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離婚慰謝料の時効は3年?起算点・不倫やDVの違いと止め方

離婚慰謝料の時効は3年?起算点・不倫やDVの違いと止め方

「離婚してもう2年以上たつけれど、今からでも慰謝料を請求できるの?」と不安になって、この記事を開いた方もいるのではないでしょうか。

先に結論をお伝えします。離婚慰謝料の時効は、原則として離婚が成立した日から3年です。一方、不倫そのものに対する慰謝料は「不倫の事実と相手を知った日」から3年、DVでケガをした場合の慰謝料は5年と、原因によって数え方が変わります。

さらに、時効が迫っていても、内容証明郵便による催告や調停の申立てなどで時効の完成を先延ばしにする方法があります。あきらめるのはまだ早いかもしれません。

この記事では、離婚慰謝料の時効の起算点、不貞行為・DV・モラハラなど原因別の違い、時効を止める4つの方法、時効が過ぎたあとの対処法まで、2026年10月時点の民法にもとづいて解説します。

離婚慰謝料の時効は原則3年|まず結論から

離婚慰謝料の時効について考える女性
離婚届を出してから慌ただしく生活を立て直し、気づけば時間だけが過ぎていた。そんな方にこそ、まず期限の全体像を知ってほしいと思います。

民法724条が定める「3年」と「20年」

離婚慰謝料は、法律上は「不法行為による損害賠償」の一種です。そのため、期限は民法724条に従います。

条文の内容を整理すると、次の2本立てになっています。

  • 被害者が「損害」と「加害者」を知った時から3年(主観的起算点)
  • 不法行為の時から20年(客観的起算点)

どちらか早いほうが到来した時点で、請求権は時効によって消滅します。つまり、3年を過ぎていなくても、不法行為から20年たてば請求できなくなるということです。

以前は、20年のほうは「除斥期間」と呼ばれ、止める手段がない期間だと解釈されていました。しかし2020年4月施行の改正民法で、20年も「消滅時効」であることが条文上明記されています。

「中断」という言葉はもう使われていない

古い解説記事では「時効の中断」という表現が出てきますが、現在の民法では「完成猶予」と「更新」という言葉に整理されました。

完成猶予は「一定期間、時効が完成しないよう待ってもらう」こと、更新は「それまで進んだ期間をリセットし、ゼロから数え直す」ことを指します。内容証明郵便を送るのは完成猶予、裁判で判決が確定するのは更新、という具合です。詳しくは後の章で説明します。

財産分与や年金分割の期限との違い

離婚にかかわるお金の請求には、慰謝料のほかに財産分与と年金分割もあります。期限がそれぞれ違うので、混同しないよう表で確認しておきましょう。

請求の種類 期限 数え始める日
離婚慰謝料 3年(最長20年) 原則として離婚成立日
不貞行為そのものの慰謝料 3年(最長20年) 不貞の事実と相手を知った日
DVでケガをしたことの慰謝料 5年(最長20年) 損害と加害者を知った日
財産分与 離婚から5年(2026年4月以降の離婚) 離婚成立日
年金分割 離婚から5年(2026年4月以降) 離婚成立日の翌日

財産分与と年金分割の期限は、2026年4月1日施行の改正民法などで「2年」から「5年」に延びました。慰謝料の3年は延長されていませんので、財産分与がまだ間に合うからといって安心しないでください。

離婚慰謝料の時効の起算点はいつから?

離婚慰謝料の時効の起算点をカレンダーで確認する様子
「3年」とわかっても、どの日から数えるのかがわからなければ、残り期間を計算できませんよね。起算点は、何に対する慰謝料かで変わります。

離婚そのものの慰謝料は「離婚成立日」から3年

離婚成立日から3年で時効になる図
離婚慰謝料とは、相手の有責な行為によって離婚せざるを得なくなったこと自体に対する慰謝料です。離婚が成立して初めて損害が確定するため、時効は離婚が成立した日から進行します。

