離婚したいけどできない! 主な6つの理由と解決方法を紹介
自分は離婚したいのに夫(妻)が応じてくれない、というケースは多いです。
当記事ではそんな離婚したいのに離婚できない主な理由とともに、解決方法をご紹介します。
離婚したいけどできない!主な6個の理由
夫婦の数だけ形があると言われるほどその関係はさまざまで、当人同士にしかわからない悩みがあるものです。
離婚できない理由(配偶者が離婚に同意しない理由)としては、次のものがあげられます。
- 自分が有責配偶者(離婚の責任がある)なので言い出せない
- 不倫相手と一緒になるのを阻止するために相手が離婚に同意しない
- 離婚すると生活に困るから
- 子どもがかわいそうだから
- 世間体が悪い
- 財産分与の内容が気に入らない
では詳しくご説明していきます。
自分が有責配偶者(離婚の責任がある)で言い出せない
離婚する責任を作った方を「有責(ゆうせき)配偶者」と呼びます。
不倫やDVなどが「有責」にあたります。つまり、不倫やDVをした有責配偶者から離婚を申し出ても原則は認められません。
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不倫相手と一緒になるのを阻止するため離婚に同意しない
配偶者が離婚を拒む理由のひとつに、夫(または妻)が不倫相手と一緒になる姿は見たくない、不倫して私と子どもを捨てて自分だけ幸せになるのはおかしい……などの理由で離婚に応じないことがあります。
この場合、上でも書いた通り、不倫した方(有責配偶者)からの離婚申し出は基本的に認められません。
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離婚すると生活に困る
主に夫の収入で生活している夫婦の場合、離婚すると生活費が不足して困るため、妻が離婚を拒むことがあります。
また、逆に家事のすべてを妻に依存している夫の場合、離婚すると炊事や洗濯をやってくれる人がいないので離婚を拒むことがあります。
このように、まるで夫を銀行のATMのように思ったり、妻を家政婦のように思ったりしている場合に、表面では別の理由で離婚に応じない態度を見せていても、本音は「離婚すると自分が困るから」ということがよくあります。
子どもがかわいそう
離婚することで母子家庭、父子家庭になると子どもがかわいそうだから離婚を拒むケースもよく見られます。
「子はかすがい」(かすがいとは2つの木材をつなぐクギのこと)と言われるように、「子どもがかわいそう」という理由で離婚を思いとどまるケースが多いのも事実です。
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世間体が悪い
すでに夫婦仲は冷めていても、世間体が悪いので配偶者が離婚を拒むことがあります。
財産分与の内容が気に入らない
離婚すること自体は相手も認めていても財産分与の内容で折り合いがつかず、離婚できないケースがあります。
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離婚したいけどできない場合の理由別の解決法
このように離婚できない理由はいろいろとありますが、それぞれについて解決法をご紹介します。
自分が有責配偶者の場合:離婚条件に該当しているか調べる
基本的に離婚の原因を作った方(有責配偶者)からは離婚請求はできませんが、過去の判例では下記のように一定の条件を満たす場合は離婚請求が認められることがあります。
- 夫婦が長い期間別居している
- ふたりの間に未成熟の子ども(経済的に自立していない子)がいない
- 離婚することによって配偶者が精神的、社会的、経済的にひどい状態に置かれることがない
上記の場合、有責配偶者からの離婚請求が認められます。
ただ、これらの条件がすべて整っていなくても、有責配偶者からの離婚請求が認められている事例もあります。
夫婦関係が破たんしている場合
過去の判例では有責配偶者からの離婚請求が認められることがありますが、それでも不利な立場であることに変わりはありません。
しかし、不倫をしたなど離婚原因を作ったときはすでに夫婦関係が破たんしていたのであれば有責性に関係なく離婚の請求ができます。
つまり、不倫が離婚の原因ではなく、それ以前からの夫婦関係の破たんを離婚の原因だと主張するのです。ただ、これは状況によって対策が異なるので弁護士に相談をしてみましょう。
夫(妻)が不倫相手と一緒になるのが許せない場合
不倫した夫(または妻)が自分と離婚して不倫相手と一緒になるのは許せないという場合、本心は「相手だけが不倫して幸せになるのが腹が立つ」のであり、「離婚せずにずっと一緒に暮らしたい」と望んでいることは少ないと考えられます。
