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マリッジブルーとは?症状・原因と対処法、男性や婚約破棄も

マリッジブルーとは?症状・原因と対処法、男性や婚約破棄も

結婚が決まってうれしいはずなのに、なぜか気持ちが沈む。「本当にこの人でいいのだろうか」と、夜中にスマホで検索してこの記事にたどり着いた方もいるのではないでしょうか。

まず安心してください。マリッジブルーとは、結婚を前にした大きな環境の変化によって、不安や迷い、気分の落ち込みが生じる状態のこと。医学的な病名ではなく、多くの人が経験する心の揺れを表した言葉です。原因を整理し、パートナーや周囲と気持ちを分かち合えば、時間とともに和らいでいくことが少なくありません。

この記事では、マリッジブルーの意味、セルフチェックできる症状、原因、なりやすい人、男性のマリッジブルーの特徴を解説します。あわせて、気持ちを立て直す対処法、パートナーの接し方、「マリッジブルーのまま結婚していいのか」の考え方、婚約破棄をした場合の法的なリスクまで、順番に見ていきましょう。

マリッジブルーとは?意味と起こりやすい時期

結婚を前に不安な表情を浮かべる女性

プロポーズを受けたときは幸せだったのに、準備が進むにつれて心が重くなってきた。そんな自分に戸惑っている方もいるでしょう。

マリッジブルーの意味

マリッジブルーとは、結婚が決まり準備を進める時期に、結婚生活への不安や焦り、「本当にこの人でよかったのか」という迷いから気持ちが落ち込む状態を指す言葉です。

英語の「marriage(結婚)」と「blue(憂うつ)」を組み合わせた和製英語で、正式な診断名ではありません。結婚がまだ決まっていない段階で将来を悲観する気持ちとは、区別して使われるのが一般的です。

マリッジブルーが起こりやすい時期

マリッジブルーは、プロポーズの直後よりも、具体的な準備が始まってから現れやすいといわれます。結婚が「いつか」ではなく「目の前の現実」に変わるタイミングで、不安が一気に押し寄せるのです。

結婚準備が本格化するころ

両家の顔合わせ、式場探し、新居探し、職場への報告。やることが一度に増えると、心も体も疲れがたまっていきます。仕事と並行して準備を進める方は、なおさら余裕を失いやすいでしょう。

入籍・結婚式の直前

式の日取りが迫り、もう後戻りできないと感じる時期も、気持ちが揺れやすいタイミング。招待状を出したあとや、式の1〜2か月前に急に不安が強くなる人もいます。

結婚後に起こることもある

新生活が始まってから気分が落ち込むケースもあります。生活リズムの変化や家事分担のすれ違い、相手の家族との付き合いなど、暮らし始めて初めて見える現実に戸惑うことは珍しくありません。

マリッジブルーは珍しいことではない

マリッジブルーになる人の割合について、公的な統計はありません。民間の調査結果はさまざまですが、調査方法や対象によって数字が大きく異なるため、一つの数字にとらわれる必要はないでしょう。

住む場所や働き方、家族関係が一度に変わる結婚を前に、不安を感じるのはごく自然なこと。「不安になる自分はおかしいのではないか」と責める必要はありません。

マリッジブルー診断|セルフチェックリスト

「これってマリッジブルーなのかな」と、自分の状態をはっきりさせたい方も多いはずです。次の項目のうち、当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。

  • 結婚のことを考えると、理由もなく気分が沈む
  • 結婚式や新生活の準備に、以前ほど気持ちが向かない
  • パートナーの小さな言動にイライラすることが増えた
  • 「本当にこの人でいいのか」と考えてしまう
  • 独身の友人の自由な生活がうらやましく感じる
  • 寝つきが悪くなった、夜中に目が覚める
  • ふとした瞬間に涙が出ることがある
  • 相手の家族とうまくやっていけるか不安だ
  • 結婚をやめたい、延期したいと思うことがある

