有責配偶者からの離婚請求は認められる?3要件と判例・時効
「不倫をしたのは夫なのに、向こうから離婚を切り出してきた」。あるいは、「自分が不倫をしてしまったけれど、もう結婚生活を続けられない」。立場は正反対でも、どちらの方も「有責配偶者からの離婚請求」という同じ壁の前に立っています。
最初に結論をお伝えします。有責配偶者からの離婚請求は、原則として認められません。ただし、別居が相当長期間に及び、未成熟の子がいなくて、離婚によって相手が過酷な状態に置かれないという条件がそろえば、例外的に認められる余地があります。
この基準を示したのが、昭和62年9月2日の最高裁大法廷判決です。それ以降、裁判所は3つの要件を軸に、夫婦の事情を総合的に見て判断してきました。
この記事では、有責配偶者の意味から、離婚請求が認められる3要件、最高裁の判例、請求された側・請求する側それぞれの対処法、親権・財産分与・慰謝料の時効、そして2026年4月施行の改正民法で変わった点までを順番に解説します。
有責配偶者からの離婚請求は原則認められない
相手の裏切りで傷ついたうえに、離婚まで迫られて眠れない夜を過ごしている方もいるでしょう。まずは、法律がどういう考え方をしているのかを確認します。
有責配偶者とは
有責配偶者とは、夫婦関係を破綻させた主な責任がある側の配偶者のことです。典型的なのは、不貞行為(配偶者以外の人と性的関係を持つこと)をした人ですが、それだけではありません。
- 不貞行為をした
- 正当な理由なく家を出て生活費も渡さない(悪意の遺棄)
- 暴力や、心身に有害な影響を及ぼす暴言・支配(DV・モラハラ)を続けた
- 浪費やギャンブルで家計を破綻させた
どの行為が有責にあたるかは、程度や経緯で判断が分かれるところです。詳しくは、こちらの記事で整理しています。
こちらの記事も読まれています
なぜ原則として認められないのか
裁判で離婚が認められるには、民法770条1項が定める離婚原因が必要です。不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、その他婚姻を継続し難い重大な事由の4つがそれにあたります。
不倫をした夫が「もう夫婦関係は壊れているから、婚姻を継続し難い重大な事由がある」と主張したらどうなるでしょうか。自分で壊しておいて、壊れたことを理由に離婚を求める。これを認めると、裏切られた側が一方的に不利益を受けることになります。
そこで裁判所は、信義誠実の原則に照らして、自ら破綻の原因を作った側からの離婚請求は許されないという立場を取ってきました。これが「有責配偶者からの離婚請求は認められない」といわれる理由です。
協議離婚・調停離婚なら話は別
注意してほしいのは、この原則が働くのは「裁判」の場面だという点です。夫婦が話し合いで合意すれば、どちらに責任があっても離婚は成立します。
調停も同じで、相手が「離婚してもよい」と言えば調停離婚が成立する仕組みです。つまり、有責配偶者からの離婚請求を拒めるのは、あなたが「離婚しない」と言い続けられる場合に限られます。
有責配偶者からの離婚請求が認められる3要件
「原則ダメなら、例外はどんなときなのか」。ここが一番知りたいところではありませんか? 昭和62年の最高裁大法廷判決が示した要件を、ひとつずつ見ていきましょう。
| 要件 | 内容 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 1. 相当長期間の別居 | 夫婦の年齢や同居期間と比べて、別居が相当の長期に及んでいる | 年数だけでなく、同居期間との比較で見る |
| 2. 未成熟子がいない | 経済的に自立していない子どもがいない | 年齢ではなく、自立しているかどうか |
| 3. 特段の事情がない | 離婚で相手が精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態に置かれるなど、著しく社会正義に反する事情がない | 別居中の生活費の支払い状況、離婚後の経済的な保障 |
要件1:相当長期間の別居
最も重視されるのが別居期間です。最高裁は「夫婦の年齢および同居期間との対比において相当の長期間」と表現しており、単純に「何年以上なら合格」という線引きはしていません。
例えば、同居期間が3年で別居が8年なら、別居の方がはるかに長いと評価されやすいでしょう。逆に、同居期間が30年近くあって別居が7年程度だと、「相当の長期間とはいえない」と判断されることがあります。
