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内縁関係の慰謝料|浮気・不当破棄の相場と請求方法

内縁関係の慰謝料|浮気・不当破棄の相場と請求方法

婚姻届は出していないけれど、何年も夫婦として暮らしてきた。そのパートナーに浮気をされた、あるいは突然「別れたい」と告げられた。そんな状況で、「籍を入れていない自分に慰謝料を請求する資格はあるのだろうか」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、内縁関係(事実婚)でも、浮気や一方的な関係の破棄に対して慰謝料を請求できます。裁判所は長年、内縁を「婚姻に準ずる関係」として保護してきました。

ただし、法律婚と違って婚姻届という客観的な証明がないため、「内縁関係だったこと」を自分で立証しなければなりません。ここが、法律婚の慰謝料請求との最大の違いです。

この記事では、内縁と認められる条件、慰謝料が発生する場面と相場、最高裁の判例、請求の流れと証拠、内縁解消のときに決めておくべきこと(財産分与・年金分割・子どものこと)まで、順番に解説します。

内縁関係でも慰謝料は請求できる?まず知っておきたい結論

内縁関係の夫婦が慰謝料について話し合う様子

「結婚していないのだから、浮気されても何も言えない」と諦めかけている方も多いでしょう。その前提は、法的には正しくありません。

内縁は「準婚関係」として保護される

内縁とは、婚姻の意思を持って夫婦同様の共同生活を送っているが、婚姻届を出していない関係をいいます。事実婚とほぼ同じ意味で使われる言葉です。

裁判所は古くから、内縁を婚姻に準ずる関係(準婚関係)と位置づけてきました。そのため、夫婦と同じように互いに貞操を守る義務や協力・扶助の義務があると考えられ、これを破った側には不法行為(民法709条・710条)に基づく慰謝料の支払義務が生じます。

一方で、相続権のように婚姻届を前提とする権利は内縁には認められません。「婚姻と同じ扱いになる部分」と「ならない部分」があることを、最初に押さえておいてください。

内縁と同棲の違い

内縁と単なる同棲は、外から見ると似ていますが、法的な保護の度合いがまったく違います。

項目 内縁(事実婚) 同棲
婚姻の意思 互いに夫婦として生きる意思がある ない、または一方だけにある
共同生活の実体 同居し、家計を共にし、周囲にも夫婦として認識されている 一緒に住んでいるだけで、生計は別のことが多い
浮気の慰謝料 請求できる 原則として請求は難しい
一方的な解消の慰謝料 正当な理由がなければ請求できる 原則として請求できない
財産分与 離婚の規定を類推して請求できると考えられている 共有財産の清算にとどまる

「3年以上同居していれば内縁」といった明確な年数の基準はありません。期間は判断材料のひとつにすぎず、婚姻の意思と共同生活の実体が揃っているかどうかで決まります。

内縁と認められるための要素

では、具体的にどのような事情があれば内縁と認められやすいのでしょうか。裁判では、次のような要素が総合的に見られます。

  • 同じ住所で長期間同居している
  • 生活費を一方が負担している、または共通の口座から支出している
  • 結婚式や披露宴を挙げた、親族に配偶者として紹介された
  • 相手の親族の冠婚葬祭に、配偶者として出席している
  • 職場の扶養手当、社会保険の被扶養者、生命保険の受取人などで配偶者として扱われている
  • 二人の間に子どもがいて、認知している
  • 家や車を共同で購入した、賃貸契約の同居人欄に記載がある

すべてが揃う必要はありません。ただ、同居の事実しかなく、家計も完全に別で、周囲の誰にも「夫婦」として紹介していなかった場合は、内縁と認められないことがあります。

住民票の「妻(未届)」「夫(未届)」の記載

内縁関係を公的に示す手段として、住民票の続柄を「妻(未届)」または「夫(未届)」として登録する方法があります。世帯主との関係を示す続柄で、届出をしていない事実上の配偶者であることが分かる仕組みです。

この記載は、社会保険の被扶養者認定や、あとで触れる年金分割の手続きでも重要な資料になります。まだ登録していないなら、市区町村の窓口で手続きを検討してみてください。