この考え方は、最高裁判所の昭和46年7月23日判決(第二小法廷)で示されました。離婚判決が確定するまでは、被害者が損害を知ったとはいえないという判断です。

協議離婚なら離婚届が受理された日、調停離婚なら調停が成立した日、裁判離婚なら判決が確定した日が起算点になります。例えば2024年3月10日に離婚届が受理されたなら、2027年3月10日の経過で時効が完成する計算です。

離婚の方法ごとの起算日

離婚の方法によって、「離婚成立日」がどの日を指すかが変わります。間違えやすいので、表にまとめました。

離婚の方法 離婚成立日(起算日)
協議離婚 離婚届が市区町村役場に受理された日
調停離婚 家庭裁判所で調停が成立した日
審判離婚 審判が確定した日
裁判離婚 判決が確定した日(言い渡し日ではない)

裁判離婚の場合、判決が言い渡された日ではなく、控訴期間が過ぎて判決が確定した日が基準になる点に注意してください。離婚届の受理日は、戸籍謄本(全部事項証明書)で確認できます。

不貞行為そのものの慰謝料は「知った日」から3年

不貞行為と相手を知った日から3年で時効になる図
離婚するかどうかにかかわらず、配偶者の不貞行為そのものによって受けた精神的苦痛に対する慰謝料も請求できます。こちらの起算点は、不貞行為の事実と、その相手が誰かを知った日です。

「加害者を知った」といえるためには、相手の氏名や住所など、請求できる程度に特定できていることが必要と考えられています。不倫の事実はわかっていても相手が誰かわからない状態なら、不倫相手に対する時効はまだ進んでいないかもしれません。

婚姻中に不倫を知り、そのまま離婚せずに3年以上たったケースでは、不貞行為そのものの慰謝料は時効にかかっている一方、その後に離婚すれば離婚慰謝料は改めて請求できる余地があります。

離婚後に不倫を知った場合はどうなる?

離婚後に不貞行為を知った場合の時効の数え方の図
例えば、離婚から4年たってから、元夫が婚姻中に同僚と不倫していたと知った場合を考えてみましょう。

離婚成立から3年が過ぎているため、離婚自体の慰謝料は時効が完成している可能性が高いでしょう。しかし、不貞行為そのものの慰謝料は「知った日」から3年なので、今から請求できる余地があります。

ただし、不貞行為の時から20年という上限は別に進んでいます。不倫が20年以上前のものであれば、知ったばかりでも請求はできません。

20年の上限も忘れずに

主観的起算点の3年ばかりが注目されますが、客観的起算点の20年も同時に進んでいます。例えば結婚して25年目に、新婚当時の不倫が発覚したというような場合、残念ながら不貞行為から20年を超えているため請求は難しいと考えてください。

原因別|不貞・DV・モラハラ・悪意の遺棄で時効はどう変わる?

離婚原因ごとに慰謝料の時効が変わることを示すイメージ
「うちの場合はどれにあてはまるの?」と迷っている方のために、原因別に整理します。まず全体を表で見てください。

離婚原因 時効期間 起算点の考え方
不貞行為(配偶者に請求) 3年 不貞を知った日、または離婚成立日
不貞行為(不倫相手に請求) 3年 不貞の事実と相手を知った日
DV(身体的暴力でケガ) 5年 損害と加害者を知った日(暴行の日が基本)
モラハラ・精神的DV 3年(心身に傷害が生じた場合は5年の余地) 個々の行為の日、または離婚成立日
悪意の遺棄 3年 遺棄の状態が続く間は進行しにくい。離婚成立日

不倫(不貞行為)が原因の場合

配偶者に対する請求

配偶者に対しては、「不貞行為そのものの慰謝料」と「離婚慰謝料」の両方を請求できます。実務上は、まとめて1つの慰謝料として請求するのが一般的でしょう。

不倫を知ってから3年以上たっていても、離婚成立から3年以内であれば、離婚慰謝料として請求できる可能性が残ります。あきらめる前に、離婚日を確認してみてください。

不倫相手に対する請求

不倫相手に請求できるのは、原則として不貞行為そのものの慰謝料です。

最高裁判所は平成31年2月19日の判決(第三小法廷)で、不倫相手が夫婦を離婚させることを意図して婚姻関係に不当な干渉をするなど「特段の事情」がない限り、不倫相手は離婚自体の慰謝料を負わないと判断しました。したがって、不倫相手に対する時効は「離婚成立日」ではなく「不貞の事実と相手を知った日」から3年と考えておくのが安全です。