何年別居すれば「相当長期」といえるのか
かつては別居30年を超えるような事案で認められていましたが、その後の裁判例では、より短い別居期間でも他の事情と合わせて認められる例が出てきました。とはいえ、2〜3年程度の別居では認められないのが通常です。
有責配偶者側からすると「あと何年待てばよいのか」が気になるでしょうが、年数は目安にすぎません。別居中に生活費を払い続けてきたか、相手と子どもの生活をどう支えてきたかが、同じくらい重く見られます。
要件2:未成熟子がいない
夫婦の間に未成熟子がいる場合、有責配偶者からの離婚請求は認められにくくなります。離婚によって子どもの生活や養育環境が不安定になることを、裁判所が避けようとするからです。
未成熟子とは
未成熟子とは、経済的に自立しておらず、親の扶養が必要な子どもを指します。成年年齢が18歳になったからといって、18歳で自動的に「成熟した」とみなされるわけではありません。
大学生で親の仕送りで生活している子は未成熟子と扱われることが多く、逆に高校を卒業して就職し、自分の収入で生活している子は未成熟子にあたらないと考えられます。病気や障害で自立が難しい場合は、年齢に関係なく未成熟子と判断されることもあるでしょう。
なお、未成熟子がいれば絶対に認められないわけではありません。別居中も養育費を払い続け、離婚後の養育についても誠実な対応が見込まれる場合には、子どもがいても請求が認められた最高裁の事例があります。
要件3:相手が過酷な状態に置かれないこと
3つ目は、離婚によって相手が精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態に置かれるなど、離婚を認めることが著しく社会正義に反する「特段の事情」がないことです。
例えば、相手が病気で働けず、離婚すると生活が立ち行かなくなるケースでは、この要件を満たしません。逆に、相手にも安定した収入があり、有責配偶者が自宅を譲る、まとまった金銭を支払うといった提案をしている場合は、過酷とはいえないと判断されやすくなります。
3要件は総合判断の材料
3要件は、チェックリストのように「すべて満たせば必ず認められる」というものではありません。最高裁も、有責配偶者の責任の程度、相手の婚姻継続の意思、離婚を求める側の事情などを「総合的に考慮」すると述べています。
実務では、別居期間が要件を満たしているかどうかを軸に、生活費の支払い状況や離婚後の保障の提案をどれだけ具体的に示せるかで、結論が左右される傾向にあるといえるでしょう。
有責配偶者からの離婚請求に関する判例
「自分のケースは認められるのか」を考えるとき、判例の事実関係と照らし合わせるのが一番の近道です。
最高裁大法廷 昭和62年9月2日判決(別居36年)
有責配偶者からの離婚請求に関する最も重要な判例です。それまで最高裁は、有責配偶者からの離婚請求を一貫して退けてきましたが、この判決で考え方を改めました。
- 夫が不貞行為をして家を出て、別居が36年に及んだ
- 夫婦の間に未成熟の子はいなかった
- 妻は離婚を拒み続けていた
最高裁は、別居が相当の長期間に及び、未成熟の子がいない場合には、相手が極めて過酷な状態に置かれるなどの特段の事情がない限り、有責配偶者からの請求というだけで離婚を認めないことはできない、と判断しました。この判決が、現在まで続く3要件の出発点です。
判例から読み取れる傾向
その後の裁判例を含めて、認められやすい事情と認められにくい事情を整理すると、次のようになります。
| 認められる方向に働く事情 | 認められない方向に働く事情 |
|---|---|
| 別居期間が同居期間と比べて長い | 別居が数年程度で、同居期間の方がはるかに長い |
| 別居中も婚姻費用や養育費を払い続けてきた | 生活費を途中で打ち切った、調停で決めた金額を払っていない |
| 子どもが自立している、または養育の見通しが立っている | 幼い子どもがいて、相手が働けない |
| 自宅の譲渡や相当額の金銭給付を提案している | 相手が病気や高齢で、離婚後の生活が成り立たない |
| 相手にも安定した収入がある | 有責行為の程度が重く、相手の精神的ダメージが大きい |
要するに、裁判所が見ているのは「離婚しても、相手と子どもの生活が守られるか」という一点に集約されるといってもよいでしょう。