このチェックは医学的な診断ではありません。あくまで、自分の気持ちに気づくための目安としてお使いください。

当てはまった数 状態の目安 おすすめの行動
0〜2個 結婚前の一時的な不安の範囲と考えられる 十分な休息をとり、気になることをパートナーと共有する
3〜5個 マリッジブルーの傾向がある 不安の原因を書き出し、パートナーや信頼できる人に話してみる
6個以上 心の負担がかなり大きくなっている 準備のペースを落とす。不眠や落ち込みが続くなら医療機関や相談窓口も検討する

数にかかわらず、眠れない日や食欲のない日が2週間以上続いている場合は、マリッジブルーと決めつけずに医療機関へ相談してみてください。

マリッジブルーの主な症状

ベッドで眠れずに悩む人

自分の中で起きていることに名前がつくだけで、少し気持ちが軽くなることもあります。マリッジブルーの症状は、大きく「心」「体」「行動」の3つです。

心に現れる症状

気持ちが落ち込む・イライラする

普段なら気にならないことで不安になったり、パートナーの何気ない言動にいら立ったりします。楽しみなはずの準備にも気持ちが向かず、ゆううつに感じることもあるでしょう。

「この人でいいのか」と不安になる

ほかの誰かと比べているわけではないのに、結婚相手に対して漠然とした不安を抱くことがあります。「もう式場も予約してしまった」と思うほど、気持ちが追い詰められてしまうものです。

独身の友人がうらやましくなる

仕事に打ち込む友人や、気ままに旅行の計画を立てる友人を見て、「自分だけ自由がなくなる」と感じることも。SNSで見る他人の暮らしが、実際以上にまぶしく映る時期でもあります。

体に現れる症状

不安が続くと、体にもサインが出てきます。代表的なものは次のとおりです。

  • 寝つきが悪い、眠りが浅い、夜中に目が覚める
  • 食欲がない、または食べすぎてしまう
  • 疲れが抜けない、体がだるい
  • 頭痛や胃の不調が続く

寝る前にSNSやネット検索をすると、他人の様子や否定的な情報が目に入り、不安が強まることがあります。就寝前の1時間はスマートフォンから離れるなど、情報との距離をとってみてください。

行動に現れる症状

理由もなく涙が出る

特にトラブルがあるわけではないのに、ふと涙が出てくることがあります。泣いて気持ちが落ち着くなら、我慢せずに泣いてしまうのもひとつの方法です。

準備を先延ばしにする・避ける

打ち合わせの予定を入れたくない、パートナーからの連絡に返事をしたくない。こうした回避の行動も、心が疲れているサインかもしれません。

結婚をやめたくなる

不安が強くなると、「結婚をやめたい」「白紙に戻したい」と考えることもあります。多くは時間がたったり誰かに相談したりするうちに落ち着きますが、そのまま婚約解消に至るケースもないわけではありません。

マリッジブルーの原因

結婚相手との将来について考え込む人

「何が不安なのか、自分でもよく分からない」。そう感じている方は、原因を一つずつ切り分けてみると、心の霧が少し晴れるはずです。マリッジブルーの原因は、大きく3つに分けられます。

  • 結婚相手やその家族への不安
  • 自分の人生が変わることへの不安
  • 準備の負担や新生活への不安

結婚相手やその家族への不安

相手の欠点や価値観の違いが見えてきた

結婚が決まると距離が近くなり、それまで見えなかった生活習慣やお金の使い方、価値観の違いが見えてきます。例えば、式にかける費用の考え方が大きく違ったり、貯金の額を初めて知って驚いたりすることもあるでしょう。準備の中で意見がぶつかり、「この先もやっていけるのか」と不安になるのはよくあることです。

相手の家族との関係

両家の顔合わせや式の準備で、相手の家族と関わる機会は一気に増えます。義理の親の言葉がきつく感じられたり、家族の中で自分だけ浮いているように感じたりすることもあるかもしれません。「この家族とうまくやっていけるだろうか」という心配は、多くの人が抱えるものです。

