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モラハラ夫(妻)と離婚したい!慰謝料相場から必要な証拠まで徹底紹介!

モラハラ夫(妻)と離婚したい!慰謝料相場から必要な証拠まで徹底紹介!

モラハラという言葉の定着とともに、モラハラを原因とした離婚の事例が非常に増えています。

そこで当記事ではモラハラ夫(妻)と離婚をする場合の慰謝料相場とともに、慰謝料請求ができるモラハラ行為の一覧や証拠となるものを解説しています。

モラハラ夫(妻)との離婚を検討している方はぜひ参考にして下さい。

離婚問題におけるモラハラの定義とは?

モラハラ_離婚_定義

モラハラというのはモラスハラスメントの略語で、簡単に言うと精神的な暴力のことを指します。

DV(ドメスティックバイオレンス)は肉体に対して暴力をふるうことですが、モラハラの場合は言葉や態度などによって精神に大きなダメージを与え、相手を傷付ける行為と言えます。

つまり喧嘩になったときに直接殴るのがDV、壁を殴ったり暴言を浴びせて罵倒したりするのがモラハラです。

ただし、モラハラというのは喧嘩をしたときだけにされるものではなく、普段の生活の中でも行われることが多いのが特徴です。

料理や掃除に関して嫌味を言う、男性であれば収入が低いことを常に馬鹿にされる、知人や友人の前で存在を無視されると言う行動も、積み重なればモラスハラスメントとなります。

他にも、行動範囲を制限されたり、自分のルールを相手に押しつけて従わせたりするという行為などモラハラというのは行為の範囲が多岐に渡るのが特徴です。

モラハラによる離婚慰謝料の平均相場は?

100万~150万が平均相場

モラハラの慰謝料の相場は約100万円から150万円と言われています。ただどんなモラハラでも相場慰謝料を請求出来るわけではありませんし、反対にこれ以上の慰謝料が支払われた判例もあります。

モラハラの慰謝料を決めるのはモラハラの行為があったということだけではなく、続いた期間や受けた精神的苦痛の度合い、婚姻関係を破綻させることの影響の大きさ(子供の養育や離婚後の生活の困窮度)などによって請求額が変わってきます。

つまり、各家庭のケースで適正な請求額というのが変わるということです。そのため相場を目安に請求をしても高額すぎると判断されることもありますし、逆にもっと高額な慰謝料を請求できるので損をするリスクがあります。

ケースごとの慰謝料の相場はモラハラ離婚の経験が豊富な弁護士が詳しく知っているので、必ず相談して請求額を決めましょう。

都道府県から離婚弁護士に相談する:離婚弁護士相談ガイド

相場通り請求をするにはモラハラの証拠が大事

モラハラで相場並の慰謝料請求をする際にもっとも重要となるのは、どういったモラハラを受けていたかというよりも証拠です。

例えばモラハラの期間が1年の人よりも10年続いたと言う人の方が高い慰謝料を請求出来ますが、10年続いたという証拠が必要になります。証拠が提示出来なければ1年も10年も変わりないので、請求額も低くなります。

残念ながら体にアザや怪我の跡が残ったり、医者の診断書がもらえたりするDVとは違い、モラハラは言葉の暴力であり精神的なダメージは形にするのが難しいため証拠が残りにくい事案です。

そのため、どれだけひどいモラハラだったか、どれぐらいの期間モラハラを受けたかを証明しづらいです。

また、どういったものが証拠になるのか分からないという方も多いので、法的に効果のある証拠を見つけるためにも弁護士のアドバイスを受けるのがベストです。

モラハラの慰謝料請求は一筋縄ではいかない

モラハラをする人というのは非常に口が達者で、必要があれば平気な顔をして嘘をつき、自分を正当化することが得意という特徴を持っています。

ですので慰謝料を払いたくないとなると、払わないためにとにかくあることないことを言ってくるので、ある程度モラハラの証拠を揃えて交渉しても話術で負けてしまうという方が多いようです。

交渉上手な人であれば張り合うことも出来るかもしれませんが、一筋縄ではいかない相手なので慰謝料をきちんと払ってもらいたいのであれば証拠を揃えることが重要になります。

離婚時に慰謝料請求が可能と認定されるモラハラ行為

ちょっとした失敗で罵倒される

モラハラ_離婚_慰謝料請求ができるモラハラ行為一覧

日常生活の中では、食器を割ってしまったりシャツにアイロンをかけ忘れたりご飯を炊き忘れる、二度寝して寝坊するなどちょっとした失敗をするのは珍しいことではありません。

普通の夫婦であれば笑って済ませたり少し注意をしたりするだけですが、モラハラ妻(夫)の場合はたいした失敗でもないのに、取り返しのつかないことをしたような勢いで責め立ててきます。

