続称の届出をすると、あなたを筆頭者とする新しい戸籍が作られます。親の戸籍に戻ることはできません。苗字の文字は元夫と同じですが、法律上はまったく別の「氏」として扱われます。
このため、子どもを自分の戸籍に入れる場合は、苗字の文字が同じでも家庭裁判所の「子の氏の変更許可」が必要です。「同じ苗字なのに手続きがいるの?」と驚く方が多いポイントですから、覚えておいてください。
婚氏続称を選ぶ人は少なくない
離婚後に苗字を変えない選択は、決して珍しいものではありません。特に、子どもが学校に通っている、仕事で結婚後の苗字が定着している、という方に多く選ばれています。「元夫の苗字を名乗り続けるなんて」と周囲に言われても、あなたと子どもの生活を優先してよいのです。
旧姓に戻す?変えない?メリット・デメリットで比較
「どちらが正解」という答えはありません。あなたの状況に当てはめながら、比較表を眺めてみてください。
| 旧姓に戻す | 変えない(婚氏続称) | |
|---|---|---|
| メリット | 気持ちの区切りがつく。元配偶者との縁を断ちやすい。再婚時に説明が不要 | 名義変更が不要。職場や周囲に離婚を知られにくい。子どもと同じ苗字を保ちやすい |
| デメリット | 名義変更の手間が大きい。周囲に離婚を知られる。子どもの苗字を合わせるには家裁の手続きが必要 | 元配偶者の苗字を名乗り続ける心理的負担。後から旧姓に戻すには家裁の許可が必要。再婚時に説明が必要なことがある |
| 向いている人 | 子どもがいない人、職場で旧姓を使っていた人、心機一転したい人 | 子どもが就学中の人、仕事上の実績が現在の苗字と結びついている人、手続きの負担を避けたい人 |
旧姓に戻すメリット・デメリット
旧姓に戻す最大のメリットは、精神的な区切りがつくことでしょう。モラハラやDVから逃れて離婚した方にとって、相手の苗字を手放すことは回復の第一歩になり得ます。
一方で、免許証からクレジットカードまで名義変更の手間がかかり、職場に離婚を知られることは避けられません。子どもがいる場合は、子どもの苗字を自分に合わせるために家庭裁判所の手続きが必要になります。
変えないメリット・デメリット
苗字を変えないメリットは、何より手続きの負担がないこと。子どもの学校生活への影響も最小限で済みます。
ただし、元配偶者の苗字を名乗り続けることに抵抗を感じ続ける方もいます。将来「やはり旧姓に戻したい」と思っても、3か月を過ぎると家庭裁判所の許可が必要になるため、安易に決めないでください。
迷ったときの判断基準
決めかねている方は、次の3つを順番に考えてみてください。
- 子どもの年齢と意向:小中学生なら苗字が変わることへの抵抗が強いことも。本人の気持ちを聞いてみましょう
- 仕事への影響:取引先に知られた苗字、資格の登録名、論文や作品の名義などがあるか
- 自分の気持ち:元配偶者の苗字を見るたびにつらくなるなら、名義変更の手間をかけてでも旧姓に戻す価値があります
なお、戸籍上は婚氏続称にして、職場では旧姓を通称として使う、という折衷案もあります。
戸籍と通称を分ける折衷案
例えば、戸籍は子どもと同じ結婚中の苗字のままにしておき、転職先や新しい人間関係では旧姓を名乗る、という使い分けです。マイナンバーカードや運転免許証には旧姓を併記できる制度があるため、通称として旧姓を使う場面でも本人確認で困ることは減っています。
逆に、戸籍は旧姓に戻しつつ、仕事上はこれまでの苗字を通称として使い続ける方もいます。どちらの形も違法ではありませんから、生活の実態に合わせて選んでみてください。
離婚後の子どもの苗字はどうなる?