内縁関係の慰謝料が認められる3つの場面

「どんなときに慰謝料がもらえるのか」を、場面ごとに見ていきましょう。法律婚の慰謝料とほぼ同じ考え方です。

浮気(不貞行為)をされた

内縁関係にも貞操義務があるため、パートナーが第三者と肉体関係を持てば不貞行為に当たり、慰謝料の対象になります。

ここでいう不貞行為は、法律婚の場合と同じく、原則として肉体関係を指します。食事やデートだけでは、慰謝料の根拠として弱いでしょう。ただし、親密な関係が続き、それが原因で内縁が壊れた場合には、「不当破棄」の問題として評価される余地があります。

一方的に内縁関係を破棄された

相手が正当な理由なく、一方的に関係を解消した場合を「内縁の不当破棄」といいます。例えば、次のようなケースです。

  • 他に好きな人ができたと言って、突然家を出ていった
  • 相手の親に反対されたことを理由に、話し合いもなく関係を終わらせた
  • 妊娠を告げた途端に連絡を絶った

法律婚なら離婚届が必要ですが、内縁には届出がないため、相手が出ていけば事実上は解消されてしまいます。その代わり、正当な理由のない解消には慰謝料という形で責任が問われるのです。

正当な理由がある解消なら慰謝料は発生しない

相手のDVやモラハラ、浪費、不貞などが原因で関係を解消する場合は、解消する側に責任はありません。むしろ、原因を作った側に慰謝料を請求できます。

「別れを切り出した方が必ず慰謝料を払う」という仕組みではない点に注意してください。問われるのは、解消に至った原因がどちらにあるかです。

DV・モラハラを受けた

内縁のパートナーからの暴力や暴言も、不法行為として慰謝料の対象になります。DV防止法の保護命令も、事実婚のパートナーからの暴力について申し立てることが可能です。

身の危険を感じる場合は、慰謝料より先に安全の確保を優先してください。警察(緊急時は110番)やDV相談ナビ(#8008)が窓口になります。

内縁関係の慰謝料の相場はいくら?

気になる金額ですが、内縁の慰謝料にも決まった基準表はありません。裁判例を見ると、不貞や不当破棄の慰謝料は数十万円から300万円程度の幅で認められており、事情によって大きく変わります。

法律婚の不貞慰謝料と比べて、内縁だから一律に低くなるというわけではありません。ただ、内縁期間が短い、婚姻の意思が弱いと判断されると、金額が抑えられる傾向はあります。

金額を左右する要素

増額につながる要素 減額につながる要素
内縁期間が長い(10年以上など) 内縁期間が短い、同居期間が断続的
結婚式を挙げていた、子どもがいる 婚姻の意思を示す事情が乏しい
不貞が長期間・複数回にわたる 不貞が一度きりで、関係修復の努力があった
不貞や破棄が原因で内縁が完全に壊れた 不貞の前から関係が破綻していた
妊娠中・出産直後の破棄など、悪質な事情 請求する側にも落ち度があった
精神疾患の発症など、具体的な被害がある 精神的苦痛を裏付ける資料がない

例えば、15年同居して子どもも育ててきたパートナーが、職場の同僚と不貞関係になり、そのまま家を出て相手と暮らし始めた場合を考えてみましょう。この場合、不貞と不当破棄の両方が成り立ち、法律婚の離婚慰謝料に近い水準が認められる可能性があります。

反対に、同居1年で、家計も別、互いの親にも紹介していないという関係で浮気が発覚した場合は、そもそも内縁と認められるかが争点になり、認められても金額は抑えられやすいでしょう。

浮気相手にも慰謝料を請求できる?

内縁の浮気相手に慰謝料を請求できるか悩む女性

パートナーだけでなく、浮気相手にも腹が立つのは当然でしょう。浮気相手が、あなたとパートナーが内縁関係にあることを知っていた(または知り得た)場合、浮気相手にも慰謝料を請求できます。

パートナーと浮気相手は共同で不法行為をしたことになるため、どちらか一方に全額を請求することも、両方に請求することもできます。ただし、同じ損害について二重に受け取ることはできません。

浮気相手が「内縁だと知らなかった」と言ったら

浮気相手はしばしば「独身だと聞いていた」「同棲しているだけだと思った」と反論します。法律婚と違い、戸籍で確認できないため、この反論は内縁のケースで特に出やすいものです。

対策としては、浮気相手があなたの存在を知っていたことを示す証拠を押さえておくことです。パートナーが浮気相手に送った「嫁にバレた」といったメッセージ、浮気相手が自宅に来たことがある事実、共通の知人の証言などが役立ちます。