失敗したことに絡めて「おまえがだらしないから」「だからあなたはいつまで経っても安月給なんだ」など、他のことにすり替えて罵倒するのがモラハラの特徴でもあります。

人格を否定する言動

モラハラは言葉や行動の暴力ですが、常に攻撃するというだけではなく、人格を否定することで相手の精神を追い詰めることもあります。

誕生日などでプレゼントを渡しても「欲しいものではない」「こんなものしか選べないのか」等といって受け入れなかったり、発言に対して「本当に馬鹿だな」と罵ったり、考え方に対して「どういう神経をしているんだ」「だからあなたはダメな人間なんだ」というように人格を否定する発言を繰り返します。

人間は常に否定をされると自己肯定力がなくなってしまい、相手は優れた人間で自分はダメな人間だと思い込んでしまうようになります。

そのため、自分は間違っていなくても相手の言うことを聞くのが当たり前になり、いつの間にかモラハラによる精神的なダメージにも目をつぶるようになってしまうのです。

人前で貶められる

基本的にモラハラをする人は人前では明らかに暴力となる言動をすることはありません。逆に他人に対しては非常に優しく、モラハラを行うのは家の中だけなので第三者にはモラハラを受けていることが理解されにくいのです。

しかし、もともとマウンティング気質があるため人前で配偶者を貶めるような言動が多く見られます。「空気を読めない人間」「人前に出すのがはずかしい」「みっともない」など、一見そこまでひどくないような言い方でありながら、人前で言われた本人が惨めな気持ちになるような言動をするのもモラハラです。

笑ってかわせるような冗談であればモラハラではありませんが、その場にいるのが苦痛になるような言動は明らかなモラハラと言えるでしょう。

こちら側の意見をまったく聞かず無視をする

モラハラをする人は、常に正しいのは自分で周りが間違っていると言う考えを持っているので、こちら側が何か意見を言っても聞く耳を持ちません。

モラハラを受けているのが辛い、止めて欲しいと訴えても、自分は悪いことをしていると思っていないのでほぼ無視をします。

また、人に共感する能力も持ち合わせていないので、もちろんモラハラを受けている人の気持ちをまったく理解できません。

逆に自分が正しいことを教えてやっている、とモラハラ言動を正当化したり、ミスをする方が悪いと言ったりして問題をすり替えます。

相手を自分の支配下に置く

モラハラ加害者は自分が決めたルールに人が従うのが当たり前と思っていますし、人が自分の意志に反した行動をすることを嫌います。

また、自分のルールに従わないと激高します。このように常に配偶者や家族を自分の支配下に置こうとするので、行動をGPSで監視したり購入するものにまで文句を言ってきたりしますが、これもモラハラとなります。

浮気が心配で行動を監視する人もいますし、お金の使い方にうるさい人もいますが、度を超えていたらモラハラを受けていると言えるでしょう。

その境界線は人によって異なりますが、1日の行動を毎日報告させられる、買ったものはすべてチェックされる、外で働くことを意味なく禁止されているというような場合はモラハラだと認定されるのが一般的です。

モラハラを証明するために必要な証拠

モラハラというのは言葉や行動によるメンタルへの暴力なので、不倫やDVのようにはっきりした証拠が残りにくいと言われています。

しかし、第三者がモラハラだと認識できなければ調停や裁判では慰謝料が認められないこともあるので証拠として提出出来るものを集めておきましょう。

モラハラを受けている時の音声

モラハラ_離婚_慰謝料請求ができるモラハラ証拠

有力な証拠としては、モラハラを受けている時の音声が挙げられます。録音をしておけばどういったモラハラを受けているかがはっきり分かりますし、録音し始めた日時が分かればモラハラを受けている期間もある程度絞り込めます。

もちろんいつ相手がモラハラ発言をするか分かりませんし、気づかれないように録音するのは困難かもしれません。

しかし、最近は小型のボイスレコーダーも販売されていますから、モラハラだと気がついたらすぐに録音出来る環境を整えておくといいでしょう。

物に隠して録音しようとすると音が拾えないこともあるので、ボイスレコーダーは複数台用意しておくのがおすすめです。

物を蹴ったり大きな音を立てたりするなどモラハラ行為の動画

モラハラの音声を録音するのは失敗が多いので、モラハラが起こりやすいリビングやキッチンなどに隠しカメラをしかけておくのもオススメです。

画像であればモラハラの前後の行動も分かるので、特に怒らせるようなことをしていないのに暴言を吐かれているということが一目瞭然で分かります。

できれば録画の方が音が拾える確率も高いですし、同時に行動も確認出来るのでより確かな証拠として弁護士などに提出できます。

その代わり相手に気づかれてしまうリスクも高くなるため、多少費用がかさんでも隠しカメラや仕込みカメラなどの一見分かりにくいカメラを使いましょう。

モラハラ内容が記載されたメールやLINE

もしメールやLINE等のやり取りにモラハラ言動があれば、これも証拠として成立します。

他人の携帯電話を勝手に操作してメールやLINEでの言動を証拠にするのはプライバシー侵害となりますが、自分の携帯電話でのやり取りであれば問題ありません。

不倫の場合だと送ってきた相手のプライバシーも考慮されますが、夫婦間のモラハラの証拠となるので、基本的にメールをしてきたモラハラ加害者に対してプライバシー侵害とはなりません。