そんなときは配偶者が満足するだけの慰謝料を支払う、財産分与をする、家と車を渡すなどの条件を提示する方法があります。
また、「離婚しても不倫相手と一緒になりたいわけではない」という場合は、「不倫相手とは別れて、二度と会わない」という誓約書を書くのもひとつの方法です。
要は配偶者の気持ちをなだめて離婚に合意してもらうことが大切です。
離婚すると生活に困る場合
離婚することで配偶者が生活に困るなどの事情がある場合は、その不安を払拭する提案をするといいでしょう。
- 慰謝料を相場よりも多く支払う
- 養育費を多く支払う
- 財産分与で相手に有利になるようにする
このように離婚しても相手が金銭的に困らないような配慮をしたうえで説得してみましょう。
また、母子家庭にはさまざまな公的扶助があることを説明するのも大切なポイントです。
離婚すると子どもがかわいそうな場合
離婚することで子どもに不憫(ふびん)な思いをさせたくないという親心があるのは当然です。
そこで、次のような方法を取ってみましょう。
- 面会交流にはきちんと会いに行く
- 養育費を支払う
- 子どもの姓は変えない
- 家は妻と子どもに渡して引っ越しや転校をしなくていいようにする
さらに公的扶助があるので母子家庭になっても経済的な心配は少ないことを伝えます。
世間体が悪いのが気になる場合
世間体が悪いことも離婚に合意しない理由としてよく見られます。
その場合には、「姓を変えない」、「自分が家を出ていき、配偶者はそのまま家に残る」などの方法で周囲に離婚したことを気づかれないように配慮するといいでしょう。
財産分与の内容が気に入らない場合
配偶者が納得するような財産分与を提案して、離婚の合意を取り付けます。
細く:離婚したい場合は弁護士に依頼するのが確実
どのような理由であっても、配偶者が離婚に応じないのは怒りや不満があると考えられます。そのような状況で自分から配偶者に有利な条件を提示しても、相手は素直に聞いてはくれません。
同じ提案をするのでも、弁護士の立場から話してもらうと相手はスムーズに応じることがよくあります。
弁護士なら専門用語をかみくだいて説明してくれるので説得力があります。場合によっては相手の非を導き出してくれる可能性もあります。話し合いがこじれる前に弁護士に相談してみましょう。
離婚できないときの進め方
離婚できないときは上記のようにそれぞれの理由に応じた方法で解決を図りますが、その際の進め方についてご説明します。
まずは話し合う
まずは夫婦で話し合うことが大切です。相手の本音を聞き出すことから、それに見合う対策が取れるので相手の言い分をきちんと聞いてみましょう。
必要であればお互いの両親も交えて話し合うことも大切です。
ただ、協議離婚では話がまとまらないことが多いので、その場合は調停を行います。
離婚調停をする
離婚調停とは、当人同士では冷静に話し合いができないので、家庭裁判所で調停委員を介して話し合いを進めてもらう方法です。
第三者が入ることで、相手が本音を話すことが期待できます。また、客観的な判断をくだしてもらうことができます。
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離婚裁判ができる場合とできない場合
調停で離婚が成立しないときは離婚裁判になりますが、離婚の理由によっては裁判ができないことがあります。
法廷離婚事由に該当しているかチェック
離婚裁判ができるのは、次のような法定離婚事由に該当する場合です。
- 不貞行為(不倫)
- 悪意の遺棄(生活費を渡さない、正当な理由がないのに長期間別居するなど)
- 3年以上にわたって生死が不明である
- 強度の精神病にかかり回復の見込みがない
- その他、婚姻を継続し難い重大な事由がある(DV、性の不一致、薬物依存など)
これらのいずれかに該当する場合に裁判で離婚が認められます。
なお、この場合の不倫や悪意の遺棄は自分ではなく、相手がやっているかどうかで判断するので、自分が不倫をしていても離婚裁判を起こすことは原則としてはできません。
離婚裁判はケースバイケースで対応が異なりますし、専門知識が求められるため、弁護士に相談しましょう。
参考:離婚したいと思ったら?離婚したい理由ランキング1位から5位
離婚したいけどできない理由と解決法まとめ
離婚したいけれどできな場合はさまざまな問題が絡むので、話し合いが難しければ離婚裁判を起こしたり、弁護士に相談して解決を図りましょう。
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