なお、2026年6月5日には最高裁第二小法廷が、不倫相手が「婚姻関係はすでに破綻している」と信じたことに相当な理由がある場合、不倫相手に過失は認められないとする判断を示しました。離婚届を見せられていた、夫婦が互いに干渉しないという内容のメールを見せられていたといった事情があったケースです。時効とは別の問題ですが、不倫相手への請求を考えるなら知っておきたい判例でしょう。

DV(身体的暴力)が原因の場合は5年

殴られてケガをした、首を絞められたといった身体的暴力は、民法724条の2が定める「人の生命又は身体を害する不法行為」にあたります。この場合、主観的起算点からの時効は3年ではなく5年です。

2020年4月の民法改正で新設された特則で、被害者の保護を厚くする趣旨です。DV被害の慰謝料については、古い記事の「3年」という説明を鵜呑みにしないでください。

ただし、暴力の回数ごとに個別の不法行為と見ることもできるため、古い暴行から順に時効が進んでいく点には注意が必要です。診断書や写真など、日付のわかる証拠を早めに整理しておきましょう。

モラハラ・精神的DVが原因の場合

人格を否定する暴言や無視、行動の監視といったモラハラは、原則として3年の時効に服します。

ただし、暴言が原因でうつ病などの精神疾患を発症し、医師の診断を受けているなら、「身体を害する不法行為」として5年と主張できる余地があります。離婚そのものの慰謝料として構成すれば、起算点は離婚成立日です。

悪意の遺棄が原因の場合

生活費を渡さない、正当な理由なく家を出て帰ってこないといった悪意の遺棄は、状態が続いている間は損害が発生し続けます。遺棄が終わる、または離婚が成立した時点から3年と考えるのが基本です。

そもそも慰謝料が発生しないケースもある

時効を心配する前に、慰謝料が発生するケースかどうかも確認しておきましょう。性格の不一致や価値観の違いのように、どちらか一方が法的に悪いとはいえない理由で離婚した場合、慰謝料は原則として発生しません。

また、夫婦の双方に同程度の責任があるときや、不貞行為の時点ですでに夫婦関係が破綻していたときも、慰謝料は認められにくくなります。時効の計算をする前に、「相手に法的な責任があるか」「それを証明できるか」を整理しておくと、その後の交渉がスムーズでしょう。

時効を止める4つの方法|完成猶予と更新

内容証明郵便で催告して時効の完成を猶予させるイメージ
離婚成立から2年10か月、相手との交渉は平行線。そんな状況なら、まず時効の完成を止めることを最優先にしてください。方法は次の4つです。

  1. 催告(内容証明郵便など)で6か月の完成猶予
  2. 調停や訴訟の申立てで完成猶予、確定で更新
  3. 協議を行う旨の書面合意で最長1年の完成猶予
  4. 相手の「承認」で更新

①催告(内容証明郵便)で6か月の完成猶予

慰謝料を支払うよう書面で請求することを「催告」といいます。民法150条により、催告の時から6か月間は時効が完成しません。

口頭やLINEでも催告にはなり得ますが、いつ・何を請求したかを証明するため、配達証明付きの内容証明郵便で送るのが定番です。

注意してほしいのは、催告はあくまで「6か月の猶予」でしかないことです。6か月の間に調停や訴訟を起こさなければ、猶予は終わってしまいます。また、猶予期間中に再び催告しても、2回目の催告には猶予の効果がありません。

②調停・訴訟を申し立てる

家庭裁判所への慰謝料請求調停の申立てや、地方裁判所・簡易裁判所への訴えの提起は、民法147条の「裁判上の請求等」にあたります。申立ての時点で時効の完成が猶予され、判決や調停成立で権利が確定すると、時効は更新されてゼロから数え直しです。確定後の時効期間は10年に延びます。

