マリッジブルーとは?原因や症状、破局を防ぐ方法を解説
結婚を前にして幸せいっぱいのはずなのに、なぜか気持ちが落ち込んでしまう。そんなブルーな気分になることを「マリッジブルー」と言います。
このページではマリッジブルーになる原因や具体的な症状、そしてどうしても結婚への不安が解消されず婚約破棄になった場合の対処法など、事前に知ることで最悪の結末を防ぐ方法をご説明します。
マリッジブルーとは
マリッジブルーとは結婚が決まり準備を進めているときに、不安や焦り、「本当にこの人でよかったのか」という悩みを感じることを指します。
結婚がまだ決まっていない人が将来を悲観したり、不安になったりすることではありません。
マリッジブルーになる割合
ある結婚情報誌が実施した調査では、結婚を控えた女性の約7割はマリッジブルーを経験しているという結果が出ています。
「自分だけがこんなに不安になるのだろうか」
「自分ばかりが大変な思いをしている」
と感じるかも知れませんが、決してそんなことはありません。
多くの女性が結婚を前にするとマリッジブルーを経験しているので、心配しないでくださいね。
マリッジブルーは結婚前の準備期間に始まることが多い
マリッジブルーは交際中やプロポーズされるころよりも、結婚式や新生活の準備が始まるころに症状が現れることが多いこともわかっています。
いよいよ結婚が目前に迫ることで、さらに不安や焦りを感じるようになるということですね。
マリッジブルーは男性にも起きる
マリッジブルーは女性に多く見られますが、実は男性にも症状が現れます。
上でご紹介した結婚情報誌の調査では、男性の半数近くがマリッジブルーを経験しています。
男性はそういった不安をあまり表に出さないので気づきにくいのですが、結婚式や新生活の準備・両家の親を交えての話し合いの調整に疲れた、責任の重さを痛感して気持ちが沈むといったことがあります。
マリッジブルーの症状
マリッジブルーになったときに現れる症状についてご説明していきます。人によって異なりますが、よく見られる症状は次の通りです。
- 気持ちが落ち込む(ゆううつになる)
- 夜、眠れなくなる
- 独身の友達をうらやましく感じる
- 理由もなく泣けてくる
- この人でいいのかと無性に不安になる
- 結婚を決めたことを後悔する(白紙に戻したい)
では、それぞれを具体的に見ていきましょう。
気持ちが落ち込む(ゆううつになる)
普段は特に気にならないようなことでも不安になり、気持ちが落ち込んでしまいます。
本当なら結婚が決まってウキウキする時期なのに、気持ちが晴れない、ゆううつになる、イライラするということがあれば、マリッジブルーの兆候かも知れません。
夜、眠れなくなる
結婚後のことを考えると不安になり、眠れなくなるという人が結構多くいます。
夜寝る前に気分転換にスマホでSNSを見ると、友達が楽しそうにしている様子が目に入り自分だけ取り残されたような気持ちになってしまいます。
また、ネット検索するのもマイナスになることがあります。不要な情報が目に入ることで、さらにネガティブな気持ちになってしまうからです。
「寝る1時間くらい前からスマホの電源を切る」などして、情報を遮断してしまうのもひとつの方法です。
独身の友達をうらやましく感じる
独身の友達からは「おめでとう」「いいな~結婚!私はいつになるかわからないよ」とうらやましそうに言われても、仕事に打ち込んでいる姿や旅行の計画を立てている様子を見ると独身の友達のことがうらやましくなってしまいます。
これも自分だけが取り残されたように感じることが原因です。
理由もなく泣けてくる
結婚を前にして、特に問題が発生していなくてもわけもなく泣けてくることがあります。
マリッジブルーの大きな特徴ですが、泣いてスッキリするのであれば思い切り泣いてしまうのもひとつの方法です。
この人でいいのかと無性に不安になる
マリッジブルーでは、結婚相手に対する不安を抱くケースが多く見られます。特に他の異性と比較するわけではなくても、「本当にこの人でいいのだろうか」と心配になってしまうのです。