モラハラを受けた記録

離婚を考える前にモラハラについて自治体などの公的機関に問い合わせをしたり、弁護士に相談したりした場合はそのことを記録しておくだけで証拠となります。

ただ単に日記やブログにモラハラのことを書き込んでも有力な証拠にはなりませんが、第三者に相談した記録は立派な証拠です。

公的機関でも弁護士であっても相談を受けると記録に残しておくので、証拠として提出する場合は日付や相談した時間に食い違いがないか事前に確認しておくといいでしょう。

もしモラハラのせいで鬱病などの精神疾患を発症したり、心療内科などに通院している場合は、診断書や診察料の領収書なども証拠になるので取っておくのがおすすめです。

モラハラの慰謝料を請求するときの注意点

離婚の慰謝料は、もともとすんなり払ってもらえないものですが、モラハラをする性格の場合はさらに揉めることが多いと言われています。

請求の仕方によっては払ってもらえないことも多いので、慰謝料を請求するときの注意点をご紹介します。

二人きりでの話し合いは言いくるめられる可能性がある

人によって違いはあるものの、モラハラの加害者はモラハラをしている自覚がなく、自分で悪いことをしたという意識がありません。そしてモラハラの被害者は常に自分が悪者にされてきたせいで相手に対して萎縮してしまうのが一般的です。

そのため、二人きりで慰謝料の話し合いをすると相手が怒り出せば何も言えなくなってしまったり、モラハラを主張しても相手側に上手に言いくるめられてしまったりすることが多いようです。

そもそも自分の要求をしっかり伝えられるようであればモラハラを受けることはないでしょう。

強く言い返せない、うまく伝えられないからこそモラハラの被害者になってしまっているので、二人きりでの話し合いはこちら側に有利な結果になるとは考えにくいです。

最悪の場合、慰謝料を支払ってもらえないまま離婚に合意となることもあるので二人だけで協議するのは絶対に止めましょう。

調停での話し合いは感情的にならないこと

一般的にモラハラの離婚慰謝料は協議ではまとまらないので、調停に持ち込まれることが多いと言われています。調停であれば、調停委員が間に入ってくれるので、自分の主張もしっかり通すことが出来ます。

ただし、モラハラを受けたことに対しての憤りを出すのは止めましょう。今まで辛い思いをしてきたことや受けた仕打ちを思い出すと感情的になってしまいがちですが、調停は気持ちをぶつける場ではありません。

感情的になると調停委員にはうまく伝わりませんし、印象が悪くなると和解案もこちらの要望が通らなくなってしまいます。

調停で感情的になる人は少なくありませんが、慰謝料請求は事務的に必要なことだけを的確に伝えることを意識しましょう。

弁護士など第三者の味方をつける

モラハラは、離婚理由の中でも一番第三者の理解が必要です。本当にモラハラを受けていても、第三者がそれを認められなければ慰謝料の請求もうまくいかないからです。

慰謝料請求は自分で出来ますが、すべてを自分でやろうとすると客観的に見ることが出来ず、自分では証拠だと思って提出しても証拠にならなかったり、モラハラを認定してもらったりすることが出来ない可能性があります。

モラハラの慰謝料請求をスムーズに進めるには、調停や裁判を行うだけではなく、弁護士などの客観的にモラハラを判断できる知識を持っている人に味方になってもらうのが重要です。

法的な視点からモラハラの証拠を見てもらえば調停や裁判で有利かどうか分かりますし、証拠が不十分な場合は他の証拠を一緒に探してもらえます。

いずれにしても自分だけで慰謝料請求を進めても時間と労力を消費するだけなので、必ず弁護士に限らず法律知識のある第三者を味方につけてください。

モラハラ妻(夫)の慰謝料問題は弁護士と一緒に解決

モラハラをする人は配偶者に対しては威圧的で自分本位の態度をとりますが、外面が良く周りの人からは良い奥さん(旦那さん)というイメージを持たれることが多いと言われています。

自分のルールが一番と考える性格のため、モラハラで離婚となっても協議による慰謝料請求の合意は難しいですし、調停や裁判になっても調停委員や裁判官には自分の印象を良くする術に長けているため、こちら側が要求する請求額が認められないことも少なくありません。

モラハラは慰謝料が認められる離婚理由の中でも、苦痛やダメージを受けていたと証明するのが難しい関係で難易度の高い事案です。

そのため、自己流で請求を進めてもさらにメンタルへの負担がかかるだけなので、モラハラの離婚に関する経験を持つ弁護士に味方になってもらいましょう。介入してもらえばこれ以上傷付けられることはないので、自分を守るためにも無理せず弁護士に相談してください。

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