例えば、別居15年で子どもは社会人、別居中も生活費を欠かさず払い、自宅も相手に譲るという事案なら、認められる方向に大きく傾きます。反対に、別居4年で小学生の子どもがいて、相手が病気で働けないという事案では、同じ有責配偶者からの請求でも結論は逆になりやすいでしょう。判例を読むときは、年数だけでなく、こうした事情の組み合わせに注目してみてください。
有責配偶者から離婚請求された側の対処法
「相手が悪いのに、なぜこちらが離婚を迫られるのか」。その怒りは、当然のものです。ここからは、請求された側がどう動けばよいかを整理します。
離婚したくないときの対処法
離婚したくないなら、協議でも調停でも「離婚には応じない」と明確に伝えてください。あなたが同意しない限り、協議離婚も調停離婚も成立しません。相手から「サインしてくれないなら裁判にする」と言われても、慌てる必要はないのです。
相手が離婚裁判を起こしたとしても、上で見た3要件を満たさない限り、有責配偶者からの請求は退けられます。別居が数年で、子どもがまだ小さいなら、裁判所が離婚を認める可能性は低いでしょう。
ただし、拒否し続けることが本当に自分のためになるのかは、一度立ち止まって考えてみてください。相手が別居を続ければ、年数が積み重なるほど3要件に近づいていきます。その間の生活費や精神的な負担も、軽いものではありません。
こちらの記事も読まれています
離婚に応じるときの対処法
「愛想が尽きた。条件さえ整えば離婚してもよい」という方は、相手に有責性があることを最大限に生かして条件を詰めましょう。
- 慰謝料:不貞行為やDVなどを理由に請求する。証拠の有無で金額が大きく変わる
- 財産分与:婚姻中に築いた財産の原則2分の1。自宅、預貯金、保険、退職金などを漏らさず洗い出す
- 養育費:算定表を基準に、子どもが自立するまでの期間を取り決める
- 親権・親子交流:子どもの利益を最優先に、親権の形と交流の方法を決める
- 年金分割:婚姻期間中の厚生年金記録を分ける。請求期限は離婚後5年
慰謝料と財産分与は分けて考える
慰謝料は「精神的苦痛への賠償」、財産分与は「夫婦の財産の清算」で、性質が異なります。相手が有責だからといって財産分与の割合が自動的に増えるわけではありませんが、慰謝料の要素を財産分与に含めて金額を上乗せする、いわゆる慰謝料的財産分与という形で合意することは可能です。
取り決めは必ず書面に残し、できれば公正証書にしてください。2026年4月の改正で、養育費については取り決めの文書があれば、公正証書や調停調書がなくても差押えを申し立てられるようになりましたが、公正証書の方が手続きは確実です。
親子交流を拒まない
相手に有責性があっても、子どもと会う権利まで消えるわけではありません。親子交流(かつての「面会交流」)は、子どもの健全な成長のためのものだからです。
もちろん、相手の暴力で子どもが怖がっているような場合は別です。その場合は、第三者機関を介した交流や、交流の制限を家庭裁判所に求めることができます。
別居中の生活費は婚姻費用で確保する
相手が家を出て生活費を渡さなくなったら、婚姻費用分担請求の調停を申し立ててください。離婚が成立するまでは夫婦なので、収入の多い側には生活費を分担する義務があります。
婚姻費用は、原則として請求した時点からの分しか認められません。「そのうち払ってくれるだろう」と待たず、早めに動くことが大切です。
こちらの記事も読まれています
有責配偶者が離婚したい場合にできること
自分に責任があることは分かっている。それでも、もう結婚生活を続けられない。そんな方が、現実的に取れる手段を見ていきます。
別居期間を積み重ねる
3要件の中核は別居期間なので、まず別居を始め、それを継続することが出発点になります。ただし、別居の始め方には注意が必要です。
生活費を渡さずに一方的に出ていくと、「悪意の遺棄」としてさらに有責性を重ねることになりかねません。別居後も婚姻費用をきちんと払い続けることが、将来の裁判で「相手を過酷な状態に置かない」という評価につながります。
こちらの記事も読まれています
相手の生活を保障する提案をする
要件3を満たすために有効なのが、離婚後の相手の生活を具体的に保障する提案です。
- 自宅を相手に譲り、住宅ローンは自分が払い続ける
- 財産分与とは別に、相当額の解決金を支払う
- 子どもが大学を卒業するまでの養育費と学費を取り決める
- 年金分割に応じる
提案の具体例
例えば、別居8年、同居期間12年、子どもは社会人という夫が離婚を求めるケースを考えてみましょう。別居中は毎月の婚姻費用を一度も欠かさず、離婚にあたって自宅を妻に譲り、さらに解決金として数百万円を支払うと提案した場合、裁判所が「妻が過酷な状態に置かれる」と判断する可能性は低くなります。