内縁関係の慰謝料に関する最高裁の判例

「判例ではどう判断されているの?」と気になる方のために、内縁の保護に関する最高裁判所の判断を3つ紹介します。いずれも、内縁がどこまで法律婚と同じように扱われるかを示す重要な判断です。

最高裁 昭和37年10月23日判決:不当破棄の責任は消えない

内縁の夫側が内縁解消を申し入れ、妻側がやむを得ずそれに応じた事案です。夫側は「相手も解消に応じたのだから責任はない」と主張しました。

最高裁は、「内縁解消の申入れをして不当に内縁を破棄した者の責任は、相手方がその申入れに応じたことによって消長を来さない」と判断しました。つまり、相手が別れに応じたからといって、不当に破棄した側の責任はなくならないということです。

この判決では、夫本人だけでなく、解消に加担した親族も共同不法行為者として連帯して慰謝料を支払うよう命じられています。相手の親が別れを強く迫ったようなケースで参考になる判断でしょう。

最高裁 平成16年11月18日判決:婚姻の意思がなければ保護されない

長年にわたり交際し、二人の子どもも生まれていた男女の関係を、男性側が一方的に解消して別の女性と結婚した事案です。女性側は内縁の不当破棄として慰謝料を求めました。

しかし最高裁は、二人が別々の住居で暮らし、生計も財産も別で、子どもの養育にも男性が関わっておらず、両者に婚姻の意思がなく、むしろ意図的に婚姻を避けていたことから、この関係は内縁として保護されるものではなく、一方的な解消も不法行為にはならないと判断しました。

長く続いた関係でも、婚姻の意思と共同生活の実体がなければ内縁とは認められない。そのことを示す判例です。

最高裁 平成17年4月21日判決:重婚的内縁でも配偶者と認められる場合

法律上の妻がいる男性が、20年以上別居したまま内縁の女性と暮らし、亡くなった事案です。遺族共済年金を受け取るべき「配偶者」が、法律上の妻か内縁の女性かが争われました。

最高裁は、法律婚が形骸化して修復の見込みがなく、内縁の女性が夫婦同様の生活を送り男性の収入で生計を維持していたことから、遺族年金を受け取る配偶者は内縁の女性であると判断しました。

いわゆる「重婚的内縁」は原則として保護されにくいのですが、法律婚が完全に破綻している場合には、内縁の側が保護されることがあると分かる判例です。

内縁関係の慰謝料請求の流れと必要な証拠

内縁関係の慰謝料請求に必要な証拠を整理する様子

請求すると決めたとき、最初にぶつかる壁が「何を証明すればいいのか」です。内縁の慰謝料請求では、内縁関係の証拠と不貞・不当破棄の証拠の両方が必要になります。

内縁関係を証明する証拠

証拠 示せること
住民票(同一住所、「妻(未届)」の記載) 同居の事実、配偶者としての届出
賃貸借契約書、住宅ローンの書類 共同生活の拠点を二人で用意した事実
健康保険の被扶養者証明、扶養手当の支給記録 配偶者として扱われていた事実
生命保険の受取人指定 将来にわたる生活の約束
結婚式・披露宴の写真、招待状 婚姻の意思と周囲の認識
家計簿、共通口座の通帳、生活費の送金履歴 生計を共にしていた事実
親族・友人の陳述書 夫婦として認識されていた事実
子どもの認知届、出生届 家族としての実体

不貞行為を証明する証拠

不貞の証拠は、法律婚の場合と同じです。肉体関係があったと推認できるものが必要になります。

  • ラブホテルや相手宅への出入りの写真・動画
  • 肉体関係をうかがわせるメッセージのやり取り
  • パートナーや浮気相手が不貞を認めた録音、書面
  • 探偵の調査報告書

問い詰めたときに口頭で認めても、あとで「言っていない」と覆されることがよくあります。認めた言葉は録音や書面で残し、できれば問い詰める前に客観的な証拠を確保しておきましょう。

請求の手順

  1. 証拠を集める:内縁関係と不貞・破棄の証拠を揃える
  2. 請求額を決める:内縁期間や事情をもとに、現実的な金額を設定する
  3. 話し合い・内容証明:直接の交渉、または内容証明郵便で請求する
  4. 合意書を作る:金額・支払方法・清算条項を書面にし、分割なら公正証書も検討する
  5. 調停・訴訟:合意できなければ、家庭裁判所の調停や、裁判所への損害賠償請求訴訟へ進む