「私が旧姓に戻れば、子どもも自動的に同じ苗字になるはず」と思っていませんか? ここは最も誤解が多いところです。
子どもの苗字は親の離婚では変わらない
親が離婚して旧姓に戻っても、子どもの苗字と戸籍は自動的には変わりません。子どもは結婚中の戸籍(多くは父親の戸籍)に、結婚中の苗字のまま残ります。母親が親権者になっても同じです。
例えば、「鈴木」姓の夫婦が離婚し、妻が旧姓「佐藤」に戻って子どもの親権者になった場合。手続きをしなければ、子どもは父親の戸籍に「鈴木」のまま残り、母親とは苗字も戸籍も別の状態になります。
子どもの苗字を変えるには「子の氏の変更許可」が必要
子どもを自分と同じ苗字・同じ戸籍にするには、民法791条に基づいて家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立て、許可を得てから役場に「入籍届」を出します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申立人 | 子が15歳以上:子本人。子が15歳未満:親権者(法定代理人) |
| 申立先 | 子の住所地を管轄する家庭裁判所 |
| 費用 | 収入印紙800円(子1人につき)と連絡用の郵便切手 |
| 主な必要書類 | 申立書、子の戸籍謄本、父・母の戸籍謄本(離婚の記載のあるもの) |
| 許可後 | 審判書謄本を添えて、役場に入籍届を提出 |
親の離婚にともなう子の氏の変更は、通常は書面審理のみで比較的短期間に許可されます。弁護士に依頼しなくても、ご自身で手続きできる方が多い手続きです。
子どもの苗字を変える手続きの流れ
- 自分を筆頭者とする新しい戸籍を作っておく(親の戸籍に戻ると子どもを入れられない)
- 家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立てる
- 許可の審判が出たら、審判書謄本を受け取る
- 役場に入籍届を提出する(届出人は子が15歳以上なら本人、15歳未満なら親権者)
- 子どもが自分の戸籍に入り、苗字が変わる
共同親権の場合は父母が共同で手続きする
2026年4月施行の改正民法により、離婚後も父母双方を親権者とする共同親権を選べるようになりました。共同親権で子どもが15歳未満の場合、子の氏の変更許可の申立ては父母が共同で行う必要があります。
相手が同意してくれないときは、家庭裁判所に「親権行使者の指定」の調停や審判を申し立てることになります。相手の同意がないのに申立書に相手の名前を書くことは絶対にしないでください。文書の偽造として刑事責任を問われるおそれがあります。
子どもの苗字を自分に合わせたい方は、離婚時に親権の形を決める段階で、この点も見据えておくと後の手続きがスムーズでしょう。
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子どもの苗字を変えないという選択
母親が旧姓に戻り、子どもは父親の苗字のまま、という形も選べます。子どもが学校で苗字を変えたくないと言っている場合や、本人が成人に近い場合は、無理に変えないのも一つの道です。
苗字が違っても親権や監護には影響しませんし、児童扶養手当などの支援を受ける上でも問題はありません。ただ、同居しているのに戸籍も苗字も別という状態は、学校や病院で説明が必要になる場面があることは知っておいてください。
子どもが成人した後に元の苗字へ戻したい場合
子の氏の変更によって苗字が変わった子どもが、成人後に「やっぱり父の苗字に戻したい」と思うこともあるでしょう。未成年のときに氏を変更した子は、18歳で成年に達してから1年以内であれば、家庭裁判所の許可なく役場への届出だけで元の苗字に戻れます(民法791条4項)。1年を過ぎた場合は、改めて家庭裁判所の許可が必要です。
3か月を過ぎてから苗字を変えたい場合はどうする?
「婚氏続称にしたけれど、やっぱり旧姓に戻したい」「3か月の期限を知らずに過ぎてしまった」。そんなときも、道がないわけではありません。
家庭裁判所の「氏の変更許可」が必要
3か月を過ぎた後に苗字を変えるには、戸籍法107条1項に基づいて家庭裁判所に「氏の変更許可」を申し立て、許可を得る必要があります。
- 申立人:本人(15歳未満の場合は法定代理人)
- 申立先:申立人の住所地の家庭裁判所
- 費用:収入印紙800円と連絡用の郵便切手
- 主な必要書類:申立書、戸籍謄本、変更理由を示す資料、同じ戸籍にいる15歳以上の人の同意書
「やむを得ない事由」はどう判断される?