自分の人生が変わることへの不安

親元を離れる・生活が変わる

親元を離れる人は、これまでのように気軽に頼れなくなることに不安を感じがちです。転居や転職、姓の変更など、結婚に伴う変化が多い人ほど負担は大きくなります。

もっと考えるべきだったのではという迷い

交際期間の長さにかかわらず、「結婚をもっと慎重に考えるべきだったのでは」と、決断そのものに迷いが生じることもあります。

仕事や趣味、自由な時間への未練

「まだやりたいことがあった」「自由な時間が減るのでは」という気持ちがわき、結婚に後ろ向きになることも。キャリアを大切にしてきた人ほど、出産や転勤の可能性を考えて悩みが深くなりがちです。

準備の負担や新生活への不安

結婚準備による疲れ

式場選び、招待客の調整、新居探し、各種手続き。結婚準備は想像以上に大変です。仕事と並行して進めるうちに心身ともに疲れ切り、「結婚なんてしたくない」と感じてしまうこともあります。準備の負担がどちらか一方に偏っている場合は、なおさらでしょう。

家事や子育て、家計への不安

「家事を分担できるだろうか」「子どもを育てられるだろうか」「二人の収入でやっていけるだろうか」。新生活への具体的な不安が原因になることもあります。

周囲からのプレッシャー

結婚が決まると、周囲から「しっかりしないとね」と励まされる場面が増えます。相手に深い意味がなくても、プレッシャーに感じてしまう人は少なくありません。

マリッジブルーになりやすい人の特徴

「自分は昔から心配性だから」と、マリッジブルーになったことを性格のせいにしていませんか?なりやすい傾向を知っておくと、早めに手を打てます。

  • 完璧主義で、準備も結婚生活も「ちゃんとしなければ」と考えがち
  • 不安や不満を一人で抱え込み、人に相談するのが苦手
  • 結婚に伴う変化(転居・転職・姓の変更など)が大きい
  • 仕事が忙しく、準備との両立で休めていない
  • パートナーとの話し合いが少なく、お互いの考えを知る機会が少ない
  • 交際期間が短く、相手の生活ぶりをまだよく知らない

当てはまるからといって、必ずマリッジブルーになるわけではありません。自分の状態に気づく手がかりとして、参考にしてみてください。

男性のマリッジブルーの特徴

「婚約者の様子が最近おかしい」と、彼の変化に戸惑っている女性もいるでしょう。マリッジブルーは女性の話として語られがちですが、男性にも起こります。

男性に多い原因

男性のマリッジブルーでは、経済的な責任へのプレッシャーがきっかけになることがよくあります。家計を支えられるか、住宅ローンを組めるか、子どもが生まれたら養っていけるか。将来のお金の心配が一気に現実味を帯びるのです。

自由に使える時間やお金が減ることへの不安も、原因の一つになります。準備の打ち合わせや両家の調整に追われ、疲れがたまっていくケースも少なくありません。

男性のマリッジブルーのサイン

男性は不安を言葉にしない傾向があるため、周りが気づきにくいのが特徴です。次のような変化が見られたら、心が疲れているサインかもしれません。

  • 結婚式や新居の話題を避ける、反応が薄くなる
  • 連絡の頻度が減る、返信が遅くなる
  • 仕事や趣味に没頭する時間が増える
  • ささいなことで不機嫌になる

女性と男性のマリッジブルーの違い

項目 女性に比較的多い傾向 男性に比較的多い傾向
主な不安 生活環境やキャリアの変化、相手の家族との関係 経済的な責任、自由な時間が減ること
表れ方 涙が出る、気分の落ち込み、周囲に相談する 口数が減る、話題を避ける、ひとりで抱え込む
周囲の気づきやすさ 比較的気づかれやすい 気づかれにくい