内縁関係の解消に伴う慰謝料や財産分与の争いは、家庭裁判所の調停(内縁関係調整調停)で扱ってもらえます。浮気相手への請求は、地方裁判所または簡易裁判所での民事訴訟が基本です。

慰謝料請求の時効

不法行為の慰謝料は、損害および加害者を知った時から3年で時効にかかります(民法724条)。不貞なら「不貞の事実と相手を知った時」、不当破棄なら「関係を解消された時」が起算点です。

浮気相手が誰か分からないまま年月が経った場合でも、不貞の時から20年を過ぎると請求できなくなります。「いつか請求しよう」と先延ばしにするうちに期限が来てしまうことがあるので、早めに動いてください。

内縁関係の解消手続きと、決めておくべきこと

内縁関係の解消にあたり財産分与や子どものことを話し合う様子

浮気をきっかけに関係を終わらせると決めた方は、慰謝料だけでなく、お金と子どものことも同時に決めておく必要があります。届出がない分、ここを曖昧にすると後で困るのは自分です。

届出は不要。ただし、合意は必ず書面に

内縁の解消に、離婚届のような届出はありません。話し合って別居すれば、それで解消です。

だからこそ、解消の日、慰謝料、財産分与、子どものことを一枚の合意書にまとめておくことをおすすめします。口約束のまま別れると、相手が「内縁ではなかった」「そんな約束はしていない」と言い出したときに打つ手がなくなってしまうでしょう。

住民票に「妻(未届)」の記載がある場合は、世帯分離や転出の手続きで続柄が変わります。扶養手当や社会保険の被扶養者からも外れることになるので、勤務先への届出も忘れないでください。

財産分与は請求できる

内縁期間中に二人で築いた財産は、離婚の財産分与の規定を類推して清算できると考えられています。預貯金、不動産、車、保険の解約返戻金などが対象です。

名義がどちらであっても、内縁期間中に協力して得た財産であれば分与の対象になります。一方で、内縁が相手の死亡で終わった場合には財産分与の類推は認められず、法律上の相続権もありません。生前に解消するなら、必ず財産分与を話し合っておきましょう。

年金分割(3号分割)もできる

内縁期間中、あなたが相手の扶養に入って国民年金の第3号被保険者だった場合、その期間については事実婚関係の解消を理由に、相手の厚生年金記録の2分の1を分割する「3号分割」を請求できます。相手の合意は不要です。

請求期限は、原則として事実婚関係が解消した日の翌日から5年以内です(2026年4月1日より前に解消した場合は2年以内)。手続きには、事実婚であったことを示す住民票などが必要になるため、解消前に取得しておくと安心です。

子どもがいる場合:認知・親権・養育費

内縁の夫婦の間に生まれた子どもは、法律上は「嫡出でない子」として扱われます。父親が認知していなければ、法律上の父子関係がなく、養育費を請求する前提が整いません。

認知していない場合は、任意認知を求め、応じなければ家庭裁判所に認知調停を申し立てます。DNA鑑定で父子関係が明らかになれば、認知が認められるでしょう。

親権は、認知後も原則として母親の単独親権ですが、父母の協議で父親を親権者と定めることもできますし、2026年4月施行の改正民法により、父母双方を親権者と定めることも可能になりました。養育費は、認知があれば法律婚の子と同じように、裁判所の算定表を目安に請求できるようになるでしょう。

2026年改正民法と内縁の子

2026年4月に施行された改正民法では、婚姻や親権の有無にかかわらず、父母には子を養育する責務があることが明確にされました。内縁の父であっても、認知した子に対する養育の責任は法律婚の父と変わりません。

養育費の取決めを文書にしておけば、公正証書がなくても差押えを申し立てられる「先取特権」も新設されています。養育費は必ず書面で決めておきましょう。

別居中の生活費(婚姻費用)

内縁関係が続いている間に別居した場合、法律婚の婚姻費用と同じように、収入の多い側に生活費の分担を求められると考えられています。ただし、関係が完全に解消された後は請求できません。

「別居はしているが関係はまだ終わっていない」のか、「すでに解消された」のかで扱いが変わります。相手の浮気で別居した直後なら、生活費の請求と慰謝料請求を並行して進めることも検討してみてください。