調停が不成立に終わった場合でも、終了から6か月間は完成猶予が続くので、その間に訴訟を起こせば間に合います。

離婚後の慰謝料請求調停は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。費用は収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手で、申立書の書式は裁判所のサイトからダウンロードできるでしょう。

催告の文面に入れておきたい項目

内容証明郵便には、「誰が、誰に、何を理由に、いくらを、いつまでに」請求するのかを明確に書きます。例えば「貴殿が令和5年4月から同年10月にかけて行った不貞行為により被った精神的苦痛に対する慰謝料として、金200万円を本書面到達後14日以内に支払うよう請求します」といった具合です。

金額は、後の交渉や裁判で減ることがあっても問題ありません。むしろ、時効の完成猶予という目的のためには、請求する意思が明確に伝わることが何より重要でしょう。

③協議を行う旨の合意を書面に残す

2020年の改正で新設された方法です。「慰謝料について協議を続ける」という合意を書面または電子メールなどの電磁的記録で交わすと、民法151条により、合意から1年間(合意で1年未満の期間を定めたときはその期間)時効が完成しません。

相手が話し合いには応じているが結論が出ない、という場面で使いやすい方法でしょう。ただし、催告による猶予中にこの合意をしても効果はなく、逆も同じです。

④相手に「承認」してもらう

相手が慰謝料の支払義務を認めると、民法152条により時効が更新されます。具体的には、次のような行為が承認です。

承認にあたる行為の例

  • 慰謝料の一部を支払う
  • 「支払いを待ってほしい」と猶予を求める
  • 「慰謝料は払うつもりだ」と書面やメッセージで認める
  • 分割払いの合意書に署名する

例えば、相手から「来月まとめて払うから待って」というLINEが届いたなら、それは承認の証拠になり得ます。消さずに保存しておいてください。

具体例で見る時効のカウント

例えば、2023年10月1日に協議離婚が成立した妻が、元夫に離婚慰謝料を請求するケースを考えます。

  • 2026年9月20日:内容証明郵便で催告(時効完成の11日前)
  • 2027年3月20日まで:完成猶予の期限
  • 2027年2月:家庭裁判所に慰謝料請求調停を申立て(再び完成猶予)
  • 調停成立:権利が確定し、時効は更新

このように、催告で時間を稼ぎ、その間に調停や訴訟へ進むのが基本の流れです。時効完成まで1か月を切っているなら、迷わず弁護士に相談してください。

時効が過ぎてしまったらどうなる?

「もう3年を過ぎてしまった」と肩を落としている方もいるでしょう。実は、時効が過ぎたからといって、請求が自動的に消えるわけではありません。

相手が「時効の援用」をしなければ消滅しない

時効の効果が生じるには、相手が「時効が完成したので支払わない」と主張する必要があります。これが「時効の援用」です。

相手が時効に気づかずに支払いに応じた場合や、時効完成後に支払義務を認めた場合は、原則として後から時効を主張できなくなります。ただし、相手が弁護士に相談すれば援用される可能性が高いので、過度な期待は禁物です。

相手が任意に支払う分には問題ない

時効が完成していても、相手が納得して支払うのであれば、受け取ることに法的な問題はありません。お互いに合意できるなら、合意書を作成して支払条件を明確にしておきましょう。

離婚慰謝料と不貞慰謝料は別の権利

前の章で説明したとおり、離婚慰謝料と不貞行為そのものの慰謝料は、起算点が異なります。片方の時効が完成していても、もう片方が残っているケースは珍しくありません。「時効だ」と決めつける前に、離婚日と不倫を知った日の両方を確認してみてください。

時効を迎える前にやっておくべき3つのこと

期限内に請求するには、準備も必要です。優先順位の高い順に紹介します。

  1. 証拠を日付とともに保存する
  2. 相手の氏名・住所を特定する
  3. 残り期間が1年を切ったら弁護士に相談する

証拠は日付がわかる形で残す

慰謝料を請求するには、不貞行為やDVの事実を証明しなければなりません。LINEのやり取り、ホテルの出入りの写真、診断書、録音データなどを、いつのものかわかる形で保存してください。時効の起算点を証明するうえでも、日付は重要です。