氏の変更許可には「やむを得ない事由」が必要とされ、法律上は、苗字を変えないと社会生活に著しい支障が生じる場合を指します。一般の氏の変更では、この要件はかなり厳しく判断されるものです。
ただし、婚氏続称を選んだ人が旧姓に戻すケースでは、もともと旧姓が本人の苗字であったこと、元配偶者との関係を断ちたい事情があることなどから、通常の氏の変更より緩やかに判断される傾向があるといわれています。婚氏続称から日が浅いこと、不当な目的(借金逃れなど)がないこと、子どもの意向などが考慮されるでしょう。
許可されるかどうかは個別の事情次第です。申立ての前に、家庭裁判所の窓口や弁護士に相談してみてください。
逆に「旧姓に戻した後で婚氏続称に変えたい」場合
離婚のときに旧姓に戻り、その後3か月以内なら、婚氏続称の届出を出して結婚中の苗字に変えられます。3か月を過ぎた場合は、こちらも家庭裁判所の氏の変更許可が必要です。
離婚後の苗字で後悔しないための3つのポイント
最後に、実際に離婚を経験した方がつまずきやすい点を3つにまとめました。
離婚届を出す前に戸籍の形を決めておく
旧姓に戻る場合、「親の戸籍に戻る」を選ぶと子どもを自分の戸籍に入れられません。子どもを引き取る予定なら、離婚届の段階で「新しい戸籍をつくる」を選んでおきましょう。
3か月の期限をカレンダーに書いておく
婚氏続称の期限は離婚の日から3か月。これを過ぎると家庭裁判所の手続きが必要になり、必ず認められるとは限りません。離婚届と同時に届出をするのが最も確実です。
子どもの苗字は親権の決め方とセットで考える
共同親権にする場合、子どもの苗字の変更には父母双方の関与が必要になります。相手との協議が難しそうな場合は、離婚協議書に子どもの苗字と戸籍についての合意も書いておくと安心でしょう。
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離婚後の苗字に関するよくある質問
離婚後、苗字を変えないと元夫の戸籍に残りますか?
いいえ。婚氏続称の届出をしても、元配偶者の戸籍には残りません。あなたを筆頭者とする新しい戸籍が作られ、元配偶者とは別の戸籍になります。
離婚後の苗字を変えないのに、元夫の許可はいりますか?
必要ありません。婚氏続称は本人の届出だけで成立し、元配偶者の同意や承諾は一切不要です。
旧姓に戻した後、子どもの苗字だけ元夫のままにできますか?
できます。子どもの苗字は親の離婚で自動的に変わらないため、何も手続きをしなければ子どもは結婚中の苗字のままです。親権者と子どもの苗字が違っていても、親権や監護に影響はありません。
子の氏の変更許可はどのくらいで出ますか?
親の離婚にともなう申立ては通常、書面審理だけで進み、申立てから数週間程度で許可が出ることが多いといわれています。ただし、裁判所の混み具合や事案によって異なるので、申立先の家庭裁判所に確認してください。
再婚したら子どもの苗字はどうなりますか?
あなたが再婚して再婚相手の苗字になっても、子どもの苗字は自動的には変わりません。再婚相手と子どもが養子縁組をすれば、子どもは養親の苗字になります。養子縁組をしない場合に子どもの苗字を再婚後の苗字にするには、改めて家庭裁判所の子の氏の変更許可が必要です。
離婚後に苗字を変えると、児童扶養手当や健康保険に影響しますか?
苗字をどちらにしても、児童扶養手当や児童手当の受給要件には影響しません。健康保険については、元配偶者の扶養に入っていた場合は離婚で資格を失うため、苗字の選択にかかわらず、勤務先の健康保険か国民健康保険への切替え手続きが必要です。
離婚調停や裁判で離婚した場合も3か月以内ですか?
はい。調停離婚なら調停成立日、裁判離婚なら判決確定日が「離婚の日」となり、そこから3か月以内に届出をします。調停成立後は10日以内に役場へ離婚届(報告的届出)を出す必要があるため、その際に一緒に婚氏続称の届出を済ませる方が多いでしょう。
パスポートや免許証の旧姓併記はできますか?
婚氏続称にしたうえで職場では旧姓を使いたい場合、マイナンバーカードや運転免許証には旧姓を併記できる制度があります。詳しい条件は市区町村や運転免許センターで確認してみてください。
離婚後の苗字まとめ
離婚後の苗字について、押さえておきたいポイントを振り返ります。
- 結婚で苗字を変えた人は、離婚で原則として旧姓に戻る(民法767条)
- 結婚中の苗字を続けるには、離婚の日から3か月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を出す
- 旧姓に戻る場合、子どもを自分の戸籍に入れたいなら「新しい戸籍をつくる」を選ぶ
- 子どもの苗字は親の離婚で自動的に変わらず、家庭裁判所の「子の氏の変更許可」と入籍届が必要
- 共同親権で子が15歳未満なら、子の氏の変更は父母共同で申し立てる
- 3か月を過ぎてからの変更は家庭裁判所の「氏の変更許可」が必要で、必ず認められるとは限らない
苗字は、離婚後のあなたと子どもの毎日に関わる大切な選択です。どちらを選んでも間違いではありません。期限と手続きだけは確実に押さえたうえで、ご自身と子どもの気持ちを一番に考えて決めてください。手続きに迷ったら、役場の戸籍窓口や家庭裁判所、弁護士に遠慮なく相談してみましょう。
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