内縁関係の慰謝料を請求された側の対応

逆に、元パートナーから「内縁を不当に破棄した」「浮気した」と慰謝料を請求され、困っている方もいるでしょう。請求されたら、次の点を確認してください。

  • そもそも内縁関係だったか:婚姻の意思や共同生活の実体がなければ、請求の前提が崩れる
  • 解消に正当な理由があったか:相手のDV、浪費、不貞などが原因なら責任はない
  • 関係はいつ破綻していたか:浮気の前から関係が壊れていたなら、慰謝料は認められにくい
  • 請求額は相場に見合っているか:内縁期間や事情に照らして過大なら、減額交渉の余地がある

感情的に無視するのは得策ではありません。放置すると訴訟に発展し、欠席すれば相手の主張どおりの判決が出ることもあります。書面が届いたら、早めに弁護士へ相談してください。

内縁関係の慰謝料請求は弁護士に相談を

内縁の慰謝料請求は、法律婚より立証のハードルが一段高くなります。「内縁だったこと」の証明で争われ、そこを崩されると不貞の証拠があっても請求は通りません。

弁護士に依頼すれば、内縁の立証に使える資料の洗い出し、浮気相手の特定や弁護士会照会、適切な請求額の設定、相手との交渉を任せられます。財産分与や養育費も含めた「解消のパッケージ」として交渉できるのも大きな利点でしょう。

初回相談を無料にしている事務所や、収入等の要件を満たせば利用できる法テラスの民事法律扶助もあります。一人で抱え込まず、まずは相談してみてください。

よくある質問

Q. 同居して2年です。内縁関係と認められますか?

期間だけでは決まりません。互いに夫婦として生きる意思があり、家計を共にし、周囲にも夫婦として認識されていれば、2年でも内縁と認められる可能性があります。

反対に、10年同居していても、生計が別で婚姻の意思もなければ、内縁とは認められないことがあります。

Q. 内縁の妻ですが、夫が浮気相手と暮らし始めました。いくら請求できますか?

不貞と不当破棄の両方が成り立つケースです。内縁期間、子どもの有無、不貞の期間などによりますが、裁判例の傾向としては数十万円から300万円程度の幅で判断されています。

夫と浮気相手の双方に請求できますので、証拠を整理したうえで弁護士に金額の見通しを相談してみてください。

Q. 内縁関係を解消したら、慰謝料以外に何を決めるべきですか?

財産分与、年金分割(3号分割)、子どもがいれば認知・親権・養育費・親子交流を決めておきましょう。住民票や社会保険、扶養手当の手続きも必要です。

これらを一通の合意書にまとめ、金銭の支払いがあるなら公正証書にしておくと安心です。

Q. 相手が「内縁ではなく、ただの同棲だった」と主張しています。

よくある反論です。住民票、生活費の記録、親族への紹介、結婚式の写真、保険の受取人指定など、婚姻の意思と共同生活の実体を示す資料をできるだけ集めてください。

相手自身が過去に「妻」「夫」と呼んでいたメッセージや、SNSの投稿も有力な証拠になります。

Q. 浮気相手から「内縁だと知らなかった」と言われました。請求は無理ですか?

浮気相手が内縁関係を知らず、知り得る状況でもなかった場合は、請求が難しくなります。

ただし、浮気相手があなたの存在を知っていたことを示すやり取りや、自宅に出入りしていた事実があれば、「知っていた」または「知り得た」と主張できます。パートナー本人への請求は、浮気相手の認識にかかわらず可能です。

まとめ

内縁関係(事実婚)でも、パートナーの浮気や一方的な関係の破棄に対して慰謝料を請求できます。裁判所は内縁を婚姻に準ずる関係として保護しており、浮気相手が内縁を知っていれば、その相手にも請求が可能です。

ただし、婚姻届という証明がない分、「内縁関係だったこと」を住民票や生活の記録、周囲の証言などで立証する必要があります。慰謝料の金額は、内縁期間や事情によって数十万円から300万円程度の幅で判断される傾向にあり、時効は不貞や破棄を知った時から3年です。

関係を解消するときは、慰謝料だけでなく、財産分与、年金分割、子どもの認知・養育費まで一緒に決め、合意書に残しておきましょう。立証の難しさがある分、早い段階で弁護士に相談することが、納得のいく解決への近道になります。

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