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離婚後のシングルマザーが知るべき手当や手続きの知識3選|不安な方は必見

離婚後のシングルマザーが知るべき手当や手続きの知識3選|不安な方は必見

離婚をしてシングルマザーになると、衣食住、家事、保育所の送迎、そして生活費といったすべてが自分自身の肩にのしかかってきます。

そのため、離婚後の生活に不安を感じる人は多いでしょう。しかし、シングルマザーにはさまざまな公的支援があります。

このページではそんなシングルマザーが知っておきたい手当や助成金の内容と手続き方法について詳しくご説明します。

離婚後にシングルマザーが受け取れる手当・助成金の種類

シングルマザーになったときに受けられる手当や助成金として、次のものがあります。
(2021年現在の内容です。今後法改正や税制改正によって内容が変わる場合があります)

  • 児童手当
  • 児童扶養手当
  • 児童育成手当(一部の自治体のみ)
  • 母子家庭の住宅手当

では、ひとつずつご説明していきます。

児童手当

中学校を卒業するまでの子どもを養う人が受けられる手当で、離婚していなくても支給されます。

支給される金額は子どもの年齢によって異なります。

子どもの年齢 1ヶ月に支給される金額
3歳未満 一律15,000円
3歳以上~
小学校修了まで
1万円(第3子以降は15,000円)
中学生 一律1万円

児童手当の支給は原則として6月、10月、2月にその前月までの分をまとめて支給されます。

また、児童手当には所得制限があり、年収が多い場合は支給額が減額されます。

離婚したら認定請求が必要

離婚するまでは児童手当は父親に支給されるケースがほとんどです。しかし、離婚したら子どもと同居する親に支給されます。そのためには、役所に「児童手当の認定請求」を出す必要があります。

児童手当の請求手続きについてはこちらで詳しくご説明しています。

児童扶養手当

児童扶養手当は離婚や死別によってひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)になった人を対象に支給されます。0歳から18歳までの子どもを対象に、親の所得に応じて43,160円~10,180円が支給されます。

なお、児童扶養手当を受給するには所得の制限があります。

ここでの所得とは「収入-諸経費(給与所得控除額)+養育費の8割に相当する額-諸控除額」で計算します。計算方法が難しく、また、受給できる金額も子どもの数と親の所得によって異なります。詳しくはお住まいの自治体で相談してみましょう。

児童育成手当

児童育成手当は東京都など一部の自治体が実施している手当で、ひとり親家庭の子どもが18歳になるまで支給されます。ただし、受給するには毎年、申請手続きが必要です。

東京都の場合は子ども1人に対して月額13,500円が支給されます。(受給に対して所得の制限があります。)

母子家庭の住宅手当

20歳未満の子どもがいる母子家庭に対して住宅費を補助するものです。

支給額や支給対象となる所得などの条件は自治体によって異なります。また、手当を支給していない自治体もあります。

子どもに障がいがある場合に受けられる手当

子どもに障がいがある場合は、「特別児童扶養手当」と「障害児福祉手当」も受けられます。なお、こちらはひとり親家庭でなくても受けられますが、離婚した場合は母親が受給できるように手続きを行いましょう。

手当の内容は次の通りです。

手当 支給対象 月額の支給額
特別児童扶養手当 精神または身体に障害がある20歳未満の子ども ・1級:52,500円
・2級:34,970円
障害児福祉手当 精神または身体に重度の障害がある20歳未満の子ども 14,880円

離婚後にシングルマザーになったときに受けられる特別控除

シングルマザーになると、次のような控除が受けられます。ただし、所得が多い場合、控除は受けられないので注意してください。

  1. 寡婦(寡夫)控除・ひとり親控除
  2. 国民健康保険の免除
  3. 国民年金の免除
  4. 保育料の免除や減額
  5. 電車・バスなど公共交通機関の割引