もちろん、これは一般的な傾向にすぎません。性別にかかわらず、一人ひとり感じ方は違うと考えてください。

マリッジブルーの対処法

パートナーと向き合って話し合う二人

どうすればこのモヤモヤから抜け出せるのか。答えを探して、いくつもの記事を読み比べている方もいるでしょう。マリッジブルーの多くは、気持ちを整理し、負担を減らすことで和らいでいきます。できそうなものから試してみてください。

不安を紙に書き出して整理する

頭の中で考え続けていると、不安はどんどん大きく感じられるもの。紙に書き出すと、意外に具体的な悩みがいくつかあるだけだと気づくことがあります。

  1. 不安に思っていることを、思いつくまま全部書き出す
  2. 「相手のこと」「お金のこと」「準備のこと」などに分類する
  3. 自分で解決できること、相手と話し合うべきこと、考えても仕方のないことに分ける
  4. 話し合うべきことから、パートナーに伝える順番を決める

パートナーに不安を正直に伝える

いちばん大切なのは、不安を一人で抱え込まず、パートナーに伝えることです。「準備が大変で余裕がない」「お義母さんとの関係が心配」など、何が不安なのかを具体的に話すと、一緒に解決策を考えやすくなります。

例えば「最近ちょっと気持ちが沈んでいて、結婚がいやになったわけじゃないんだけど、話を聞いてほしい」と切り出してみてはいかがでしょうか。パートナーも同じように不安を感じている場合があります。お互いの気持ちを知ることで、かえって信頼が深まることもあるはずです。

信頼できる人に話を聞いてもらう

既婚の友人やきょうだいなど、信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも気持ちは軽くなります。「自分も同じだった」という声を聞くと、安心できるかもしれません。

準備の負担を減らし、休む時間をつくる

準備をすべて自分で抱えていないか見直し、パートナーと分担し直しましょう。式の演出や新居の家具は、こだわり始めると終わりがありません。「完璧でなくていい」と割り切ることも大切です。

体を動かす、好きなことをする、短い旅行に出かける。結婚のことを考えない時間をつくるのも効果的でしょう。

結婚後の生活について具体的に話し合う

漠然とした不安は、具体的にすると小さくなることがあります。次のようなテーマを、落ち着いた時間に話し合っておきましょう。

  • 家計の管理方法(共通口座をつくるか、どちらが管理するか)
  • 家事の分担
  • 仕事の続け方、転勤があった場合の対応
  • 子どもについての考え
  • お互いの実家との付き合い方

不安が消えないときは時期をずらすことも選択肢

どうしても不安が消えない場合は、入籍や結婚式の時期を少し先に延ばし、自分の気持ちと向き合う時間をつくる方法もあります。延期にはキャンセル料などがかかる場合があるため、パートナーとよく話し合ったうえで決めましょう。

心身の不調が続くときは専門家に相談する

気分の落ち込みや不眠が長く続く、食欲がない、仕事や日常生活に支障が出ている。こうした場合は、マリッジブルーと決めつけず、心療内科や精神科などの医療機関に相談してください。

電話で相談したいときは、厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556。通話料がかかり、受付日時は都道府県によって異なります)があります。24時間対応の「よりそいホットライン」(0120-279-338)も利用できるので、ひとりで抱え込まないでください。

パートナーがマリッジブルーになったときの接し方

婚約者が急に冷たくなった、結婚の話を避けるようになった。理由が分からず、不安でいっぱいになっている方もいるのではないでしょうか。

まずは責めずに話を聞く

「私と結婚したくないの?」と問い詰めたくなる気持ちは分かります。けれど、相手が不安を打ち明けやすい雰囲気をつくるほうが、結果的に早く心が通い合うはずです。

アドバイスや励ましは、少し後回しにしてかまいません。「そう感じていたんだね」と受け止めるだけで、相手はずいぶん楽になります。

準備の負担を見直す

準備の負担が相手に偏っていないか、振り返ってみましょう。打ち合わせへの参加や、招待客リストの作成など、引き受けられる作業を自分から提案すると、相手の気持ちもほぐれやすくなります。

避けたい接し方

  • 「みんな乗り越えているんだから」と気持ちを軽く扱う
  • 「しっかりしてよ」とプレッシャーをかける
  • 不安の原因を問い詰める、責める
  • 周囲の人に相手の様子を言いふらす

マリッジブルーのまま結婚しても大丈夫?