一方、同じ別居年数でも、生活費を途中で打ち切り、財産分与も最低限しか出さないという姿勢では、離婚が認められる見込みは下がるでしょう。
話し合いで解決金を提示する
裁判で何年も争うより、相手が納得できる条件を提示して協議や調停で離婚する方が、双方にとって早く終わることが多いものです。慰謝料に加えて「離婚解決金」という名目で金銭を上乗せする方法もあります。
こちらの記事も読まれています
有責配偶者が離婚を目指すときの手順
やみくもに離婚を切り出しても、相手の態度を硬くするだけです。裁判で認められる可能性を高めるには、順番を意識して進めてください。
- 別居を始め、婚姻費用を毎月きちんと支払う(振込記録を残す)
- 離婚後の生活保障案(自宅の譲渡、解決金、養育費、年金分割)を具体的に用意する
- 協議で提案し、まとまらなければ家庭裁判所に離婚調停を申し立てる
- 調停が不成立なら離婚裁判を提起し、3要件を満たす事情を証拠で示す
裁判では、別居期間を示す住民票や賃貸契約書、婚姻費用の振込記録、相手への保障案を記した書面などが重要な証拠になります。調停の段階から弁護士に依頼しておくと、提案の内容や示し方について、裁判を見据えた助言を受けられるでしょう。
有責配偶者と親権・財産分与・時効
有責配偶者という言葉から、「親権も財産ももらえないのでは」と思い込んでいませんか? 実は、そうとは限りません。
有責配偶者でも親権者になれる
親権は、「どちらが悪いか」ではなく子どもの利益を基準に決まります。不貞行為をした親であっても、これまでの監護の実績、子どもとの関係、監護環境が整っていれば、親権者と認められることは珍しくありません。
2026年4月1日からは、離婚後も父母双方を親権者とする共同親権を選べるようになりました。協議で決まらない場合は家庭裁判所が判断しますが、DVや虐待のおそれがあり共同での親権行使が難しいケースでは、必ず単独親権と定められます。有責性そのものより、子どもへの影響がどうかが見られるわけです。
こちらの記事も読まれています
有責配偶者も財産分与を請求できる
財産分与は、婚姻中に夫婦で築いた財産を清算する制度です。有責配偶者であっても請求でき、分け方は原則2分の1になります。2026年4月の改正で寄与は原則2分の1とすることが明文化され、請求期限も離婚後2年から5年に延びました。
ただし、相手から慰謝料を請求されれば、それは別に支払う必要があります。「財産分与でもらった分が慰謝料で消える」ということは、実際によく起こるものです。
こちらの記事も読まれています
慰謝料の時効は3年・離婚請求に時効はない
「有責配偶者 時効」と調べている方が気にしているのは、おそらく慰謝料のことでしょう。不貞行為などを理由とする慰謝料請求権は、損害と加害者を知ったときから3年、不法行為のときから20年で時効にかかります(民法724条)。離婚そのものを理由とする慰謝料は、離婚が成立したときから3年です。
一方、離婚請求そのものに時効はありません。別居が長くなっても「もう離婚を求められない」ということはなく、むしろ年数が経つほど、有責配偶者からの請求が認められやすくなるのは、ここまで見てきたとおりです。
こちらの記事も読まれています
2026年4月施行の改正民法で変わったこと
有責配偶者をめぐる議論に直接関わる改正点を、まとめておきます。
- 法定離婚原因が4つに:「強度の精神病にかかり回復の見込みがないこと」が削除され、不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、婚姻を継続し難い重大な事由の4つになった
- 共同親権の導入:離婚後も父母双方を親権者にできる。DVや虐待のおそれがある場合は単独親権
- 財産分与の期限と基準:請求期限が離婚後5年に延長。寄与は原則2分の1と明文化。家庭裁判所が財産情報の開示を命じられる
- 法定養育費:取り決めがなくても、2026年4月1日以降の離婚では子ども1人あたり月2万円を請求できる
- 親子交流:「面会交流」から名称が変わり、調停中の試行的交流や祖父母との交流の規定が整った
有責配偶者からの離婚請求が認められるかどうかの3要件そのものは、改正後も変わっていません。ただ、財産分与や養育費の制度が整ったことで、「離婚後に相手を過酷な状態に置かない」ための手段は増えたといえます。