それぞれの詳しい内容をご説明します。

寡婦(寡夫)控除・ひとり親控除

従来は配偶者と離婚や死別して子どもを育てている女性に対して「寡婦(かふ)控除」(男性の場合は「寡夫(かふ)控除」)が適用されていました。

一方、結婚せずに子どもを育てている未婚のシングルマザーに対しては「ひとり親控除」が適用されていました。

どちらも配偶者がいない状態で子どもを育てるという状況に変わりはないのですが、控除額や条件に差がありました。

その不公平をなくすために2020年に税制改正があり、寡婦も寡夫も未婚のシングルマザーもすべて「ひとり親控除」として同じ条件になりました。

従来の「寡婦控除」という名称で内容を調べている人がいるかも知れませんが、ここでは2020年から対応の「ひとり親控除」についてご説明していきます。

ひとり親控除の内容

ひとり親控除は自分の所得が500万円以下、子どもが働いている場合は子どもの所得が48万円以下の人に対して所得税と住民税の控除が受けられます。控除額は次の通りです。

所得税 35万円
住民税 30万円

寡婦(寡夫)控除とひとり親控除の違い

2020年の税制改正により寡婦控除を受けられるのは、夫と死別または離婚で配偶者と別れ、「子ども以外の扶養親族」がいる寡婦が対象となりました。控除額は所得税27万円、住民税26万円です。また、夫と死別して扶養親族がいない場合でも27万円の控除が受けられます。

つまり、扶養する子どもがいる場合はひとり親控除、子ども以外の扶養親族がいる場合は寡婦控除の対象となります。

なお、妻と死別または離婚した「寡夫」に対しては子どもがいる場合はひとり親控除の対象になりますが、子ども以外の扶養親族がいる場合は寡夫控除はありません。

これらをまとめると、次のようになります。(いずれも本人の所得は500万円以下、扶養する子どもの所得は48万円以下です)

扶養する家族の有無 ひとり親控除 寡婦(寡夫)控除
夫と離婚した女性 扶養する子どもがいる ○(35万円の控除) ×
扶養親族がいる × ○(27万円の控除)
扶養する親族がいない × ×
夫と死別した女性 扶養する子どもがいる ○(35万円の控除) ×
扶養親族がいる × ○(27万円の控除)
扶養する親族がいない × ○(27万円の控除)
未婚のシングルマザー 扶養する子どもがいる ○(35万円の控除) ×
扶養親族がいる × ×
扶養する親族がいない × ×
妻と離婚した男性 扶養する子どもがいる ○(35万円の控除) ×
扶養親族がいる × ×
扶養する親族がいない × ×
妻と死別した男性 扶養する子どもがいる ○(35万円の控除) ×
扶養親族がいる × ×
扶養する親族がいない × ×

離婚後の健康保険はどうなる?

日本では「国民皆保険(こくみんかいほけん)」という制度があり、国民すべてが何らかの公的医療保険(国民健康保険や職場の健康保険など)に加入しなければなりません。

離婚したとき、自分と子どもがどこの保険に入るかは収入の有無によって異なります。

婚姻中に夫の扶養家族になっていた場合

夫がサラリーマンや公務員で自分が扶養家族になっていた人は夫の会社の健康保険に加入していますが、離婚すると夫の扶養家族から外れてしまいます。

その場合、無職または勤務時間が短いパートで働く場合は国民健康保険に、正社員(または一定時間以上勤務のパート)で働く場合は勤務先の社会保険(健康保険と厚生年金保険)に加入できます。

婚姻中に働いていて自分の勤め先の健康保険に入っていた場合

婚姻中に正社員(またはパートで一定時間以上勤務)だった人は、職場の社会保険に加入しています。離婚後も同じ職場で働き続ける場合はそのまま職場の健康保険に加入できますが、退職したり、勤務時間が減ったりすると社会保険(健康保険)に加入できなくなります。そのときは、国民健康保険に加入することになります。

これらをまとめると、次のようになります。

夫の扶養家族だった無職国民健康保険

離婚前 離婚後 加入する健康保険
職場の健康保険に入れない 国民健康保険
職場の健康保険に入れる 職場の健康保険
働いていて職場の健康保険に加入 そのまま同じ職場で同じ条件で働く 職場の健康保険
職場の健康保険に入れない 国民健康保険
仕事を辞める 国民健康保険