「この不安を抱えたまま結婚していいのだろうか」。いま、まさにその答えを探している方もいるでしょう。

マリッジブルーによる不安の多くは、環境の変化が落ち着くにつれて和らいでいきます。一方で、その不安が相手との関係そのものに根ざした問題を知らせているケースもあるため、見極めが大切です。

一時的な不安と、立ち止まって考えたいサインの違い

一時的な不安の可能性が高いもの 立ち止まって考えたいサイン
準備の忙しさや疲れから来る落ち込み 相手から暴力や暴言、人格を否定する言動を受けている
新しい環境への漠然とした不安 多額の借金や重大な事実を隠されていた
独身の自由がなくなることへの寂しさ 浮気など、信頼を大きく損なう行為があった
相手の家族とうまくやれるかという心配 話し合おうとしても、相手がまったく応じない

右の列に当てはまる場合は、マリッジブルーだからと片づけず、結婚について慎重に考え直す必要があるかもしれません。相手からの暴力や暴言に悩んでいるなら、配偶者暴力相談支援センターなどの窓口に相談することもできます。

マリッジブルーで婚約破棄するとどうなる?

外した婚約指輪と離れて座る二人

「もう結婚をやめたい」と思い詰めているなら、行動する前に、婚約解消(婚約破棄)の法的な扱いを知っておいてください。

婚約はどうやって成立するか

婚約は「将来結婚しよう」という約束で、口約束でも成立し得ます。実際には、結納や婚約指輪の受け渡し、両家への紹介、式場の予約といった事情から、婚約が成立していたかどうかが判断されることが多いでしょう。

婚約していても、結婚を強制されることはありません。ただし、正当な理由なく一方的に婚約を解消すると、相手から損害賠償(慰謝料など)を請求される可能性があります。

婚約解消に正当な理由があると考えられるケース

相手側の事情によって結婚生活が難しいと考えられる場合は、婚約解消に正当な理由があると判断されやすくなります。

  • 相手が他の異性と性的関係を持った
  • 相手が既婚者であることを隠していた
  • 相手から暴力や重大な侮辱、モラハラを受けた
  • 相手が結婚生活に大きく影響する重要な事実(多額の借金、収入や職業など)を偽っていた
  • 相手が行方不明になった、連絡が取れなくなった

こうした事情には、離婚が認められる「婚姻を継続し難い重大な事由」と共通するものも多くあります。もっとも、正当な理由にあたるかどうかは、個別の事情しだいです。

結婚前の浮気が発覚した場合の慰謝料については、次の記事も参考にしてください。

正当な理由がないと判断されやすいケース

一方、次のような理由で一方的に婚約を解消すると、正当な理由がないと判断される可能性が高くなります。

  • なんとなく気持ちが冷めた、マリッジブルーで不安になった
  • 性格が合わない気がする
  • 親に反対された
  • ほかに好きな人ができた
  • 相手の国籍や出身地、家柄を理由にする
  • 占いの結果が悪かった

特に国籍や出身地などを理由とする婚約解消は、差別にあたり許されるものではありません。

正当な理由のない婚約解消で請求され得るもの

正当な理由なく婚約を解消した場合、相手から次のような請求を受けることがあります。

請求の種類 内容の例
慰謝料 婚約を一方的に解消されたことによる精神的苦痛への賠償
財産的損害 結婚式場のキャンセル料、新居や家具の準備にかかった費用など
逸失利益 結婚のために退職した場合の収入減など(事情による)
結納金・婚約指輪 返還するかどうかをめぐる問題