「もう一度時間をかけて考えたいけれど、もう結婚式が決まっている」……そんな気持ちがさらに自分自身を苦しめてしまいます。
結婚を決めたことを後悔する(白紙に戻したい)
マリッジブルーが重症化すると、「結婚をやめたい」「白紙に戻したい」と考えるようになります。
自分ひとりで思い詰めてしまい出口が見えないトンネルに入ってしまうからなのですが、多くの場合は誰かに相談するなどして気持ちを切り替えて無事にゴールインします。
ただ、深刻な場合は本当に婚約を解消してしまうケースもあります。
マリッジブルーの原因
では、このようなマリッジブルーになる原因は何なのか、見ていきましょう。
マリッジブルーの原因は、大きく分けると次の3つがあります。
- 結婚相手やその家族への不信感や不安
- 自分の人生の変化に対する不安
- 新生活や環境の変化に対する不安
結婚相手やその家族への不信感や不安
マリッジブルーの原因のひとつに、「結婚相手やその家族に対する不安」があります。
結婚相手の欠点が見えてきた
結婚が決まると相手はそれまで自分に見せなかった面を見せるようになります。お互いの距離が近くなった証しなのですが、時にはだらしない姿や欠点を見ることがあり、そんな様子を見たあなたは相手への愛情が冷めたり「この人でいいのか」と不安になったりしてしまいます。
また、2人で一緒に過ごす時間が増えると、交際中のドキドキ感がなくなる、会話が減るなどの状態になり結婚へのときめきがなくなってしまいます。
結婚相手の家族との関わりに対する不安
マリッジブルーになる原因には、相手の家族との関係も大きく影響しています。
結婚に関して相手の家族と関わる時間が増えて、「この家族とうまくやっていけるだろうか」と不安を感じることがあります。
例えば、義父母(舅・姑)の自分への態度がきつく感じる、価値観が合わないようだ・・・・・・ということから始まって、それによって「自分は嫌われているのではないか」と感じてしまいます。また、相手の家族と一緒に過ごしても自分だけ浮いているように感じます。
自分の人生の変化に対する不安
マリッジブリーになる原因として、自分自身の人生に対する不安があります。
親と離れることへの不安
「今までは何かあるとすぐに親に相談できたし助けてもらえたけれど、これからは自分でやらなきゃいけない」ということへの不安があります。
表面ではあなり意識していなくても、心のどこかでそんな不安があるとマリッジブルーの症状として表れてきます。
結婚に対してもっと考えるべきだったのでは?という不安
これは相手に対する不安というよりも、結婚を決めたことに対しての不安です。交際期間が短くても長くても、結婚についてもっと真剣に考えるべきだったのではと思うと夜眠れなくなってしまいます。
それがマリッジブルーを招いてしまいます。
もっと仕事や趣味を楽しみたい
結婚したい気持ちがある反面で、「まだまだやりたいことがあった」「自由に行動している独身の友達がうらやましい」という気持ちがわいてきます。
また、結婚せずに成功している人(頑張っている人や輝いている人)を見ると取り残された気がして、結婚にネガティブになってしまいます。
新生活や環境の変化に対する不安
結婚後の生活に対する漠然とした不安がマリッジブルーの原因になります。
結婚式や新生活の準備でストレスが増える
結婚式や新生活の準備というのは、かなり大変です。
あまりの忙しさに心身ともに疲れ切ってしまい、「結婚なんかしたくない」と思ってしまいます。
主婦業や子育て(母になること)への漠然とした不安
人によっては、「自分に主婦業や子育てができるのだろうか」と不安になることがあります。
周囲から「しっかりしなきゃ」と言われる
結婚が決まると周囲の人からは祝福の言葉と同時に励ましの言葉を受けることがよくあります。
相手はそれほど深い意味で言っているわけではないのですが、励まされると「しっかりしなきゃ」「自分で大丈夫だろうか」とプレッシャーを感じてしまいます。
マリッジブルーから婚約解消になることも多い!?