職場の社会保険に加入すると、健康保険料と厚生年金保険料の半分は職場が負担してくれるので、残りの半分が自己負担になります。しかも、保険料は給料から天引きされるので、あまり「保険料を払った」という自覚がなく健康保険を利用できます。

一方、国民健康保険料は全額自己負担で、毎月銀行口座からの引き落としか役所に払いに行くという方法になります。滞納すると督促状が届き、それでも納付しない場合は財産調査や財産差し押さえの予告が行われます。また、延滞金が加算されます。

ただ、国民健康保険料が払えない場合は、次にご説明するように減免措置があるので役所で相談してみましょう。

国民健康保険料の減免

母子家庭や所得が低い世帯に対しては各自治体で国民健康保険料の減免措置を行っています。減額される金額は所得に応じて異なりますが、滞納するまでに役所で相談してみましょう。

母子家庭の医療費支援

所得が低いシングルマザーの場合は「福祉医療証」が発行され、医療機関を受診しても自分や子どもの医療費が無料(または一部負担)になるよう支援している自治体が多くあります。

内容は自治体によって異なるので確認してみましょう。

国民年金保険料の免除

離婚後に国民年金保険に加入する場合、前年の所得が一定金額以下であれば保険料の免除または減額が受けられます。

免除される額 納める保険料
全額免除 16,540円 0円
4分の3免除 12,400円 4,140円
半額免除 8,270円 8,270円
4分の1免除 4,130円 12,410円

(2020年の場合)
国民年金保険料の免除を受けるには、自分で役所または年金事務所で「免除の申請」をする必要があります。

国民年金保険料が未納になっていると将来受け取る年金(老齢基礎年金)の額が少なくなる、または受け取れなくなることがあります。また、病気やけがで障害を負ったときに受けられる「障害基礎年金」や自分が死亡したときに子どもが受け取れる「遺族基礎年金」が減額または支給されないことがあるので注意してください。

保育料の免除や減額

2019年10月1日から3歳から5歳までのすべての子どもに対して、0歳から2歳までの子どもは住民税非課税世帯に対して保育料が無償になっています。

なお、給食費や送迎費、行事費用などは今まで通り保護者が支払いますが、所得が低い場合はこれらが減額や免除されることがあります。

年齢別に詳しく見ていきましょう。

3歳から5歳の子ども

3歳から5歳の子どもは保育園、幼稚園、認定こども園などほぼすべての保育施設の保育料が無料になります。(幼稚園は上限月額2万5700円までが無料です)

ただ、給食費(主食費と副食費)の負担額は親の年収によって次のように異なります。1号認定、2号認定ともに給食費はすべて保護者の負担となりますが、年収360万円未満の世帯と第3子以降は免除されます。

住民税非課税世帯 年収360万円未満 年収360万円以上(※)
保育料 無料 無料 無料
主食費 1000円~3000円程度 1000円~3000円程度 1000円~3000円程度
副食費 無料 無料 4500円程度
(第3子以降は無料)

これ以外に保護者会費や遠足などの行事費用、送迎費用などの実費がかかります。

0歳から2歳の子ども

0歳から2歳までの子の保育料は、住民税非課税世帯は無料、それ以外は親の年収と第1子の年齢によって2人目、3人目の保育料が違ってきます。

なお、0歳から2歳までの給食費は保育料に含まれます。

住民税非課税世帯 年収360万円未満 年収360万円以上
保育料 無料 第1子の年齢にかかわらず
・第2子は半額
・第3子は無料
第一子が就学前の場合
・第2子は半額
・第3子は無料

これ以外に保護者会費や遠足などの行事費用、送迎費用などの実費がかかります。

電車・バスなど公共交通機関の割引

自治体によってはJRの通勤定期乗車券やバスなどの公共交通機関の割引が受けられるところがあります。

対応は各自治体によって異なるので、詳しくは役所で聞いてみましょう。

離婚後に使えるシングルマザーの手当(支援)は自治体で異なる

シングルマザーに対しての手当や支援はいろいろありますが、自治体によって内容が異なります。いくつかの自治体の例をご紹介します。
(2020年10月現在の内容です。今後、変更になる場合があります。)

シングルマザーの支援~東京都の例

東京都では次のような支援を行っています。(市区町村によっては実施していないものもあります。)