こちらの記事も読まれています
よくある質問
Q. 有責配偶者とはどういう意味ですか?
夫婦関係を破綻させた主な責任がある側の配偶者のことです。不貞行為、悪意の遺棄、DVやモラハラ、浪費による家計の破綻などが典型で、どちらに責任があるかは程度や経緯で判断されます。
Q. 有責配偶者からの離婚請求は何年別居すれば認められますか?
決まった年数はありません。最高裁は、夫婦の年齢や同居期間と比べて「相当の長期間」かどうかで判断するとしています。2〜3年程度では認められないのが通常で、同居期間が長いほど、求められる別居期間も長くなる傾向にあるでしょう。
Q. 未成熟子がいると絶対に認められませんか?
絶対ではありません。別居中も養育費を払い続け、離婚後の養育にも誠実な対応が見込まれる場合には、子どもがいても認められた最高裁の事例があります。ただし、幼い子どもがいて相手が働けないようなケースでは、認められる可能性は低いでしょう。
Q. 有責配偶者は財産分与をもらえますか?
もらえます。財産分与は夫婦の財産の清算なので、有責性とは切り離して原則2分の1で分けるのが基本です。ただし、相手から請求された慰謝料は別に支払わなければなりません。
Q. 有責配偶者への慰謝料請求に時効はありますか?
あります。不貞行為などを理由とする慰謝料は、損害と加害者を知ったときから3年、不法行為のときから20年です。離婚自体を理由とする慰謝料は離婚成立から3年なので、離婚後に請求する場合は期限に注意してください。
まとめ
有責配偶者からの離婚請求は、原則として認められません。例外的に認められるのは、別居が相当長期間に及び、未成熟子がおらず、離婚によって相手が過酷な状態に置かれないという3要件を、総合的に見て満たす場合です。
- 基準を示したのは昭和62年9月2日の最高裁大法廷判決(別居36年の事案)
- 別居年数は目安にすぎず、生活費の支払い状況や離婚後の保障の提案が重く見られる
- 請求された側は、離婚しない意思を明確にしつつ、婚姻費用を確保する
- 離婚に応じるなら、慰謝料・財産分与・養育費・親権・年金分割の条件を書面に残す
- 有責配偶者でも親権者になれるし、財産分与も原則2分の1で請求できる
- 慰謝料の時効は3年、離婚請求そのものに時効はない
どちらの立場であっても、有責配偶者をめぐる争いは長期化しやすく、感情的にも消耗します。早い段階で離婚問題に詳しい弁護士に相談し、あなたのケースで3要件がどう評価されるのかを確かめてみてください。
離婚問題に強い弁護士を探す
「離婚の基礎知識」記事一覧
-

離婚協議書の書き方|サンプル条項と公正証書化の手順
2026.10.21 -

社内不倫のリスクと対処法|解雇・処分・慰謝料はどうなる
2026.10.21 -

スマホ離婚とは?慰謝料請求の可否と携帯を勝手に見る違法性
2026.10.21 -

離婚してくれない旦那(妻)を納得させる方法4選
2026.04.14 -

家庭内別居中の不倫は慰謝料請求できる?破綻の判断基準と相場
2026.10.21