不倫相手の氏名・住所を特定する

不倫相手に請求するには、相手を特定しなければなりません。配偶者が教えてくれない場合、弁護士に依頼して弁護士会照会を使ったり、探偵に調査を依頼したりする方法があります。特定できた日が「加害者を知った日」になるため、記録を残しておきましょう。

残り1年を切ったら弁護士へ

内容証明郵便の作成、調停や訴訟の申立ては、自分でもできます。しかし、書面の不備で催告の効果が争われたり、申立先を間違えたりすると、取り返しがつきません。残り期間が1年を切っているなら、早めに弁護士へ相談するのが確実です。

離婚慰謝料の時効に関するよくある質問

Q. 離婚協議中に慰謝料の話をしていれば、時効は止まりますか?

口頭で話し合っているだけでは、時効は止まりません。協議を続ける旨の合意を書面やメールで残せば、民法151条の完成猶予の効果が生じます。安全なのは、内容証明郵便で催告をしておくことでしょう。

Q. 不倫相手の名前は知っているが住所がわかりません。時効は進んでいますか?

氏名しかわからず、請求できる程度に特定できていない段階では、「加害者を知った」とはいえないと判断される可能性があります。もっとも、裁判でどう判断されるかは事案によるため、わかった時点で早めに動くのが無難です。

Q. 時効の3年と、離婚裁判で慰謝料を請求する場合の関係は?

離婚裁判の中で慰謝料を併せて請求する場合、離婚はまだ成立していないので、離婚慰謝料の時効は進行していません。ただし、不貞行為そのものの慰謝料は知った日から進んでいるため、婚姻中に不倫を知って3年以上たっているなら注意が必要です。

Q. 相手が慰謝料を一部だけ払って、その後連絡が取れなくなりました。

一部の支払いは「承認」にあたり、その時点で時効が更新されています。最後の支払日から3年が新たな期限の目安となるので、記録を確認してみてください。連絡が取れないなら、公示送達という方法で訴訟を進められる場合もあります。

Q. 調停で慰謝料の支払いが決まったのに、相手が払いません。

調停調書で確定した権利の時効は10年です。相手の給与や預金を差し押さえる強制執行を申し立てられます。調停調書は執行力のある文書なので、改めて裁判を起こす必要はありません。

Q. 別居中で離婚はしていませんが、不倫相手だけに請求できますか?

離婚していなくても、不貞行為そのものの慰謝料は請求できます。この場合の時効は、不貞の事実と相手を知った日から3年です。ただし、別居期間が長く、不倫の時点で夫婦関係がすでに破綻していたと判断されると、慰謝料が認められない可能性があります。

Q. 精神的苦痛に対する慰謝料請求の時効も3年ですか?

モラハラや無視など、精神的苦痛を理由とする慰謝料も、不法行為にもとづく請求なので原則3年です。暴言が原因でうつ病などを発症し、医師の診断がある場合は、身体を害する不法行為として5年と主張できる余地があります。いずれにしても、日記や録音など日付のわかる証拠を残しておくことが大切でしょう。

まとめ

離婚慰謝料の時効について、ポイントを振り返ります。

  • 離婚慰謝料の時効は、原則として離婚成立日から3年(最長20年)
  • 不貞行為そのものの慰謝料は「不貞の事実と相手を知った日」から3年
  • DVでケガをした場合の慰謝料は5年
  • 不倫相手に請求できるのは、原則として不貞行為そのものの慰謝料のみ
  • 内容証明郵便の催告で6か月、調停・訴訟の申立てで完成猶予、確定すれば更新
  • 時効が過ぎても、相手が援用しなければ請求できる余地がある

財産分与や年金分割の期限が5年に延びた今、慰謝料の3年は相対的に短い期限になりました。「まだ大丈夫」と思っているうちに期限が来てしまうことも少なくありません。

離婚日と不倫を知った日を確認し、残り期間が短いなら、まずは内容証明郵便で催告を。そのうえで、調停や訴訟を見据えて、離婚問題に詳しい弁護士へ相談してみてください。あなたが受けた苦痛に見合う賠償を、期限内に確実に請求できるよう応援しています。

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