支援名 内容 対象者
児童育成手当 毎月13,500円 子どもが18歳になる年の年度末まで
医療費助成制度(マル親) 医療機関の窓口で支払う医療費の一部を助成 子どもが18歳になる年の年度末まで
都営交通無料乗車券 都営交通機関が1年間無料 児童扶養手当や生活保護を受けている世帯で1名のみ
上下水道の減免制度 上下水道料金の減額 児童扶養手当や生活保護を受けている世帯
粗大ごみ等処理手数料の減免 粗大ごみ等処理手数料が免除 児童扶養手当や生活保護を受けている世帯
ひとり親家庭休養ホーム 休養やレクリエーションのために指定施設を利用するときに利用料金の一部を助成
(例)世田谷区では東京ディズニーランドや八景島シーパラダイスなどの入場料を2000円まで区が負担
20歳未満の児童を扶養する世帯で児童育成手当の基準額未満の人
ひとり親世帯入居サポート 公営住宅の入居時に収入審査の緩和や家賃の割引 子どもが18歳になる年の年度末まで

このほか、高等学校等就学支援金制度や進学のために学習塾や講座を受けるための貸付金を無利子で融資する「受験生チャレンジ支援貸付事業」、母親が仕事に就くための訓練給付金などがあります。

シングルマザーの支援~大阪府の例

大阪府では、次のような支援を行っています。

支援名 内容 対象者
医療費助成 医療費の一部を助成 子どもが18歳になる年の年度末まで
就学援助費 学用品費、新入学用品費、通学費、給食費、修学旅行費などを修学援助費として支給 小・中学校に通う子どもが経済的な理由で就学な困難な場合
保育所等の優先入所 入所選考の際の点数を高く設定 ひとり親世帯
大阪府国公立高等学校等奨学のための給付金 給付金を支給 所得税・住民税が非課税世帯または生活保護を受けている世帯
母子・父子・寡婦福祉資金貸付金 子どもが高校・短大・大学などに進学する際の費用に充てる資金を貸し付け 母子・父子・寡婦の家庭
ひとり親家庭等日常生活支援事業 家事や保育のサービスが必要なときに有料で家庭生活支援員を派遣
(住民税非課税世帯は無料)
ひとり親世帯
母子生活支援施設 子どもと一緒に入所できる児童福祉施設への入居 母子家庭で子どもの養育が十分にできない場合
(対象となる子どもは18歳未満だが入居は満20歳になるまで可能)
JR通勤定期乗車券の特別割引制度 JR通勤定期乗車券が3割引で購入
(証明書が必要)
児童扶養手当または生活保護を受けている世帯

シングルマザーの支援~愛知県の例

愛知県では次のような支援を行っています。

支援名 内容 対象者
愛知県遺児手当(※) 児童1人あたりの月額
・1~3年目 4,350円
・4~5年目 2,175円
・6年目以降は支給対象外
子どもが18歳になる年の年度末まで
(一定の所得以下の場合)
母子・父子家庭医療事業 医療機関の窓口で支払う医療費が無料 子どもが18歳になる年の年度末まで
母子福祉資金 生活資金や就学支度資金、技能習得資金などの貸付 20歳未満の子どもがいる母子家庭
ひとり親家庭等生活支援事業 低額または無料でヘルパーを派遣して生活援助や子育て援助を行う 20歳未満の子どもがいる母子家庭
県営住宅の優先入居 県営住宅に一般世帯よりも優先して入居が可能 小学校就学までの子どもがいる母子家庭
ひとり親家庭市有施設優待利用 名古屋市有施設の入場料が無料 名古屋市在住のひとり親世帯

(※:愛知県遺児手当は「遺児」と書いてありますが、親と死別した場合だけでなく両親が離婚して母子家庭になった場合も対象です)

離婚後のシングルマザーの実態

このように各自治体でさまざまな支援が設けている背景には、シングルマザー(母子家庭)の増加とシングルマザーはフルタイムで働いて収入を増やすことが難しいという理由があります。
シングルマザーの実態を、令和2年4月に厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課がまとめた「ひとり親家庭等の支援について」というレポートから見てみましょう。