上でも触れましたが、マリッジブルーが重症化すると結婚をやめたいと思うことがあります。
もしそうなった場合、婚約解消するとどうなるのでしょうか。これは婚約を解消する理由や状況によって異なります。
婚約解消が正当と認められるケース
自分から婚約解消を申し出て、正当と認められるのは次のケースです。
- 相手が別の異性と肉体関係を持っている
- 相手に妻子がいるのに隠していた
- 相手が重大な病気や障がい、精神的欠陥などを隠していた
- 相手から暴力を受けた
- 相手から侮辱された(モラハラを受けた)
- 相手が犯罪を犯した
- 相手が家出して行方不明になった
- 無職で収入がないことを隠していて、結婚後の生活ができないと判断した
いずれも相手に原因があり、それによって結婚生活ができないと判断されるケースです。
これらは婚姻を継続し難い重大な事由にも共通しているものが数多くあることからも、重大な問題であることがわかります。
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婚約解消が正当と判断されないケース
一方、次のような場合は婚約を解消する正当な理由とは判断されず、逆に相手から「婚約解消された」として慰謝料を請求される可能性があります。
- 性格が合わない
- 親に反対された
- 相手が被差別地域出身者である
- 相手の家柄や家風と合わない
- 他に好きな人ができた
- 国籍を理由に婚約を破棄する
- 占い師に結婚を反対された
これらは相手には何の落ち度がなく、また、婚約を解消していい理由にはなりません。
正当な理由がない婚約解消に対するペナルティ
結婚式や新居の準備をしているということは正式に結婚が決まった(婚約している)と判断できます。
その状況で上記のように正当な理由がなく婚約解消を申し出ることは「婚約破棄」(結婚という契約の違反)になり、次のように相手側から慰謝料請求されるなどのペナルティを受けることがあります。
- 慰謝料を請求される
- 結婚式場や新居の費用などの損害賠償を請求される
- 相手が精神的にダメージを負った場合の医療費を請求される
婚約破棄の慰謝料に関してはこちらの記事で詳しくご説明しているので、ぜひ参考にしてください。
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マリッジブルーになっても婚約破棄を回避する方法
マリッジブルーになることは、決して珍しいことではありません。深刻に考えてしまい婚約解消を申し出ると、上のように慰謝料請求されることがあります。
もしマリッジブルーになったとしても、次のような方法で破局を回避しましょう。
誰かに相談する(気持ちを話すことで楽になる)
すでに結婚している先輩や親戚の人(仲のいいいとこなど)に不安な気持ちを話してみるだけでも、気持ちが楽になります。「自分もそうだったよ」と聞くと安心できるでしょう。
気分転換にスポーツやプチ旅行に出かける
思い詰めるとどんどんネガティブになってしまうので、気分転換を図るのもいい方法です。
スポーツやプチ旅行に出かけるなど、家の外に出てみましょう。身体を動かすと気持ちがリフレッシュしますし、夜もよく眠れるようになります。
今までの悩みが小さなことに思えますよ。
パートナーに素直に不安な気持ちを伝える
マリッジブルーになるのは決して悪いことではありません。特にパートナーには隠さずに不安な気持ちを伝えましょう。
不安になっている原因も伝えて一緒に考えてもらうのがおすすめです。「結婚式の準備で忙しい」と言って手伝ってもらうのもいい方法ですし、「お義母さんが自分に冷たく当たる」と素直に伝えてもいいでしょう。
「あの人(母親)は言い方はきついけど、根は優しいんだよ」など本心を知ることができます。
完璧にやらなくてもいいと開き直る
結婚が決まると「いい奥さんと呼ばれたい」とどこかで背伸びをしてしまいます。
また、「結婚式や披露宴では友達が○○をして好評だったから、自分も来賓に喜んでもらえる式にしたい」と張り切ってしまいます。
しかし、こういったものはゴールがありません。高いレベルを目指すとますます自分を追い込んでしまうので、「完璧を目指さない!」と開き直るといいでしょう。
どうしても気持ちが変わらないときは、結婚を少し先延ばしする
どうしても結婚に対して不安があるという場合は、思い切って結婚を少し先延ばしにする方法があります。
自分の気持ちと向き合う時間を持つことで納得のいく答えが見つかるでしょう。
マリッジブルーの原因や症状、克服方法まとめ
マリッジブルーは結婚を前にした女性が不安に陥り、不眠症やイライラを感じることを指します。女性の約7割はマリッジブルーになると言われていますが、男性にも見られます。
原因は結婚へのプレッシャーや将来への漠然とした不安、忙しさなどがあります。あまり深刻に考えず、誰かに相談したり、気分転換をしたりして乗り切りましょう。
なお、相手に原因がないのに婚約を解消すると「婚約破棄された」として慰謝料請求されることがあります。
結婚はよく考えて決めることが大切ですが、ゲームのように○○の条件がそろえば幸せな結婚になるというものではありません。
パートナーと協力して前向きに人生を歩んでいきましょう。
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