金額は、交際や婚約の期間、準備の進み具合、解消に至った経緯などによって大きく変わります。

婚約を解消したいときの進め方

婚約を解消すると決めた場合でも、まずは相手と誠実に話し合うことが大切です。一方的に連絡を絶つような形は、トラブルを大きくしてしまいます。キャンセル料や準備費用の負担について話し合い、合意した内容は書面に残しておくと安心でしょう。

相手から請求を受けた場合や、話し合いがこじれた場合は、早めに弁護士へ相談してください。

結婚後に「やっぱり違った」と感じたら

入籍してから気持ちの落ち込みが続いている。そんな方は、ひとりで答えを出そうとしなくて大丈夫です。

結婚後の落ち込みは、マリッジブルーというより、新しい生活への適応の負担や、夫婦関係そのものの問題である可能性があります。まずはパートナーと話し合ったり、必要に応じて医療機関やカウンセリングを利用したりしてみてください。

それでも結婚生活を続けることが難しいと感じたときは、離婚も選択肢の一つでしょう。夫婦が合意すれば協議離婚ができますが、相手が応じない場合は事情が異なります。裁判で離婚が認められるのは、民法770条に定められた「不貞行為」「悪意の遺棄」「3年以上の生死不明」「その他婚姻を継続し難い重大な事由」のいずれかがある場合に限られるのです。

結婚して間もない時期の離婚では、財産分与や慰謝料が問題になることもあります。関係を修復するか離婚するかを迷っている段階でも、次の記事が参考になるでしょう。

マリッジブルーに関するよくある質問

マリッジブルーはいつまで続きますか?

期間には個人差があり、一概にはいえません。結婚式や入籍を終え、新生活が落ち着くと和らぐことが多い一方、不安の原因が解消されないまま続くこともあります。長く続く場合や日常生活に支障がある場合は、医療機関に相談してください。

マリッジブルーになるのは相手を愛していないからですか?

そうとは限りません。マリッジブルーは、相手への気持ちとは別に、環境の大きな変化そのものから生じることが多いもの。相手を大切に思っているからこそ、「うまくやっていけるか」と不安になる面もあるでしょう。

パートナーがマリッジブルーのようです。どう接すればいいですか?

まずは責めたり励ましすぎたりせず、話を聞くことを優先しましょう。準備の負担が偏っていないかを見直し、家事やお金、家族との付き合い方など、不安の原因について一緒に話し合うことが大切です。

マリッジブルーを理由に婚約を解消すると慰謝料を払う必要がありますか?

マリッジブルーによる不安だけでは、婚約解消の正当な理由とは認められにくいでしょう。相手から慰謝料や準備費用の賠償を請求される可能性があります。ただし、話し合いで円満に婚約を解消できる場合もあるため、判断に迷うときは弁護士に相談してみてください。

マリッジブルーは結婚後にもなりますか?

結婚後に気分の落ち込みを感じる人もいます。新生活への適応の負担が原因のこともあれば、夫婦関係の問題が背景にあることもあるでしょう。つらさが続くなら、パートナーとの話し合いや専門家への相談を検討してください。

まとめ|マリッジブルーはひとりで抱え込まないことが大切

将来に向けて前を向く二人

マリッジブルーとは、結婚という大きな変化を前にして、不安や落ち込みを感じる状態のこと。女性だけでなく男性にも起こり、結婚相手や相手の家族への不安、生活の変化への不安、準備の疲れなどが主な原因になります。

多くの場合は、不安を書き出して整理する、パートナーに気持ちを伝える、準備の負担を減らすといった方法で和らいでいきます。心身の不調が続くときは、医療機関や相談窓口を頼ってください。

一方で、正当な理由なく一方的に婚約を解消すると、慰謝料や準備費用を請求される可能性があります。結婚をやめるかどうかは一人で決めず、パートナーとよく話し合い、必要に応じて弁護士にも相談したうえで判断しましょう。

不安を感じるのは、それだけ結婚に真剣に向き合っている証拠でもあります。焦らず、自分のペースで気持ちを整えていってください。

「離婚の基礎知識」記事一覧