シングルマザー世帯は約123万世帯

平成28年度全国ひとり親世帯等調査によると、母子以外の同居者がいる世帯を含めた全体の母子世帯数は全国で約123万世帯で、そのうち母子のみの世帯は約75万世帯もあります。

母子家庭になった理由では離婚が79.5%と最も多く、次に未婚のシングルマザーが8.7%、死別が8.0%となっています。

シングルマザーの平均年収は約200万円

シングルマザーの約82%は何かしらの仕事に就いていますが、正社員として働いている人は全体の約40%で、半数近くはパート・アルバイトです。

また、シングルマザーが働いて得る平均収入は200万円です。そこに養育費や各種手当てなどを受けて生活しています。

国や各自治体ではさまざまな支援を行っていますが、所得に関しての条件を設けているところが多いので事前によく確認しておきましょう。

出典:厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課「ひとり親家庭等の支援について」令和2年4月版
https://www.mhlw.go.jp/content/000619763.pdf

シングルマザーが離婚後にスムーズに手当を受け取るための知識3選

離婚後に支援を受けて、スムーズに新生活を始めるためにやっておくべき知識をご紹介します。

  1. 離婚前に住むところを決めておく
  2. 仕事を探す
  3. 必要な手続きを抜かりなくする

離婚前に住むところを決めておく

シングルマザーに対する自治体の支援は地域によってかなり異なります。同じ東京都内でも支援によってはやっていないところもあります。また、年収(所得)制限を設けているところもあるので、事前に必ずチェックしておきましょう。

それと同時に子どもの学校や保育園のことも考えて住居探しをすることが大切です。夫とは少しでも離れて暮らしたいと思うでしょうが、子どもの転校などを考えると難しい点があります。

また、一時的に実家に身を寄せる方法もありますが、何度も転居を行うと引っ越し費用がかかってしまいます。離婚を考え始めるときから転居先を探すことが大切です。

ポイントとしては次のように、ご自身のケースでどんな支援が受けられるか、何を優先させるかなどを検討するといいでしょう。

  • 自治体のひとり親支援は自分に使えるものがあるかどうか
  • 子どもを転校させるかどうか
  • 保育園の場合は受け入れが可能かどうか
  • 仕事を休めないときに実家に助けてもらえるかどうか

仕事を探す

離婚して慰謝料や財産分与を多く獲得できる場合は、しばらくはそれで生活ができるかも知れません。しかし、シングルマザーとして子どもを育てていくには職に就いて収入を得ることが大切です。

離婚する前に今の仕事を継続するか転職するかを考える必要があります。また、専業主婦だった人は、過去の経歴や資格を整理して仕事を探し始めましょう。

仕事探しは住まい探しと同時進行で行うのがおすすめです。仕事は家賃や生活費などの支出と各種手当て、養育費などを含めた収入を考えて、いくら必要かを計算すると探しやすくなります。子どもの年齢を考えて、保育園の送迎や学童期の習い事が可能かどうかもよく検討しましょう。

必要な手続きを抜かりなくする

ひとり親家庭の手当を受け取るにはさまざまな手続きが必要です。それに加えて、子どもの転校手続きなども必要になるので、やることリストを書き出して抜かりないように進めましょう。
離婚後にやることとして、次のものがあります。

  • 自分の姓を旧姓に戻すか、婚姻時の姓のままにするか決める
  • 子どもの姓を母親の姓に変えるか決める
  • 児童手当の受給者の変更をする
  • 児童扶養手当の申請をする(該当する場合)
  • 自治体の各種手当ての申請(該当する場合)
  • 学校・保育園などへの連絡
  • 健康保険証の手続き
  • 住民票異動(転出届、転入届の提出)
  • 免許証や銀行などの変更手続き

自分の姓を旧姓に戻すか、婚姻時の姓のままにするか決める

離婚すると自分の姓は旧姓に戻りますが、婚姻時の姓のままにしたい場合は「婚氏続称届(こんしぞくしょうとどけ)」を離婚から3ヶ月以内に役所に提出する必要があります。

離婚とともに旧姓に戻す人が多いですが、中には職場や子どもの姓のことを考えて婚姻時のままにしたいという人がいます。そのときはこの手続きを行います。

子どもの姓を母親の姓に変えるか決める

離婚しても子どもの姓は父親の姓のままです。たとえ母親が親権者になり、子どもと一緒に暮らしていても戸籍上では子どもは父親の戸籍にあり、姓も父親と同じです。

そこで、子どもの姓を母親と同じにするには、家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立てる必要があります。これによって子どもも母親と同じ姓にすることができます。

児童手当の受給者の変更をする

児童手当は生計中心者(共働きの場合は収入が多い方)、つまり多くの場合は子どもの父親が受け取っています。しかし、離婚したら受取人を母親に変える必要があります。

手続きは現在受給している役所(離婚前に住んでいたところ)に「児童手当・特例給付の受給資格に係る申立書」を提出し、その後、自分が住む自治体に「児童手当認定請求」を行います。

これらの手続きを何もしないでいると、離婚後もそのまま夫の銀行口座に児童手当が振り込まれるので注意しましょう。

詳しい手続きはこちらの記事でご説明しています。

児童扶養手当の申請をする(該当する場合)

離婚後に所得が減って児童扶養手当の受給に該当する人は役所で申請手続きをしましょう。
自分が該当するかどうかわからない場合も役所で聞いてみてください。

自治体の各種手当ての申請(該当する場合)

自治体によってさまざまな支援や手当があります。自分は何が使えるのかを知るためにも、役所の窓口で相談してみましょう。

学校・保育園などへの連絡

学校を転校する場合は転校手続きが必要です。転校しない場合でも、離婚すること、子どもの姓が変わることなどを知らせる必要があります。保育園・幼稚園も同じです。

健康保険証の手続き

離婚する前から職場で健康保険証が発行されていてそのまま同じ職場で働く場合は、姓の変更と子どもを自分の扶養家族にする必要があります。手続きは職場で聞いてみましょう。

また、離婚前は夫の扶養家族になっていた人が離婚後に仕事に就く場合は、社会保険(健康保険や厚生年金保険)に加入できるかどうかを確かめます。加入できるならそこに子どもを扶養家族として入れる手続きをします。

一方、働く時間が短くて社会保険に加入できない、またはすぐに仕事が見つからない場合は国民健康保険に加入します。手続きは転居先の役所で行うので、窓口で聞いてみましょう。

住民票異動(転出届、転入届の提出)

離婚と同時に引っ越しをする場合は離婚前の住所の役所に「転出届」を提出し、引っ越し先の役所に「転入届」を提出します。

役所では他にも多くの手続きがあるので、事前に何の手続きが必要かを整理してなるべく1度で済むようにしておきましょう。

免許証や銀行などの変更手続き

姓と住所が変わるので、運転免許証や銀行口座の名義変更、印鑑変更などの手続きが必要です。これらも忘れないうちにやっておきましょう。

特に仕事の都合で平日に休めない人は有給休暇をうまく使って1日で終えるように進めることが大切です。

実際に離婚後にシングルマザーになった人の体験談

離婚してシングルマザーになり「別れてハッピー」という人もいれば、「離婚できたのはいいけれど、苦労がいっぱい」という人もいます。

シングルマザーになってよかったという人と苦労した人の体験談をご紹介します。

シングルマザーで幸せになった人の体験談

まずはシングルマザーになってよかったという人の体験談をご紹介します。

イヤな旦那と別れて自由になれた!

【旦那のモラハラから解放された】

暴力こそなかったものの、夫のモラハラがすごくてうつ病になりそうでした。私の仕事の帰りが少しでも遅いと浮気を疑われ、仕事中に1日に何度も電話がかかってきます。子どもにも命令口調で話すので家庭内の雰囲気は最悪でした。
離婚して私も子どももやっと自由にノビノビ暮らせます。今は本当に幸せです。

元夫の家族との関係がなくなってスッキリした

【義母の干渉がなくなった】

義母(姑)の干渉がすごくて、突然家に来ることもたびたびありました。子どもの様子や夫がちゃんとご飯を食べているか(つまり、私が食事をきちんと作っているかどうか)などが気になるようです。
様子を見るだけでなく、「もっと栄養バランスを考えた食事の方がいいわよ」「ここカビているけど、換気してるの?」などと口うるさく言われました。
離婚して夫の家族との関係が切れたのが何よりうれしいです。

子どもが自立してきた

【子どもがしっかりしてきた】

離婚した当初は子どもにかわいそうなことをしたかなという後悔もありましたが、家庭内の事情を少しずつ理解してきたようで、自分のことは自分でするようになりました。
兄弟で助け合うことも多く、「しっかりしたな~」と思っています。
なるべく子どもとの時間を持つようにしつつ、このまままっすぐ育ってほしいと思っています。

シングルマザーで苦労した人の体験談

次にシングルマザーになって苦労した人の体験談をご紹介します。

とにかく経済的に大変!

シングルマザーがまず苦労するのは「お金」の問題です。

【夫の養育費はアテにならない!】

調停離婚をして養育費のことも話し合ったけれど、離婚後3年ほどで支払いが途切れてしまいました。元夫の連絡先もわからず、私は仕事と子育てで忙しく居所を調べる時間がありません。結局、泣き寝入りで、今は子どもを保育園に預けて必死で働いています。

離婚時に弁護士に頼んで養育費についてきちんと取り決めをすればよかったと後悔しています。

【子どもが小さくてパートでしか働けない】

なんとか自分の収入と児童手当などで食べていかないといけないのですが、子どもが小さいので正社員としては採用してもらえず、時給900円のパートで働いています。

子どもが熱を出したりして休むとその分の収入はないので、本当に大変です。この先、どうやって生きていけばいいのかと考えると泣きたくなってしまいます。

子育ての悩み

【シングルマザーは究極のワンオペ育児】

よく夫が育児を手伝わない「ワンオペ育児」が話題になりますが、それでも家にいてくれるだけで助かるものです。

離婚してシングルマザーになると、何もかも自分ひとりでやらなきゃいけないんです。上の子が熱を出して病院に行くにも下の子を連れていかなきゃいけない。とにかく自分が動く場合は常に子どもが一緒。紙オムツや哺乳瓶、水筒、絵本、おもちゃなどが入った重いバッグを肩にかけ、子どもの手をつなぎ、ぐずったら抱っこして……もうクタクタです。

周囲に気を使う

シングルマザーになる覚悟はできていても、いざ離婚すると周囲の目や声が気になることがあります。

【周囲が変に気を使うので疲れる】

今は離婚はあまり珍しくはありませんが、それでも職場の人や友達などは私にどう接していいのかわからないようで、妙に気を使ってくれています。

特に職場では「子どもの体調が悪く休みたい」というと「誰か見てくれる人いないの?」と言われ、お互いにバツの悪い雰囲気になってしまいます。

少しずつ慣れるのだろうとは思いますが、最初は気疲れしました。

【実家を頼りたいけれど頼れない】

そもそも夫との結婚に両親は反対していましたが、それを押し切ってできちゃった婚をしました。その結果、離婚したので両親にすれば「だから言ったじゃない!」という感じです。

子育てに困ったときやお金が足りないときに実家を頼りたいけれど、「ひとりでこれからどうやっていくつもり?」「早くいい再婚相手を見つけなさいよ」とうるさいので、距離を取っています。

結果的に自分自身も苦労しているのですが、もう少し助けてもらえるとありがたいな~と思います。このようにさまざまな苦労があるのですね。

シングルマザーの離婚後~まとめ

シングルマザーになると子育てと仕事の両立生活になり、忙しくなります。また、自分ひとりの収入でやっていかなければいけないという苦労もあります。

ただ、今は母子家庭に対して国や自治体でさまざまな支援を行っています。「本当は利用できたのに、知らなかった」ということのないようによく調べておきましょう。

また、養育費は夫が負担する義務があります。離婚の際には支払い条件をきちんと決めること、払えないときの対策なども取り決めておくことが大切です。

財産分与や慰謝料なども獲得できるようなら少しでも得られるようにして離婚後の生活の支えになるようにしましょう。自分ひとりで対応するのが難しい場合は弁護士に依頼すると安心です。

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